更新:2019年4月21日
平成30年4月1日 第1号発行
平成30年4月1日 第1号発行
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先週の行政の動き (2月17日~2月23日)
2月19日 指定薬物を指定する省令の公布 (厚生労働省)
平成31年2月19日に指定薬物として新たに4物質を指定する省令が公布され、平成31年3月1日に施行されます。
施行後は、これらの物質とこれらの物質を含む製品の製造、輸入、販売、所持、使用等が原則禁止されます。
新たに指定薬物に指定された物質
[物質1]
省令名:N-(1-アミノ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)-1-(シクロヘキシルメチル)-1H-インドール-3-カルボキサミド
通称等:ADB-CHMICA、MAB-CHMICA
[物質2]
省令名:N-エチル-1-(2-フルオロフェニル)プロパン-2-アミン
通称等:2-FEA、2-fluoroethamphetamine
[物質3]
省令名:N-(2-フルオロフェニル)-N-(1-フェネチルピペリジン-4-イル)プロパンアミド
通称等:2-Fluorofentanyl、o-Fluorofentanyl、2-FF、o-FF
[物質4]
省令名:N-(4-メトキシフェニル)-N-(1-フェネチルピペリジン-4-イル)ブタンアミド
通称等:4-Methoxybutyrfentanyl、p-Methoxybutyrylfentanyl、4-MeO-BF、p-MeO-BF
2月20日 いわゆる健康食品の買上げ調査で医薬品成分を含有する製品を発見しました (厚労省、川崎市)
川崎市では、いわゆる健康食品による健康被害の発生を未然に防止するため、強壮、痩身を目的とする健康食品の買上げ調査を実施しています。このたび川崎市内の店舗で販売していた次の製品から医薬品成分である「タダラフィル」が検出されましたので、お知らせします。
なお、本市において現在のところ当該製品に係る健康被害の相談、報告はありません。
詳細は、
2月21日 SNSやフリマサイト等を介した医薬品の購入は危険です!!
不正な医薬品販売による健康被害を未然に防止する取組を強化します (東京都)
昨今、SNSで国内未承認の緊急避妊薬や向精神薬の購入希望者を募り、フリーマーケットサイトへ誘導したうえで、偽装して出品し販売する例が散見されます。未承認医薬品や向精神薬の広告を行ったり、許可なく販売することは法律で禁じられています。また、医師や薬剤師等の専門家を介さずに安易に医薬品を入手し使用することは、危険です。
都では、平成30年6月から、フリマサイト等運営企業と連携して対策を講じてきたところですが、このたび、Twitter Japan株式会社と連携するとともに、都公式Twitterアカウントを開設し、監視指導を強化することとしましたので、お知らせします。
詳細は、
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/02/21/07.html |
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健康食品の健康被害情報(2/17~2/23) 国立健康栄養研究所HPより
2月19日 オーストラリアTGAが医薬品成分 (シブトラミン) を含む製品に注意喚起
■注意喚起および勧告内容
2019年2月18日、オーストラリアTGA (Therapeutic Goods
Administration) が医薬品成分 (シブトラミン) を含む2製品 (Boxy Indelar、Mang Luk Power Slim) に注意喚起。オーストラリアTGAは当該製品を使用しないように、また、使用して体調に不安を感じている場合は医療機関を受診するように勧告。
■解説
当該製品を分析したところ、医薬品成分であるシブトラミンが検出された。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。なお、「Mang Luk Power Slim」は以前にも医薬品成分の混入が報告されている。
2月20日 健康食品に関する情報提供サイトの整備と充実に向けた取り組みについて
(機関紙「健康・栄養ニュース 第61号 ページ5)
健康食品に対する国民の期待は、今後、さらに高まると想定されます。国民の皆様が安全に、適切に健康食品を使用できるようになるため、中立・公正な情報を継続的に提供していくとともに、掲載情報の解析などを通して、本当に役に立つ情報を、より効率的に発信するにはどうしたらよいのかを検討していく予定です。
健康食品の素材情報に、新しく下記の素材が追加になっています。
「アカバナムシヨケギク、ペルシアジョチュウギク」https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail3906.html |
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患者さんとの会話のための話題提供 LINK de DIETより
① ボディビルサプリは脳に悪い!?
バリンの異性体であるノルバリンのサプリメントは、潜在的な有害性があるかもしれない、という豪州シドニー工科大学からの研究報告。
L-ノルバリンは、ボディビルサプリに広く用いられている成分であり、運動効果を高め、回復を早めると謳われている。類似化合物は、神経変性疾患との関連がしてきされており、ヒト細胞を用いた報告もあることから、L-ノルバリンには、ヒト脳細胞への障害性が示唆される、と研究チームは述べている。
アミノ酸にはたんぱく質合成に使われる20種類以外にも多くの種類が存在しているが、中にはたんぱく質アミノ酸との類似性によって毒性を示すものがある。
L-ノルバリンも、たんぱく質の合成には含まれないアミノ酸だが、サプリメントとして容易に入手可能である。先行研究において、ノルバリンには抗菌活性や除草剤としての有効性が報告されていることから、研究チームは、哺乳動物細胞へのインビトロにおける毒性を検証した。
その結果、L-ノルバリンは、125μMで細胞の生存性を低下させる作用があり、壊死性の細胞死、ミトコンドリアの形態変化、機能変化を惹起することが明らかになった。
L-ノルバリンの毒性は類似の構造をもつたんぱく質アミノ酸の存在で低下することから、たんぱく質アミノ酸との類似性が細胞毒性に関連していることが示唆された。
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② 薬の効き方、腸内細菌との関係
同じ薬を飲んでも、人によって体調が良くなったり、反対に副作用に苦しんだりすることがあるのはなぜだろうか。その答えの一つは、腸内細菌の組成の違いにあるようだ。米国イェール大学の動物実験による研究報告が米科学誌『サイエンス』に掲載されている。
人間が口から摂取したあらゆるものは、やがて腸内細菌に代謝される。これは飲食物に限らず薬にもいえる。つまり腸内細菌叢は多くの医薬品の代謝に関係しており、薬の効果や副作用における個人差に多大な影響を与えうるということだ。
しかしこれまで、薬物の代謝に対する微生物の関与を識別し、測定することは難しかった。特に、代謝のプロセスとその産生物について、どれが宿主によるものでどれが微生物叢によるものかを化学的に見分けることは困難であった。
本研究でイェール大学のジマーマン氏らの研究チームは、宿主と細菌叢のそれぞれの関与を、計算により予測できる薬物動態モデルを作成した。今回の結果は、患者ごとの腸内細菌叢を考慮することで、治療成功率を向上させるようデザインされた薬の開発に役立つかもしれないという。
また今回の薬物動態モデルを用いた結果、一部の人では薬物代謝の約70%が腸内細菌叢に由来する場合があることも明らかになったとのことだ。
③ 運動後に脂肪から放出されるたんぱく質が糖代謝を改善
ヒトとマウスの両方で、運動後に脂肪細胞に劇的な変化が生じ、この訓練された脂肪細胞は血中にポジティブな健康効果をもつたんぱく質を放出することがわかった、という米国ジョスリン糖尿病センターからの研究報告。
脂肪細胞がアディポカインと呼ばれるたんぱく質を分泌することは良く知られているが、アディポカインは肥満で増加し、代謝と健康に有害な影響を及ぼすことが多い。
「この多くのアディポカインのネガティブな影響とは対照的に、我々の研究は、TGF-β2というアディポカインが運動の結果として脂肪細胞から放出され、耐糖能を改善することを明らかにした」と共同研究者のローリー・グッドイヤー教授は語っている。
TGF-β2は、耐糖能異常を改善するだけでなく、肥満マウスに投与すると血中脂質が低下し、多くの代謝が改善したという。
2年前国際研究チームが、脂肪組織が運動に反応して有益な代謝効果をもたらすことを初めて実証した。
「我々の仮説は、運動が脂肪組織を変えるというものだった。この変化の結果として脂肪細胞は血液中に有益なたんぱく質を放出するのである」とグッドイヤー教授は語っている。「この発見以前には、筋肉のブラス効果に焦点が当てられるのが常だった。」
研究チームは、運動中に脂肪細胞から放出されるアディポカインを特定しようと、ヒトとマウスの両方で一連の実験を行い、運動によって上方制御されるたんぱく質の一つとしてTGF-β2を同定した。
糖尿病マウスを用いた実験で、TGF-β2は、高脂肪食のネガティブな効果を逆転させたという。
もう一つの重要な発見として、運動中に放出される乳酸がプロセスの不可欠な一部として働くことがわかったという。乳酸は運動中に筋肉から放出され、脂肪細胞へと移動して、TGF-β2の放出を惹起する。
「この研究は、我々の運動についての考え方、運動の多くの代謝効果のみかたに革命をもたらすだろう。重要なのは、脂肪細胞が運動において重要な役割を果たしているということだ」とグッドイヤー教授は語っている。
https://www.nature.com/articles/s42255-018-0030-7
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先週の健康・健康食品関連情報(2月17日~2月23日)
行政公表資料より
日本人の食事摂取基準(2020年版)(案)の公表 (2月22日 厚生労働省)
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会にて、「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書(案)が公表されています。
医薬品等の広告規制 (2月20日)
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大学・研究機関等公表資料より ★ |
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大学・研究機関等公表資料より
若年での発症例が多い遺伝性認知症で起こる脳内異常を解明
脳内タウ病変を標的に、早期診断と治療薬開発促進につながる成果 (日本医療研究開発機構)
40~60歳代で発症することが多い前頭側頭型認知症の遺伝性認知症患者の生体脳に蓄積したタウタンパク質(タウ)を可視化しその量や分布を調べた
認知症の原因となる遺伝子異常が同一であっても、タウの脳内蓄積量や分布は患者ごとに多様で、非遺伝性の認知症や神経難病と同様にタウの蓄積にはさまざまな遺伝的・環境的要因が影響することがわかった。
妊婦の血中マンガン濃度と児の出生時体格の関連について
子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)での研究成果(国立環境研究所)
妊婦の血中マンガン濃度が低い場合と高い場合に、男児の出生体重の減少が認められました。
妊婦を血中マンガン濃度により4つのグループ(Q1~Q4)に分けて比較すると、濃度が低いグループ(Q1)や高いグループ(Q4)はやや高いグループ(Q3)に比べて、男児の新生児がSGA(在胎週数に見合う標準的な出生体重に比べて小さく生まれた状態)となるリスクが高いことが示されました。
女児の出生体重と妊婦の血中マンガン濃度との関連は認められませんでした。
男女児ともに、妊婦の血中マンガン濃度が低くなると、わずかに出生時の頭囲が減少することが示されました。
歩いて予防:運動で心筋梗塞発症後の腎機能低下を防ぐ (東北大学)
急性心筋梗塞を発症すると腎機能が低下しやすく、腎機能の低下は急性 心筋梗塞患者の生存率の悪化につながる。
急性心筋梗塞発症後の身体活動量を高く保つことが腎機能低下の抑制につながる。
ルビコン増加は老化のサインである
オートファジー制御による健康寿命延伸 (日本医療研究開発機構)
加齢に伴い、オートファジーを抑制する因子であるRubiconが増加することを発見した。
いくつかのモデル生物でRubiconを抑制するとオートファジーが活発化し、加齢に伴う老化現象の改善と寿命の延伸が見られた。
加齢によりオートファジーが低下する要因のひとつがRubiconの増加であるため、Rubiconを抑制することにより、健康寿命延伸が期待される。
(KC 健康寿命延伸に期待されるのもいいですが、もっと単純に、病気にならない予防法の研究を俟たれるところです。)
体幹筋量と腰痛が関連することを世界で初めて明らかに (大阪市立大学)
各施設の脊椎外来通院患者2,551例のデータを横断的に調査。
このうち、体内に金属を有する者、30歳未満の者を除いた1,738例(平均年齢70.2 ± 11.0歳、男性781例、女性957例)を対象とし、体幹筋量とODI、腰痛VAS、 SVA、EQ5Dとの関連について多重非線形回帰分析を用いて評価しました。
解析の結果、体幹筋量は腰痛による生活障害度(ODI)と有意な関連を示し、体幹筋量が減少するにつれODIが悪化することが分かりました。同様に体幹筋量が少ないほど、腰痛(VAS)、脊柱後弯(SVA)、健康関連QOL(EQ5D)も悪化していました。この結果より、脊椎病態において体幹筋量が重要な因子であり、QOLとも関連していることが判明しました。
先週のトクホ・機能性表示食品情報(2月17日~2月23日)
今週はなし
機能性表示食品届出公表(2月17日~2月23日)
届出撤回情報
31年2月18日付け
D1 「ララ ウォーク」
株式会社キャネット
・・・・
3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート(HMB)
撤回理由「申請内容変更に伴うリニューアルのため」
今週の注目の届出
D410 「エキストラヴァージンオリーヴオイル プラチナラベル 小豆島産」
小豆島ヘルシーランド株式会社 ・・・・
オリーブオイルポリフェノール
機能性表示 「本品にはオリーブオイルポリフェノールが含まれます。オリーブオイルポリフェノールには、抗酸化作用により、血中LDL(悪玉)コレステロールの酸化を抑制する機能性が報告されています。LDL(悪玉)コレステロールが気になる方にお勧めです。」
新規成分 SR(1報)で評価
オリーブオイルは、既に「オリーブ由来ヒドロキシチロソール」を関与成分としたものはありますが、ヒドロキシチロソール以外の成分を含んだ「オリーブオイルポリフェノール」としたのは初めてです。評価対象とした論文も違うものです。
無作為に選抜した36 名(スペイン6名、デンマーク3名、フィンランド10名、イタリア3名、ドイツ14名)。成人健常男性、禁煙者を対象。3週間摂取 (プラセボは、オリーブオイルフェノール成分を含有しないオリーブオイル)
結果、オリーブオイルポリフェノールを7.53mg含むオリーブオイル(25mL/日)を健常者に 3 週間摂取させた場合は、プラセボ摂取群と比較して血中 LDL コレステロールの酸化を抑制し酸化 LDL コレステロールが有意に低下することを確認した。
J Nutr 140 501508 2010
作用機序
オリーブオイルポリフェノールは強力な抗酸化作用をもつヒドロキシチロソール、チ
ロソール及びその誘導体からなり、これを摂取すると誘導体はそのままでは吸収されず胃内及び小腸内で加水分解を受けヒドロキシチロソール、チロソールとして吸収され血中LDLコレステロールに取り込まれることが知られている。血中LDLコレステロールに取り込まれたヒドロキシチロソール、チロソールが強力な抗酸化
作用により血中LDLコレステロールを酸化から防ぐと考えられる。
(KC オリーブオイルは、既に「オリーブ由来ヒドロキシチロソール」を関与成分としたものはありますが、ヒドロキシチロソール以外の成分を含んだ「オリーブオイルポリフェノール」としたのは初めてです。評価対象とした論文も違うものです。)
(KC 外国人のそれも男性のデータのみで評価されています。日本人への外挿性については、「対象者は男性のみで日本人ではありませんが、抗酸化作用について、日本人男女に対しても有効性が示唆されます。」とされていますが、LDL-Cに対しても本当に外挿できるのかは・・・)
D414 「ビースリー」
森永乳業株式会社
・・・・
ビフィズス菌B-3(B. breve)
機能性表示 「本品にはビフィズス菌B-3(B. breve)が含まれるので、BMIが高めの方のウエスト周囲径を減らす機能があります。」
新規成分 臨床試験で評価
ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験。
20歳以上65歳未満で肥満Ⅰ度(BMIが 25kg/㎡以上30kg/㎡未満)の男女80名に、12週間毎日摂取させ、摂取終了時にウエスト周囲径を評価した。
主な結果
内臓脂肪面積100c㎡未満の被検者で解析した結果、本品の摂取群はプラセボ食品摂取群に比べ、ウエスト周囲径が有意に減少した。
Bioscience of Microbiota, Food and Health Vol. 37 (3), 67–75, 2018
作用機序
ビフィズス菌 B-3 は腸管のバリア機能を高め、慢性炎症を改善することで肥満を抑制するため、腹部を含む体脂肪を減少させ、ウエスト周囲径を減らす働きをすると考えられる。
(KC 複合成分の機能性表示食品としては、既に届けられていますが、単独では、初の届出です。3か月の試験ですが、絶対値でどれくらい減少したかも、しっかりと見ておく必要がありますね。有意差が付いたから、それで科学的というのも…)
D419 「ヴァームスマートフィットウォーター」
株式会社明治 ・・・・ アラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物
機能性表示 「本品に含まれる3種類のアミノ酸から構成されるアラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物は、身体活動との併用により脂肪の分解と消費する力を高める働きがあります。本品は、身体活動を増やすことによる脂肪の代謝をさらに上げ、体脂肪をより減らす機能があるので、BMIが高めの方に適しています。」
新規の届出です。 臨床試験で評価
肥満1度の20歳以上65歳未満の男女200名を対象者とし、アラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物含有飲料、あるいはプラセボ飲料を1日1本、12週間飲用させ、併せて、1,000歩/日程度の歩数増加を伴うよう啓発を行った。
主な結果
アラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物含有飲料摂取群(A群)99名、プラセボ飲料摂取群(P群)100名が試験を完遂した。実施計画に沿った解析(対象194名)では、主要評価項目である12週間での腹部総脂肪面積変化量において、A群はP群と比較し有意に減少させた)。
Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity: Targets and Therapy
2018:11 23–33
作用機序
アラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物は運動時の脂肪分解と消費効果を促進し、これらが繰り返されることで、ミトコンドリアの生合成が促進され、蓄積脂肪抑制につながった可能性が考えられる。
(KC 本製品だけでなく、1,000歩/日程度の歩数増加を伴うよう啓発を行ったことを踏まえて、「身体活動を増やすことによる脂肪の代謝をさらに上げ」としているのですかね?)
D422 「ウルハナ」
ドクターリセラ株式会社
・・・・
大豆イソフラボンアグリコン
機能性表示 「本品には大豆イソフラボンアグリコンが含まれるので、肌の潤いを保つ機能があります。肌が乾燥しがちな中高年女性に適しています。」
既出成分の新規機能の届出です。 臨床試験で評価
プラセボ対象二重盲検並行群間試験のやり方で12週間摂取させ、肌の潤いについて測定機を用い、角層水分量、経皮水分蒸散量を測定した。
35歳~59歳までの女性41名が試験を完了し、41名全員(被験品群19名、対照品群22名)を解析対象とした。角質水分量では、ベースラインに対して8週目と12週目で有意な改善が確認された。さらに、0週から8週、12週の変化量では、被験品軍は対照品群と比較して、有意な改善が確認された。また、経皮水分蒸散量では、ベースラインと比べて、12週目で有意な低下が確認されたが、被験品群と対照品群の変化量の比較では、有意な差は示されなかった。
診療と新薬 2017; 54: 151-160
作用機序
大豆イソフラボンを摂取することでエストロゲン作用が起こり、コラーゲンの産生促進により網目状構造に水分をとらえて蒸散を防ぎ、ヒアルロン酸の産生促進によりうるおいを増すことが考えられる。肌のうるおいが増すことで肌の弾力とうるおいの衰えから起こるとされるしわも改善されると考えられる。また、エストロゲンは肌のターンオーバーを調節するという報告もあるため、規則正しいターンオーバーが繰り返され
ることで、角質層に十分な水分を保ち、肌のバリア機能を整え、肌のうるおいを保つことも考えられる。
(KC 今後、大豆イソフラボンは、ホ年の健康維持より、こちらの機能性商品が増えそうな予感がします。)
D425 「アラプラス 深い眠り」
SBIアラプロモ株式会社
・・・・ 5-アミノレブリン酸リン酸塩
機能性表示 「本品は5-アミノレブリン酸リン酸塩を含み、睡眠の質を改善する機能があります。眠りの質に満足していない方に適しています。」
従前は、空腹時血糖値を正常化と、食後血糖の上昇を抑えるという機能性でした。
新機能での届出 臨床試験で評価
睡眠に不満を持つ40~70代の健康な男女40名(試験食と対照食:各20名)を対象者とし、プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間試験とした。
摂取期間は6週間。本臨床試験を実施したのはハワイ大学実施。海外で実施された試験であるがアジア人参加者の割合は試験食群で50%、プラセボ群で45%である。
主な結果
試験食を摂取した群は6週間後に有意に睡眠の質スコアが改善し、摂取中止4週間後には摂取前のスコアに戻る傾向にあった。
作用機序
5-アミノレブリン酸は細胞内ミトコンドリアのエネルギー産生を活性化するため、ホルモンや神経の調節に関与する細胞に影響を与え睡眠-覚醒のサイクルにも影響を与える可能性がある。
5-アミノレブリ
ン酸により脳内セロトニン量が増加した結果、深い眠りが得られ、睡眠の質が改善された可能性が示唆される。
5-アミノレブリン酸リン酸塩の摂取により日常的に軽い運動(速歩)を行っている方の運動量が増える事が報告されているが、このような運動量の増加の結果、メラトニン産生による体内時計リズムが調節され、良質な睡眠が得られた可能性がある。
(KC 従前は、空腹時血糖値を正常化と、食後血糖の上昇を抑えるという機能性でしたが、今回は、睡眠の質の改善です。血糖値も下がり、睡眠もよくとれれば、夢のようなサプリですね。ちなみに一日の関与成分としての摂取目安量は、血糖値低下が15㎎、睡眠の質の改善が50mgです。)
機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/ |
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もう、来週は、3月です。
確定申告もしないといけないし、春の学会・研修会用の準備もしないと…
さらには、新年度の準備にと、日に日に忙しさが募ってくるようです。さらには、今年は、5月の新元号移行もあり、色々と事務手続きが大変になりそうです。
私は、市民講座のスライドづくりで泡を吹いております。
また、明日から、1週間頑張りましょう。 (KC)
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平成30年4月1日 第1号発行