2022年5月9日月曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第212号

薬剤師さんのための健康食品情報第212号


平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (5月1日~5月7日)
 
特になし


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(/1~5/) 国立健康栄養研究所HPより

(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
5月6日 シンガポールHSAが医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む製品に注意喚起
 
■注意喚起および勧告内容
2022427日、シンガポールHSA (Health Science Authority) が医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む2製品  に注意喚起。当該製品との因果関係が疑われる健康被害が1件報告されている。
製品名・・・・ 混入していた医薬品成分
Premium Pro S F・・・・シブトラミン
AK-II Phenomenal King・・・・タダラフィル
 
■解説
当該製品はウェブサイトやソーシャルメディアを介して販売されていたが、「Premium Pro S Flash」との関連が疑われる健康被害の報告を受けて検査したところ、医薬品成分が検出された。
・1名 (性、年齢不明) が「Premium Pro S Flash」を摂取したところ、動悸、不眠、吐き気を生じた。シンガポールHSAによる検査で、当該製品から高濃度のシブトラミンが検出された。当該製品は、過去に医薬品成分混入と健康被害が報告された製品「Flash Slim (詳細はこちら→20213月 シンガポールHSA) の新しいバージョンとして、体重減少をうたって販売されていた。
また、性機能改善をうたって販売されていた「AK-II Phenomenal King」に関する消費者からの通報を受けて検査したところ、通常量の60倍以上のタダラフィルが検出された。
https://www.hsa.gov.sg/announcements/
press-release/alert-akiiandpremiumprosflash


素材情報より
 
「コエンザイムQ10、ユビキノン」安全性:危険情報
・頭痛のためロキソプロフェンを10年間服用中の52歳女性 (日本) が、コエンザイムQ10サプリメントを3ヶ月間摂取していたところ (摂取量不明) 、頻繁な発汗を経験するようになり、夜間の大量の発汗、脱力感、意識低下により救急搬送され、極度の低血糖と昏睡状態のため入院したところ、インスリン、インスリン抗体、C-ペプチド高値が認められた。コエンザイムQ10の摂取中止と加療により回復したため、コエンザイムQ10が原因と疑われるインスリン自己免疫症候群と診断された 
J Rural Med. 2019 May;14(1):132-137.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31191778/


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



適度な運動は乳がん生存者の免疫応答を改善?

適度な運動は乳がん生存者の免疫応答を改善?
 
適度なフィットネスの改善によって、乳がんが化学療法がもたらす自然免疫への副作用に対する保護効果が期待できるかもしれない、という米国オハイオ州立大学からの研究報告。
研究チームは、158名の乳がん生存者を対象に、腸チフスワクチンへの免疫応答を調べる二重盲検ランダム化プラセボ対照クロスオーバー臨床試験を実施した。
158人の閉経後参加者のうち、108人は研究が始まる前の1年から10年の間に化学療法を受けていた。研究者らは、腹部脂肪組成に基づいて中心性肥満について女性を評価し、エアロバイクに乗っている間の最大酸素消費量に基づいて心肺フィットネスレベルを評価した。
腸チフスワクチンの均一投与はモデル免疫チャレンジとして機能した。参加者は、2回の訪問の間にワクチンまたはプラセボのいずれかを受け、予想通り、ワクチンはプラセボよりも有意に高い炎症反応を示した。
ワクチン接種後7時間半の参加者の自然免疫応答を測定するために、研究者らは、90分ごとに採取した採血中の2つの炎症誘発性たんぱく質、IL-6IL-1Ra、のレベルと白血球を測定し、予防接種前のレベルと比較した。
 
参加者の炎症マーカーのベースラインにおける違いを調整した結果、過去の化学療法、腹部肥満の増加、低いフィットネスレベルは、IL-6と白血球の反応の低下と関連していることが示された。以前の化学療法に最も強い影響があり、化学療法を受けなかった参加者に比べて、IL-6および白血球はそれぞれ44%および35%低かった。この効果は、女性がどれくらい前に治療を受けたかに関係なく一貫していた。
けれども、平均をわずかに上回るフィットネスレベルは、IL-6と白血球数を少なくとも33%増加させた。
https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/
S0889159122000873


超低カロリー食は免疫系にもプラスの効果?

超低カロリー食は免疫系にもプラスの効果?
  
カロリーを減らした食事は、代謝性疾患の発症を遅らせるだけでなく、免疫系にもプラスの効果をもたらすかもしれない、という独シャリテ・ベルリン医科大学などからの研究報告。
研究チームは、BMI27以上の閉経後女性に対する超低カロリー食による8週間の介入試験で、その前後(前:AdLib、後:CalRes)に採取されたヒト腸内細菌叢(単一ドナー由来)を移植して、無菌マウスにコロニー形成した。
CalRes検体の腸内細菌叢は、全体的に高いアルファ多様性と Clostridium ramosum, Hungatella hathewayi, Alistipi obesiなどの低下がみられた。
 
CalRes細菌叢移植マウスは、AdLib移植マウスに比べて、体脂肪の減少とグルコース耐性の改善を示した。さらにマスサイトメトリーによって、特定のメモリーT細胞とB細胞のレベルが低下したことが明らかになった。これは免疫老化の遅延を示唆するものだという。
「これらの発見は、代謝と免疫系に対する低カロリー食のプラスの効果が腸内細菌叢を介して媒介されることを示唆しています」と筆頭著者のユリア・スビーラスキー=キント博士はコメントしている。https://microbiomejournal.biomedcentral.com/
articles/10.1186/s40168-022-01249-4


サプリメントと運動で70歳以上の浸潤がんリスクが61%減少する?

サプリメントと運動で70歳以上の浸潤がんリスクが61%減少する?
  
高用量ビタミンD、オメガ3、およびシンプル家庭筋力運動プログラム(SHEP)の組み合わせにより、70歳以上の健康な高齢者の浸潤がんリスクが累積で61%減少するかもしれない、という瑞チューリッヒ大学病院からの研究報告。
研究チームは、201212月から201712月の間に欧州5か国(スイス、フランス、ドイツ、オーストリア、ポルトガル)で実施された3年間のDO-HEALTHトライアルの参加者2,157名(平均年齢74.9歳、女性61.7%)のデータを解析した。
参加者は8つの異なるグループにランダム化され、介入の個々の利点と組み合わせた利点が検証された。グループ11日あたり2,000IUのビタミンD3(高齢者に対する現在の推奨量の200%以上)、1gのオメガ3、および1週間に3回のSHEP。 グループ2はビタミンD3とオメガ3。グループ3はビタミンD3SHEP。グループ4はオメガ3SHEP。グループ5はビタミンD3のみ。グループ6はオメガ3のみ。グループ7SHEPのみ。そして最後のグループ8はプラセボを受け取った。
 
解析の結果、3つの介入(ビタミンD3、オメガ3、およびSHEP)はすべて、浸潤がんのリスクに累積的な利益をもたらしたことが示されたという。
それぞれの介入にわずかな個別の利益があったが、3つの介入すべてを組み合わせると、利益は統計的に有意になり、全体的ながんリスクの61%の減少がみられた。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/
fragi.2022.852643/full


先週の健康・健康食品関連情報

先週の健康・健康食品関連情報(5月1日~5月7日)
 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より


高齢日本の20年後:認知症患者は減るが、格差拡大・フレイル合併で介護費増 (東京大)

https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/PR/
2022/release_20220427.pdf

 
20 年後の日本では人口高齢化にもかかわらず認知症患者の総数は減るという予測を世界で初めて発表しました。
認知症患者の総数は減る一方、男女格差・学歴格差が広がること、格差の影響を受ける人たちではフレイルを合併し、介護費総額は増えることがわかりました。
 
 
WHO身体活動および座位行動に関するガイドライン (国立健康栄養研究所)

https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/
pdf/WHO_undo_guideline2020.pdf

 
WHO身体活動および座位行動に関するガイドラインの日本語翻訳版
 
 
ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)で高齢男性の運動機能が改善
超高齢化社会の課題“サルコペニア”の予防効果に期待 (東京大)


https://www.h.u-tokyo.ac.jp/press/
20220501.html

 
健常な高齢男性を被験者として、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の前駆体であるニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)を経口摂取した場合に、筋力低下を始めとした老化現象に与える影響についての無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を行いました。健常な高齢男性に1日あたり250 mgNMN12週間経口摂取すると、NAD+および関連代謝物の血中濃度が上昇し、歩行速度、握力などの運動機能が改善することを明らかにしました。さらに、NMNの経口摂取により、聴力の改善傾向がみられることも分かりました。
 
(KC 聴力の改善というのは、すごいですね。)
 
 
飲酒による膵臓がん発がんのメカニズムの一端に迫る (知県がんセンター)

https://cancer-c.pref.aichi.jp/uploaded/
attachment/3332.pdf

 
日本人にとっても飲酒が膵臓がんのリスク因子であることを確認しました。
その上で、日本人の約半数がもつ、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒド1)の代謝に関わるALDH2Aldehyde dehydrogenase2:2型アルデヒド脱水素酵素)遺伝子の変異(一般的にお酒に弱くなる遺伝子変異)は、膵臓がんリスクを上昇させる発がん効果を持つ一方で、飲酒行動の抑制を介し膵臓がん発がんへの保護的効果を併せ持つことを明らかにしました。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

先週のトクホ・機能性表示食品情報(5月1日~5月7日)
 
特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
G1373 株式会社東洋新薬 大麦若葉の繊維青汁S
G1374 エタニクス製薬株式会社 血圧ケア
G1375 ファイテン株式会社 ファイテン アスタインザイム
G1376 株式会社JAPAN BGA 本社 薬膳菜果ミニトマト
G1377 株式会社丸信 毎日健康玉露習慣
G1378 井藤漢方製薬株式会社 リフトップ プロテオグリカンマンゴスチン
G1379 株式会社FTC FTC(エフティ―シー)リセットファイバー
G1380 旭松食品株式会社 綿半こうや豆腐8個ポリ
G1381 株式会社あじかん 栄養とろけるごぼうスープ
G1382 株式会社NKホールディングス とおちかBB(びーびー)青汁
G1383 株式会社ニコリオ フラボスα
G1384 森永乳業株式会社 PREMiL Red (プレミルレッド)脂肪0(ゼロ)
G1385 雪印メグミルク株式会社 恵 megumi(メグミ) ガセリ菌SP(エスピー)株ヨーグルト いちご 100g
G1386 雪印メグミルク株式会社 恵 megumi(メグミ) ガセリ菌SP(エスピー)株ヨーグルト ドリンクタイプ いちご 100g

届出撤回情報
 
2022427日付け   
C368 「いたわりみそ汁」
株式会社永谷園 ・・・・ γ-アミノ酪酸(GABA)
撤回理由 「販売終了の為」


今週の注目の届出

注目の届出
 
今週はなし
 
 
「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき

こんにちは

GWも終わってしまいますね。
あっという間です。
 
少しだけ、骨休みで来たので、来週からまたしばらく頑張れそうです。
これで、GW明けコロナ感染者が増えなければ、日本も普通通りになりそうですね。
 
GW期間中につき、情報は大変少なくなっています。
最後まで、お付き合いいただきありがとうございました。

 
では、素敵な週末を。 (KC)

2022年5月1日日曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第211号

薬剤師さんのための健康食品情報第211号


平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (4月24日~4月30日)
 
427日 インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック案等に関する意見募集(消費者庁)
 
消費者庁では、「インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブックガイドブック案」及び「インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック(別冊)食品表示情報の入手方法と管理方法案」を作成いたしました。つきましては、下記のとおり、広く国民の皆様の御意見を募集いたします。お寄せいただいた御意見につきましては、内容を検討の上、本案作成の参考とさせていただきます。
 
インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック()

https://public-comment.e-gov.go.jp/
servlet/PcmFileDownload?seqNo=
0000235132

 
インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック(別冊)食品表示情報の入手方法と管理方法()

https://public-comment.e-gov.go.jp/
servlet/PcmFileDownload?seqNo=
0000235133

 
意見募集について
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/
Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=
235080064&Mode=0


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(/24~4/30) 国立健康栄養研究所HPより

(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
 
素材情報より
 
「ルイボス」安全性:危険情報
36歳女性 (日本) が、妊娠前からルイボス茶を約1 L/ (推定ポリフェノール200400 mg/日含有) 、毎日摂取していたところ、妊娠28週に胎児の心拡大、妊娠30週に動脈管早期収縮、三尖弁逆流が認められ、妊娠31週でルイボス茶の摂取を中止したところ改善し、妊娠38週で吸引分娩にて出産。新生児に動脈管収縮の所見は認められず、その後の1ヶ月健診においても心機能に異常は認められなかった。
周産期医学. 2020;50(7):1143-1146.
 
 
動画「確かな健康情報の見分け方のコツ」の公開

https://www.youtube.com/
watch?v=E6JTCwu6_VQ&t=5s

 
動画「いっしょに空の旅をたのしもう」の公開

https://www.youtube.com/
watch?v=VHRJsPmsgYQ


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



新研究はヒトに驚くべき栄養知能があることを示唆?

新研究はヒトに驚くべき栄養知能があることを示唆?
  
ヒトの食品に対する嗜好は、カロリーだけでなく、特定の栄養素の影響を受けている可能性がある、という英国ブリストル大学などからの研究報告。
先行研究で、ヒト以外の動物が微量栄養素の組成に基づいて食物を選択する能力を持っていることが示唆されているが、ヒトにもこの能力があるかどうかは不明だった。
 
研究チームは、食品画像の選択パターンから証拠を引き出すアプローチを開発した。2つの研究(参加者は研究145人、研究283人の成人)で、果物と野菜の2つのペアのうち1つを選択する一連の試験(n=210)を実施した。
その結果、参加者は「単調な」ペアよりも「バラエティに富む」ペアを好んだという。「明示的な栄養知識」と「食物エネルギー密度」を調整後も、次にようなペアを選択する傾向が有意に見られた。(1)微量栄養素の総摂取量が多い、(2)「微量栄養素の相補性」が大きい。
 
別の分析で、英国の全国栄養調査(1,086レコード)から抽出された2つの食品を組み合わせた食事(例:ステーキとフレンチフライ)でも同様のパターンが観察された。
「これまでの研究によると、動物は必要なビタミンやミネラルのガイドとしてフレーバーを使用しています。フレーバーが人間でも同様の役割を果たすとしたら、ポテトチップスや炭酸飲料などのジャンクフードにフレーバーを追加することで、誤った栄養の「輝き」を吹き込んでいる可能性があります」 と共同研究者のマーク・シャッツカー氏はコメントしている。
https://www.sciencedirect.com/science/
article/pii/S0195666322001465


心臓弁膜症の高齢者の早期死亡に関連するカルシウムサプリ


心臓弁膜症の高齢者の早期死亡に関連するカルシウムサプリ

  
骨粗鬆症や骨折リスク軽減に高齢者に投与されるカルシウムサプリメントは、大動脈弁狭窄症の患者の死亡リスクの上昇に関連しているようだ、という米国クリーブランドクリニックなどからの研究報告。
研究チームは、2008年から2018年の間に軽度から中等度の大動脈弁狭窄症を発症した2,657人の患者(平均年齢74; 42%が女性)の心臓の健康状態を追跡した。平均追跡期間は5.5年以上だった。
参加者は、サプリメントを摂取していない人(1,292; 49%)、ビタミンDのみを摂取した人(332; 12%)、ビタミンD有りまたは無しのカルシウムを摂取した人(1,033; 39%)に分けられた。
追跡期間中に540人(20.5%)が死亡した。150人が心血管疾患、155人がその他の死因、235人が原因不明だった。774人(29%)の人々が大動脈弁を交換した。
 
データ解析の結果、ビタミンDの補給は生存に影響しなかった。けれども、カルシウム(ビタミンD有りと無し)の補給は、サプリメントを摂取しない人と比べて、総死亡リスクが31%高く、心血管疾患の死亡リスクが2倍に、大動脈弁置換術のリスクが48%高くなることに関連した
 
高齢の軽度から中度の大動脈弁狭窄症患者において、ビタミンD有りまたは無しのカルシウムの補給は、より低い生存率とより高い大動脈弁置換術に関連するようだ、と研究チームは結論付けた。
https://heart.bmj.com/content/early/
2022/03/23/heartjnl-2021-320672



先週の健康・健康食品関連情報


先週の健康・健康食品関連情報(4月24日~4月30日)

 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より



大気汚染(PM2.5)と死亡との関連 (国立がん研究センター)


https://epi.ncc.go.jp/jphc/
outcome/8912.html

 
本研究の対象地域における年間平均PM2.5濃度は11.6μg/m3でした。また、追跡期間中(1990-2013年)に、17,838人の死亡(そのうち、がん死亡7,285人、循環器疾患死亡4,537人、呼吸器疾患死亡1,743人)が確認されました。
今回の研究では、1998年から2013年の年間平均PM2.5濃度と、全死亡との関連は見られませんでしたが、PM2.5濃度が1μg/m3上昇するごとの循環器疾患死亡のハザード比(95%信頼区間)は、1.231.08-1.40)であり、PM2.5濃度が上昇すると循環器疾患死亡リスクが統計学的有意に高いという関連がみられました。肺がん死亡や呼吸器疾患死亡との関連は見られませんでした。
 
 
肥満と歯周病の関連性について、動物実験で解明 (岡山大)

http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/
release_id957.html

 
今回の動物実験では、肥満ラットに特徴的な血液中のmicroRNAと歯周組織中のmRNAを網羅的に解析し、肥満と歯周病の関連性について解明しました。
歯を失う主な原因である歯周病を予防するためには、肥満の予防に心がけることも大切です。
 
 
オンライン型運動指導を対面型に続けて提供することで
減量や体力をさらに高める可能性があることを発見 (佐賀大)


https://www.saga-u.ac.jp/koho/press/
2022042224588

 
運動指導は対面型での実施が多いもののコロナ禍もありオンライン(通信)型も増えています。従来は、対面とオンラインのどちらが効果的か比較する研究がなされてきました。今回の研究では対面型の後にオンライン型を続けることで、行動変容や健康状態の改善が見られ、指標によってはその効果がさらに高まる可能性を発見しました。
 
 
「食べやすさ」の定量的評価法を開発
嚥下患者用食品の安全性数値化に期待北海道大)


https://www.hokudai.ac.jp/news/
2022/04/post-1032.html

 
経時変化する嚥下補助食品の流動物性評価に成功。
各種嚥下補助食品の機能性を定量的に裏付け。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

先週のトクホ・機能性表示食品情報(4月24日~4月30日)
 
特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
4月30日公表分
G1344 ホクレン農業協同組合連合会 北海道こめ油
G1345 明治薬品株式会社 膝若丸
G1346 株式会社あすなろわかさ ひとみのみやびRich(リッチ) a
G1347 株式会社常磐植物化学研究所 健康経営サプリ 茶カテキンプレミアム
G1348 新甲賀漢方株式会社 血糖減粒
G1349 株式会社ハナミヤ トウピタ
G1350 株式会社天真堂 エクサスリムファイバープラス
G1351 株式会社メディワン 記憶力対策サプリイチョウ葉プラス
G1352 株式会社たらみ Tarami(タラミ) 体脂肪を減らす おいしい果実 ぶどう&(アンド)アロエ
G1353 森永乳業株式会社 アロエのサプリα(アルファ)
G1354 株式会社タケイ 楽らく ひざ関節
G1355 日本ケフィア株式会社 はずむエラスチン
G1356 株式会社ファクトリージャパングループ KA・RA・DA(カラダ) 目&(アンド)肩サプリメント
G1357 株式会社ジョヴィ 恵みのルテイン
G1358 小林製薬株式会社 梅丹 はちみつ梅肉エキス
G1359 株式会社静岡茶通信直販センター 糖脂コントロール緑茶
G1360 新大和漢方株式会社 むくみ減粒
G1361 株式会社ニップン ニップン アマニ油効果
G1362 三和酒類株式会社 リフティングGABA(ギャバ)b
G1363 株式会社NatuRise Spicafe(スピカフェ)
G1364 ロンザ株式会社 UC-Ⅱ(ユーシーツー)ハードカプセル b
G1365 株式会社ZERO PLUS Style Shift Fire(スタイルシフトファイア)
G1366 新大和漢方株式会社 黒の腹部減粒
G1367 株式会社美高商事 セラミド
G1368 日本盛株式会社 グルコサミン歩活
G1369 プライム製薬合同会社 Silky Conceal(シルキーコンシール)
G1370 株式会社ほほえみキラリ HELENE’S TERMINALIA(へレネーズターミナリア)
G1371 株式会社TBC ソシエ DB(ディービー)カプセル
G1372 株式会社明治 明治脂肪対策ヨーグルトドリンクタイプ

届出撤回情報

届出撤回日届出番号・製品名・届出会社・機能性関与成分・撤回理由

2022/4/11
C50
DESK RAKU(デスクラーク) ~デスクラーク~
日本ケフィア株式会社
ルテイン
販売の見込みがなくなったため

2022/4/11
E802
糖脂ガードW
株式会社エルベ・プランズ
セイタカミロバラン果実由来没食子酸
商品終売のため、届出撤回致します。

2022/4/11
F194
飲む冷え取り温サプリ
株式会社エルベ・プランズ
ヒハツ由来ピペリン類
商品終売のため、届出撤回致します。

2022/4/11
F985
White Recipi(ホワイトレシピ)
日本ケフィア株式会社
赤パプリカ由来キサントフィル
販売の見込みがないため

2022/4/14
E123
やずやの歩行能力維持サプリ すこやかウォーク
株式会社やずや
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン
商品の販売を終了したため。
2022/4/19

E359
matsukiyoLAB(マツキヨラボ) イチョウ葉
リブ・ラボラトリーズ株式会社
イチョウ葉由来フラボノイド配糖体及びイチョウ葉由来テルペンラクトン
販売予定がなくなった為。

2022/4/22
D547
おいしく解けるショコラ キューブ
アサヒグループ食品株式会社
ラクトノナデカペプチド(NIPPLTQTPVVVPPFLQPE
販売終了のため

2022/4/22
E265
おいしく解けるショコラ カカオ70 キューブ
アサヒグループ食品株式会社
ラクトノナデカペプチド(NIPPLTQTPVVVPPFLQPE
販売終了のため

2022/4/22
E598
おいしく解けるショコラ 箱
アサヒグループ食品株式会社
ラクトノナデカペプチド(NIPPLTQTPVVVPPFLQPE
販売終了のため

2022/4/22
E599
おいしく解けるショコラ カカオ70 箱
アサヒグループ食品株式会社
ラクトノナデカペプチド(NIPPLTQTPVVVPPFLQPE
販売終了のため

2022/4/22
F866
ディアナチュラゴールド ビルベリー
アサヒグループ食品株式会社
ビルベリー由来アントシアニン
商品発売の予定がなくなったため

2022/4/25
F250
オラフティ―チコロン
DKSHジャパン株式会社
チコリ根由来イヌリン
販売予定が無くなったため


今週の注目の届出

G1372 「明治脂肪対策ヨーグルトドリンクタイプ」                
株式会社明治 ・・・・ Lactobacillus plantarum OLL2712株(MI-2乳酸菌)
「本品にはLactobacillus plantarum OLL2712株(MI-2乳酸菌)が含まれます。MI-2乳酸菌は、肥満気味の方のお腹の脂肪(腹部総脂肪)を減らす機能が報告されています。」
 
新規成分 SR(1)で評価
は肥満気味(BMI 25 以上 30kg/m2未満)の健常成人を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験。主要アウトカムは腹部総脂肪面積であった。被験食品(MI-2 乳酸菌50億個を含むヨーグルト)またはプラセボを1日1個、摂取期間は 12 週間であった。
MI-2 乳酸菌群では、プラセボ群と比較して 12 週間摂取後の腹部総脂肪面積が有意に低下した。
作用機序
MI-2 乳酸菌が、腸管免疫系の IL-10 産生を誘導することで内臓脂肪組織の慢性炎症を抑制し、その結果としてインスリン抵抗性(インスリン受容体がインスリンのシグナルを効率的に伝達できていない状態、すなわちインスリンが働きにくい状態)の増悪を抑制することで糖・脂質代謝を改善し、脂肪の合成を正常化した結果であると考えられる。
 
(KC 新しい乳酸菌の届出です。)
 
 
「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」

https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき


こんにちは


GWは、いかがお過ごしですか。

1日遅れで今週もお届けいたします。

 
GWということもあり、情報も多くありませんが、休刊すると、休み癖が付きそうですので、いつもどおりお届けいたします。

 
では、もう少し頑張って素敵なGWをたましみましょう。 (KC)