平成30年4月1日 第1号発行
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【注目】 #1 運動の30分前に濃いコーヒーを飲むと脂肪燃焼が増加? #2 脳卒中リスクの低下に関連する健康的な植物ベースの食事 #3 加工肉を食べると認知症リスクが上昇? #4 - #5 大学・研究機関等公表資料より #6 機能性表示食品届出公表一覧 |
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(書籍の紹介) |
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行政からの通知、取り締まり等 |
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先週の行政の動き (3月21日~3月27日) 3月22日 「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」及び「機能性表示食品に関する質疑応答集」の一部を改正 (消費者庁) 機能性表示食品の届出等に関するガイドライン 最新版 https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/foods_with_function_claims/ assets/ foods_with_function_claims_210322_0002.pdf 機能性表示食品の届出等に関するガイドライン(新旧対照表) https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/foods_with_function_claims/ assets/ foods_with_function_claims_210322_0003.pdf 機能性表示食品に関する質疑応答集 最新版 https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/foods_with_function_claims/ assets/ foods_with_function_claims_210322_0004.pdf 機能性表示食品に関する質疑応答集(新旧対照表) https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/foods_with_function_claims/ assets/ foods_with_function_claims_210322_0005.pdf 機能性表示食品制度届出データベース 届出マニュアル (vol.8) https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/foods_with_function_claims/ assets/ foods_with_function_claims_210322_0006.pdf (KC Q&Aに、分析方法を示す資料を作成する際の留意点が追加された以外は、大きな変更ではありません。) 3月23日 ティーライフ株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令 https://www.caa.go.jp/notice/assets/ representation_cms215_210323_01.pdf 消費者庁は、本日、ティーライフ株式会社に対し、同社が供給する「メタボメ茶」と称するポット用ティーバッグ30個入りの食品に係る表示について、消費者庁及び公正取引委員会の調査の結果を踏まえ、景品表示法に違反する行為(優良誤認に該当)が認められたことから、同法第の規定に基づき、措置命令を行いました。 表示の概要 表示媒体 株式会社ベルーナが通信販売の方法により販売する商品に同梱して配布した冊子 表示内容 「中年太り解決読本」と題し、体型が異なる2名の人物のイラストと共に、「もう一度、あののスリムな私に!」、飲料の入ったティーカップの画像と共に、「漫画でわかる! 日本一※売れている中年太りサポート茶とは!?」及び「2年半で-43kg!! その方法を公開中!」、並びに飲料を飲む様子の複数の人物のイラストと共に、「スリムも!健康も!自信も!家族の絆も!取り戻す これはあなたの物語です。」等の表示することにより、あたかも、本件商品を摂取することにより、本件商品に含まれる成分の作用による著しい痩身効果が得られるかのように示す表示をしていた。 その他に、打消し表示、体験談についても、指摘を受けています。 (KC ティーライフ株式会社は2年前にも、景表法の課徴金納付命令を受けているのに懲りないですね。ティーライフさんは、この措置命令は不服として、取り消しの訴訟を起こすようです。) 3月24日 健康食品の不適正な表示・広告にご注意! (東京都) http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/ kj_shoku/kenkounavi/taisaku/shibai/ r02shibaikekka.pdf 東京都から令和2年度健康食品試買調査結果が公表されました。 ・販売店で購入した製品では、10品目中2品目に不適正な表示・広告がみられました。 ・インターネット等の通信販売で購入した製品では、46品目中39品目に不適正な表示広告がみられました。 医薬品医療機器等法上、医薬品とみなす標ぼうの事例 医薬品として承認を得たものではないにもかかわらず、以下のような医薬品的効能効果を標榜していた。 ・疾病の治療又は予防を目的とする効能効果 「ヘルペスの予防」「便秘解消」「糖尿病改善」「アレルギーを抑える」「発がん予防効果」「脳卒中発作を抑制」「殺菌」 ・身体の組織機能の一般的増強・増進を主たる目的とする効能効果 「免疫細胞を活性化」「GLP-1を増やす」「脂肪燃焼」「滋養強壮」「NO(一酸化窒素)分泌サポート」「血管新生を阻害」「疲労回復」「血行促進」 ・シルデナフィルを含む 2 製品、タダラフィルを含む 2 製品及びメラトニンを含む 1 製品を発見しました。(既に報告済) (KC 東京との試売調査にしては、違反が少ない数字になっています。いつもは購入したもの99%が違反だったということが多い。) (健康食品ではありませんが) 3月26日 新型コロナウイルスの検査キットの販売事業者5社に対する行政指導 https://www.caa.go.jp/notice/assets/ representation_210326_01.pdf 消費者庁は、新型コロナウイルスの検査キットの表示に関し、景品表示法に違反(優良誤認表示)に該当するおそれがあることから、研究用抗原検査キットの販売事業者2社及び抗体検査キットの販売事業者3社に対し、再発防止等の指導を行いました。 ・あたかも、当該抗原検査キットが厚生労働省によって承認等され、当該事業者と同種又は類似の商品を供給している他の事業者のものよりも品質、性能が著しく優良であるかのように示す表示をしていた。 ・あたかも、当該抗体検査キットを使用することにより、現在、新型コロナウイルスに感染しているか否かの判定ができるかのように示す表示をしていた。 (KC 最近、ドラックストアーでも「研究用」として販売しているところが多くありますね。) |
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健康食品の健康被害情報(3/21~3/27) 国立健康栄養研究所HPより |
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#1 ①運動の30分前に濃いコーヒーを飲むと脂肪燃焼が増加? |
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運動の30分前に濃いコーヒーを飲むと脂肪燃焼が増加? 有酸素運動の30分前に、カフェイン(約3mg/kg体重、濃いコーヒーに相当)を摂取すると、脂肪燃焼の速度が大幅に増加するかもしれない、というスペイン・グラナダ大学からの研究報告。運動が午後に行われる場合、カフェインの効果が朝よりも顕著であったという。 合計15人の男性(平均年齢32歳)が研究に参加し、7日間隔で4回の運動テストを完了した。被験者は午前8時と午後5時に3mg/kgのカフェインまたはプラセボを摂取した(各被験者はランダムな順序で4つの条件すべてでテストを完了した)。各運動テスト前の条件(最後の食事、運動、または覚醒剤の消費からの経過時間)は厳密に標準化され、運動中の脂肪の酸化はそれに応じて計算された。 最大脂肪酸化率(MFO)および最大酸素摂取量(VO2 max)が間接カロリーメーターで測定され、脂肪の酸化率が最大になる運動強度(Fat max)が算出された。 MFO、Fat max、VO2 maxは、午前中よりも朝のほうが有意に高かった。プラセボと比較して、カフェイン摂取は、平均MFOを朝には10.7%、午後には29.0%増加させた。カフェイン摂取はまた、Fat maxを朝には11.1%、午後には13.1%増加させたという。 https://jissn.biomedcentral.com/articles/ 10.1186/s12970-020-00400-6 |
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#2 ②脳卒中リスクの低下に関連する健康的な植物ベースの食事 |
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脳卒中リスクの低下に関連する健康的な植物ベースの食事 健康的な植物ベースの食品の量が多く、健康的でない植物ベースの食品の量が少ない食事を摂る人々は、質の低い食事をとる人々と比較して、脳卒中のリスクを減らす可能性があるようだ。米国ハーバード大学の研究。 研究チームは、看護師健康研究、看護師健康研究II、医療専門職追跡研究の209,508人の女性と男性の健康データを分析した。参加者は25年以上追跡され、2-4年ごとに食事に関する質問票に回答した。参加者は、食べた植物ベースの食品の健康度に基づく食事の質について採点された。肉や魚の摂取が月1食以下の人は菜食主義者と分類された。 解析の結果、葉物野菜、全粒穀物、豆などの食品が豊富で、精製穀物、ジャガイモ、砂糖の添加などの食品が少ないと定義されている健康的な植物ベースの食事は、全体的な脳卒中リスクを10%下げる可能性があることを発見した。 健康的な植物ベースの食事は、最も一般的なタイプの脳卒中である虚血性脳卒中のリスクの穏やかな低下と関連していたが、出血性脳卒中のリスクとの関連はみられなかった。 菜食主義者の食事と脳卒中のリスクの低下との間に関連は見られなかったが、研究チームによれば、菜食主義者の参加者が少なかったという。研究チームは、この結果や先行研究の一貫性がない結果は、部分的には参加者の食事に低品質の植物ベースの食品の割合が多いことで説明されるのではないかと示唆している。 https://n.neurology.org/content/early/ 2021/02/16/WNL.0000000000011713 |
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#3 ③加工肉を食べると認知症リスクが上昇? |
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加工肉を食べると認知症リスクが上昇? 1日25gの加工肉(ベーコン1枚程度)の摂取が、認知症の44%高い発症リスクに関連しているかもしれない、という英国リーズ大学からの研究報告。逆に、未加工赤肉50gの毎日の摂取は、19%低いリスクと関連していたという。 研究チームは、40-69歳の50万人が登録する英国バイオバンクコホートのデータを解析した。肉の摂取は、研究参加時に繰り返し24時間思い出し法で調査された。 平均8年間の追跡調査期間中に2,896例の認知症が確認された。これらの人々は一般的に高齢で、経済的に恵まれず、教育を受けておらず、喫煙しやすく、身体活動が少なく、脳卒中の病歴や家族の認知症の病歴があり、認知症と高度に関連する遺伝子の保因者である可能性が高かったという。女性より男性のほうが多かった。 一部の人々は、十分に確立された遺伝的要因のために認知症を発症する可能性が3-6倍高かったが、調査結果は、人が病気を発症する遺伝的要因があるかどうかにかかわらず、加工肉を食べることによるリスクは同じであることを示唆していたという。 加工肉を大量に摂取した人は、男性、教育水準の低い喫煙者、肥満の可能性が高く、野菜や果物の摂取量が少なく、エネルギー、たんぱく質、脂肪(飽和脂肪を含む)の摂取量が多い傾向がみられた。 肉の摂取は以前から認知症リスクとの関連が示唆されていたが、今回の結果は、特定の肉の種類、量と疾患を発症するリスクとの関連を調べた初めての長期にわたる大規模研究であるとのことである。 https://academic.oup.com/ajcn/ advance-article-abstract/doi/10.1093/ajcn/ nqab028/6178922?redirectedFrom=fulltext |
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先週の健康・健康食品関連情報(3月21日~3月27日) |
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食事由来のアクリルアミド摂取と血液・リンパのがん罹患との関連 (国立がん研究センター社会と健康研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/ 8656.html 食事由来のアクリルアミド摂取と悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・白血病罹患リスクとの関連はみられませんでしたが、関連がみられなかった理由の一つとして、日本人のアクリルアミドの摂取量は欧米に比べて少なかったことが考えられました。 フラボノイドの豊富な果物の摂取と脳卒中発症リスクの関連 (国立がん研究センター社会と健康研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/ 8657.html 日本人の女性において、フラボノイドの豊富な果物の摂取量が多いほど、脳卒中の発症リスクが低下する可能性が示唆されました。フラボノイドを豊富に含む果物の摂取が脳卒中発症リスクの低下と関連した理由として、フラボノイドによる抗酸化作用と抗炎症作用、動脈硬化の抑制や血圧降下作用などが考えられます。 紙の手帳の脳科学的効用について 使用するメディアによって記憶力や脳活動に差 (東京大) https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/ press/z0109_00001.html スケジュールなどを書き留める際に使用するメディア(紙の手帳や、スマートフォンなどの電子機器)によって、記銘(記憶の定着)に要する時間が異なり、想起(記憶の再生)での成績や脳活動に差が生じことを初めて明らかにしました。 本研究グループは、参加者に具体的な予定を紙の手帳か電子機器でメモさせ、MRI装置と想起課題を用いて予定の想起のプロセスを調べました。その結果、記憶処理および言語処理に関係する脳領野の活動が、紙の手帳を用いた群で定量的に高くなりました。この結果は、電子機器にはない紙の特性が、五感を通して空間的な手がかりを与えることで、より深い記銘を可能にするという仮説を支持します。 (KC いまだに手帳を使っている私には朗報です。) 五苓散(ソウジュツ配合)の天気頭痛への効果を発見 気圧低下で起こる脳血流量増加に対する五苓散の抑制効果を確認 (熊本大) https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/ seimei/20210318 脳血流量の減少・回復に対して五苓散(ソウジュツ配合)とロキソプロフェンの作用機序が異なる可能性が初めて明らかとなった。 五苓散(ソウジュツ配合)は、ロキソプロフェンとは異なる作用機序により、気圧変化による脳血流量への影響を低く抑えるため、天気頭痛で悩む方々への新たな対処法として期待できる。 COVID-19流行下の在宅勤務者で職場勤務者よりも仕事中の座位時間が1時間以上長い 在宅勤務では、長時間の座りすぎへの対策が必要 (東京医科大) https://www.tokyo-med.ac.jp/news/ 2021/0316_190000002631.html COVID-19流行下の2020年7月28日に日本人男女2,362人を対象にインターネット調査を実施しました。 職種等を考慮した分析を行っても、在宅勤務者は職場勤務者よりも仕事中に座っている時間は1時間以上長く、身体を動かす時間(中高度身体活動時間)は約30分間短くなっていることがわかりました。 テレワークの推進にあたり、並行して健康リスクである長時間の座りすぎや身体活動不足への対策も実施する必要性が示唆されました。 アラビアガムがビフィズス菌を増やす仕組みを解明 (熊本大) https://www.kagoshima-u.ac.jp/topics/ 2021/03/post-1773.html ビフィズス菌B. longumを増やすために必要不可欠な鍵酵素「GAfase」を世界で初めて発見しました。GAfaseはアラビアガムの末端の二糖を切断する酵素です。この酵素によって切り出されたオリゴ糖を利用することでビフィズス菌が増えるだけでは無く、切り出すことで他の酵素がアラビアガムの糖鎖の内部にアクセスしやすくなることでより多くのオリゴ糖を獲得できるようになることを明らかにしました。本研究は、アラビアガムの複雑な糖鎖構造を分解する能力が、ビフィズス菌の特定の菌株が持つ鍵酵素「GAfase」に依存したものであることを詳細に解析したものです。これは、「GAfase」遺伝子を持つB. longumを腸内に持つ人と持たない人で、プレバオイオティクスとしてのアラビアガムの有効性が異なる可能性があることを意味しています。 |
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特定保健用食品
特定保健用食品 今週はなし |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
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届出撤回情報 2021年3月11日付け A248 「「アミール」サプリメント」 アサヒ飲料株式会社 ・・・・ 「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP) 撤回理由「販売終了のため。」 2021年3月16日付け D573 「「骨こつケア」」 アサヒカルピスウェルネス株式会社 ・・・・ 枯草菌(バチルス・サブチルス)C-3102株 撤回理由「親会社の変更に伴い、法人番号が変更したため」 (既に同一販売名で、アサヒカルピスウェルネス株式会社がE746、 アサヒグループ食品株式会社がF262で届出ている。) 機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。 https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/ 「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから YouTube チャンネル名「機能性表示食品情報」 |
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おはようございます。 今週も最後まで、お付き合いいただき有難うございました。 今、この原稿を打っている窓の外は、桜が満開です。 この1週間、窓の外を見る時間が増え、仕事の効率が悪くなってしまいました(笑)。 来週からついに新年度、たくさん地方に行けることを期待しているのですが、どうなるのやら。 新しい仕事として、栄養系の専門学校で前期(15コマ)のサプリメント論を教えることになりました。チャレンジさせて頂けることに感謝しながら、まずは資料を作成いたします。 それでは、素敵な週末を。 (KC) |
平成30年4月1日 第1号発行