2019年11月10日日曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第85号:(2019/11/3~2019/11/9)

平成30年4月1日 第1号発行
>>> バックナンバー 一覧 <<<
スポンサーリンク

行政からの通知、取り締まり等

先週の行政の動き (113日~119)

特になし


116日 衆議院厚生労働委員会

「血液クレンジング」 に関して、質疑応答がされています。

立憲民主党 尾辻かな子議員から、「血液クレンジング」の効果や安全性について、厚労省に質問しています。

(KC 今後、何らかの動きがあるかもしれません。)


健康食品の健康被害情報(10/3~11/9) 国立健康栄養研究所HPより


(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起は掲載していません)

117日 カナダ保健省が未承認製品に注意喚起

■注意喚起および勧告内容
2019116日、カナダ保健省 (Health Canada) が店舗から押収した未承認の2製品 (下記の一覧参照:写真はカナダ保健省ウェブページより加工転載) に対する注意喚起情報を公表。カナダ保健省は当該製品を使用しないように、また、使用して体調に不安を感じている場合は医療機関を受診するように勧告。

製品名・・・・関連成分
Plasmajet (Nitric xide Maximizer) ・・・ rauwolfia (インドジャボク)
Go Lean Detox ・・・・シブトラミン、フェノールフタレイン

■解説
ワークアウトサプリメントまたは痩身を標榜して店舗で販売されていた当該製品は、医薬品成分が表示されていた、または過去に違反製品として摘発された製品と類似していたため、カナダ保健省により押収された。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。
https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-
rappel-avis/hc-sc/2019/71157a-eng.php


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより

植物ベースの食事は関節リウマチの症状を癒す?

植物ベースの食事は、関節リューマチ患者の痛みの症状を癒す効果があるようだ、という米国の責任ある医療のための医師の会によるレビュー報告。

関節リューマチは痛みと腫れの原因となる炎症を特徴とする自己免疫疾患である。遺伝的因子が重要だが、多くの研究から生活習慣因子(食事など)も関係していることが示唆されている。

研究チームは、臨床試験と観察研究のレビューを行った結果、植物ベースの食事パターンが炎症を軽減し関節リューマチに伴う諸症状を緩和することを発見したという。

1.植物ベースの食事は炎症を軽減する
2.植物ベースの食事は関節リューマチの痛みと腫れを軽減する
3.植物ベースの食事はより低いBMIと関連する
4.植物ベースの食事は健康的な腸内細菌を促進する
「植物ベースの食事は、果物、野菜、穀類、豆類から構成され、関節リューマチには非常に助けになるようだ」と研究共著者のハナ・カーレオヴァ博士は語っている。https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/
fnut.2019.00141/full
睡眠不足は脂肪代謝に影響する

我々は誰しも勤めがある週日の睡眠は少し短めであるようだが、それは食後の満腹感を減らし食品中の脂質の代謝を変えるようだ、という米国ワシントン大学からの研究報告。

睡眠が妨げられると有害な代謝影響につながることが知られている。オルフュ・ブクストン教授ら研究チームは、長期にわたる睡眠制限が、人々を肥満と糖尿病の高リスクに導くことを証明した。これまでの研究ではグルコース代謝に焦点が当てられることが多かったが、教授らは脂質代謝に着目したという。

研究チームは、20代の健康な男性15人を対象に「十夜研究」を実施した。参加者は、連続4日間5時間以上寝ないで過ごした翌日、高脂肪食を摂取して、食後高脂血症に対する影響が調べられた。さらに、10時間の睡眠が睡眠不足の解消になるかどうかを調べた。

その結果、食後の高中性脂肪血症は、睡眠不足によって抑制されることが明らかになった。10時間の回復睡眠によって、食後中性脂肪は以前の状態に戻ったという。

睡眠不足は、非エステル化脂肪酸(NEFA)を低下させ、回復睡眠後にも低下したままだった。睡眠不足はまた、自己申告の満腹感も低下させた。食後インターロイキン-6も低下した。

4
日間の連続5時間睡眠は、食後高脂血症を減じるが、一晩の十分な睡眠によって中性脂肪代謝は回復可能なようである
、と研究チームは結論付けた。
http://www.jlr.org/content/60/11/1935

(KC 脂質異常症には、睡眠不足が効果的と言うことなのでしょうか?)
スパゲッティ・ミートソースは健康的じゃない?

ミートボールにトマトソースをかけても期待するほどトマトの健康効果は得られないかもしれない、という米国オハイオ州立大学からの研究報告。

研究チームは、健康な男性7人を対象にトマトに豊富に含まれ赤い色素リコペンの吸収に及ぼす食事の影響を調べた。

参加者は、22mgリコペンを硫酸鉄あり(160mgFeSO4)となしの場合で摂取した。参加者は、経鼻胃/経鼻十二指腸チューブを装着して消化器内容物を採取した。

解析の結果、食事に鉄分(FeSO4)が含まれているとリコペンの吸収量が時間と共に1.9倍低下することがわかったという。

「本結果は、リコペンと鉄が豊富な食品を摂取する時に潜在的な意味を持つ可能性がある。ボロネーゼソースや鉄が強化されたシリアルをトマトジュースと共に摂取するような場合である」と筆頭研究者のレイチェル・コペック助教は語っている。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/
10.1002/mnfr.201900644
犬を飼うことは長生きの秘訣!?

犬を飼うことは、より長く生きることとより良い心血管系アウトカムに関連しているようだ、というスウェーデン・ウプサラ大学からの研究報告。特に一人暮らしの心筋梗塞、脳卒中生存者で顕著だという。

研究チームは、スウェーデン全国患者登録から心筋梗塞か脳卒中を起こした犬所有者と非所有者の健康アウトカムについてのデータを解析した。患者はスウェーデン在住の40-85歳で2001年から2012年に心筋梗塞または虚血性脳卒中を経験していた。

データ解析の結果、非犬所有者に比べて、心筋梗塞の犬所有者は退院後一人暮らしにおいて死亡するリスクが33%低く、パートナーや子供と共に住んでいる場合は15%低かった。脳卒中の犬所有者は、退院後一人暮らしにおいて死亡するリスクが27%低く、パートナーや子供と共に住んでいる場合は12%低かった。

研究では、182,000人近い心筋梗塞が記録され、そのほぼ6%が犬所有者であり、155,000人近い虚血性脳卒中が記録それ、そのほぼ5%が犬所有者だった。犬を所有していることはスウェーデン農業理事会とスウェーデンケネルクラブの登録データで確認された。

犬の所有と死亡リスクの低下の関連は、身体活動量の増加と、うつ病・孤独の減少によって説明できるのではないかとしている。
https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/
CIRCOUTCOMES.118.005342


(KC ペットショップには朗報ですね。)


先週の健康・健康食品関連情報(11月3日~11月9日)

行政公表資料より

特になし


大学・研究機関等公表資料より


がん家族歴と、その後のがん罹患リスクとの関連 (国立がん研究センター社会と健康研究センター)
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/
8402.html


がん家族歴は、様々ながん罹患リスクの上昇と関連することが分かりました。従って、がん家族歴を聴取することは、がんになりやすい人を見つけられるかもしれない重要な情報になる可能性が示唆されました。

また、今回は、本人の喫煙・飲酒・体格に関わらず、がん家族歴がリスクとなっていましたが、発がんには様々な要因が関連するので、がん家族歴がある方については、がん予防のためにリスクとなる生活習慣をさけること(日本人のためのがん予防法)、推奨されているがん検診を受けることがすすめられます。


ココアを一杯摂取で記憶力や判断力機能を一時的に維持・増進することを証明 (森永)https://www.morinaga.co.jp/public/
newsrelease/web/fix/file5dc37a02c9d50.pdf


ココアを摂取すると認知機能にどのような影響が及ぶかをヒト試験において検証し、認知機能の一部である記憶力や判断力に関する機能を一時的に維持・増進することが認められました。

・ココア1杯だけの摂取で、図形に関する情報を記憶することをサポートすることが示され、記憶力や判断力に関する機能を維持・増進すると考えられました。

1杯のココアに含まれる程度のカカオフラバノール(30 ㎎)の1回の摂取で、一時的に視覚記憶や反応速度が維持・増進されることが示唆されました。

(KC 論文発表もされているので、機能性表示食品の届出もあるかもしれません。それにしても、単回摂取での効果とはすばらしすぎます。)


妊娠中の働き方と出産までの母子の健康状態との関連について(名古屋市立大学)http://www.nagoya-cu.ac.jp/about/press/
press/release/files/20191031/20191031.pdf


妊娠中に就労している女性では、就労していない女性に比べて切迫流産や切迫早産の診断が多いこと、妊娠中後期に週 36 時間以上就労しかつ夜勤ありの勤務をする女性には妊娠高血圧症候群が多いこと、週 36 時間以上の就労者では夜勤がなくても出産の進行に補助の必要な分娩が多いこと、妊娠初期に週 46 時間以上かつ夜勤ありの就労者の赤ちゃんには胎児発育不全が多いことがわかりました。一方、夜勤のない就労者では、妊娠糖尿病や羊水混濁が少ないことも判明しました。


入れ歯の手入れを毎日しないと 過去1年間の肺炎のリスクが1.3倍高かった (東北大)https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/
pressimg/tohokuuniv-press20191028_02
web_ireba.pdf


65歳以上の地域在住高齢者約7万人を対象に、入れ歯の清掃頻度が少ないことが過去1年間の肺炎の発症と関連するのかを明らかにしました。その結果、入れ歯を毎日は清掃しない人において、過去1年間の肺炎発症のリスクが1.30倍、75歳以上の人に限ると1.58倍高いということが明らかとなりました。入れ歯の清掃を毎日行うことによって、地域在住の高齢者においても肺炎の発症を予防できる可能性が示唆されました。

(KC ここでも、口腔内ケアの重要性を示すデータが出ていますね。)


軽度認知障害の高齢者においてカマンベールチーズ摂取によるBDNF(脳由来神経栄養因子)上昇を確認 (東京都健康長寿医療センター)
https://www.tmghig.jp/research/release/
cms_upload/12a9d92f3e75c00e65c44e954
c36152f_2.pdf


東京都に居住する70歳以上の高齢女性689人のうち、軽度認知障害と判断された高齢女性71人を対象として、白カビ発酵チーズ(カマンベールチーズ)とカビ発酵していないプロセスチーズ(対照チーズ)の摂取によるBDNFへの影響を評価する試験を実施しました。

対象者を無作為に2群に分け、1つの群には市販の6Pカマンベールチーズを12ピース、対照群には市販の6Pプロセスチーズを12ピース、それぞれ3ヶ月間摂取していただき、血中BDNF濃度を測定しました。その後、3ヶ月間のウォッシュアウトを経て、摂取する食品を群間で入れ替え同様のことを実施しました。その結果、カマンベールチーズ摂取時には、対照チーズ摂取時と比較して、血中BDNF濃度の変化が有意に高い値を示しました。

(KC これだけで、チーズが認知症予防によいとは言えませんが、チーズ食べるなら、プロセスチーズではなく、カマンベールチーズですね())


食習慣は思春期特発性側弯症と関係がないことが明らかに
女子中学生を対象とした詳細な生活習慣の調査を実施 (慶應大)https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/
files/2019/10/31/191031-1.pdf


側弯症二次検診を受診した女子中学生2,431人を対象にレントゲン検査と詳細な食習慣についての質問票調査を行いました。その結果、過去の動物実験やヒトを対象とした研究で脊椎の発生異常等に関係していると考えられていた栄養素を含む、検討したすべての栄養素・食品摂取量と側弯症の間には明確な関係がないことを見出しました。

(KC 都市伝説的なものも、よくあります。)


アルツハイマー病の早期血液診断マーカーを発見
血液1滴で診断できる可能性がある (名古屋市立大学)http://www.nagoya-cu.ac.jp/about/press/
press/release/files/20191105/
20191105-1.pdf


血清フロチリンレベルは、ADでは非ADに比べて有意に低下することを明らかにした。 血清フロチリンレベルは、MCI-due to ADでは非ADMCI-due to non-ADに比べて有意 に低下することを明らかにした。

PET で検出評価された脳内 AB 沈着レベルと血清フロチリンレベルは有意に逆相関することが明 らかになった。すなわち、血清フロチリン測定は、PET検査の代替検査法になる可能性がある。


先週のトクホ・機能性表示食品情報(11月3日~11月9日)

特定保健用食品

11月6日  1件 許可
商品名:胡麻麦茶190
申請者:サントリー食品インターナショナル株式会社
関与する成分:ゴマペプチド(LVYとして)
許可を受けた表示内容:本品はゴマペプチドを含んでおり、血圧が高めの方に適した飲料です。
1日摂取目安量:1本
区分:再許可特保
許可日:R1.11.6
許可番号:1801

詳細は、
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/
health_promotion/pdf/food_labeling_cms206_20191106_02.pdf


機能性表示食品届出公表(11月3日~11月9日)

【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。

E406
保湿源
株式会社三昧生活
サプリ
ヒアルロン酸
本品にはヒアルロン酸が含まれます。ヒアルロン酸には皮膚水分量を保持させる働きがあり、乾燥を緩和することが報告されています。

E407
ディアレ
キユーピー株式会社
サプリ
酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)GABA
本品には酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)GABAが含まれます。酢酸菌GK-1は、花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減することが報告されています。 GABAは、仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感を軽減する機能があることが報告されています。

E408
ビルベリープレミアム ゴールド
株式会社常磐植物化学研究所
サプリ
ビルベリー由来アントシアニン
本品にはビルベリー由来アントシアニンが含まれます。ビルベリー由来アントシアニンにはピント調節機能とVDT作業(パソコンやスマートフォンなどのモニター作業)で不足しがちな目の潤いをサポートし、目の疲労感を緩和することが報告されています。

E409
毎日海菜 海苔ペプチド
株式会社白子
サプリ
海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYSY)として]
本品には海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYSY)として]が含まれます。海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYSY)として]は血圧が高めの方の血圧を下げる機能が報告されています。

E410
anacara(アナカラ)大人のHMB(エイチエムビー)ゼリー
株式会社リオラージュ
その他加工
HMB(別名として、3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)
本品には、HMB(別名として、3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)が含まれます。HMB(別名として、3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)には、運動との併用で、健康で自立した日常生活に欠かせない筋肉量や筋力の低下の抑制に役立つ機能があることが報告されています。

E411
オサエル
株式会社マッチバンク
サプリ
ターミナリアベリリカ由来没食子酸
本品には、ターミナリアベリリカ由来没食子酸が含まれます。ターミナリアベリリカ由来没食子酸には、食事に含まれる脂肪や糖の吸収を抑える機能が報告されています。

E412
しょうが入り酒粕甘酒
メロディアン株式会社
その他加工
6-ジンゲロール、6-ショウガオール
本品には6-ジンゲロール、6-ショウガオールが含まれます。6-ジンゲロール、6-ショウガオールは、気温や室温が低い際に、末梢部位の体温を維持する機能があることが報告されています。

E413
オリーブ葉ヘルス
株式会社セイユーコーポレーション
サプリ
オリーブ由来ヒドロキシチロソール
本品にはオリーブ由来ヒドロキシチロソールが含まれています。オリーブ由来ヒドロキシチロソールは抗酸化作用を持ち、血中のLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)が酸化され酸化LDL-コレステロールになることを抑制させることが報告されています。

E414
朝にぎゅっとね!緑の野菜&りんごジュレ
安曇野食品工房株式会社
その他加工
難消化性デキストリン(食物繊維)
本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれています。難消化性デキストリン( 食物繊維)にはおなかの調子を整えることが報告されております。

E415
パルフェックス
デルソル株式会社
サプリ
葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)
本品には、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)が含まれます。葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)には、肥満気味な方の、体重やお腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)やウエスト周囲径を減らすのを助ける機能があることが報告されています。

E416
アルークα(アルファ)イソフラボンプレミアム
ワダカルシウム製薬株式会社
サプリ
大豆イソフラボン
本品には大豆イソフラボンが含まれています。大豆イソフラボンには骨の成分の維持に役立つ機能があることが報告されています。本品は丈夫な骨を維持したい方に適した食品です。

E417
コタラの木
株式会社盛光
サプリ
サラシア由来サラシノール
本品にはサラシア由来サラシノールが含まれます。サラシア由来サラシノールには食事から摂取した糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇をゆるやかにする機能があることが報告されています。

E418
Astaxanthin Plain(アスタキサンチンプレーン)
株式会社いぶき
サプリ
アスタキサンチン
本品にはアスタキサンチンが含まれています。アスタキサンチンには肌の潤いを守るのを助ける機能があることが報告されています。

E419
脂肪減
株式会社三昧生活
サプリ
アフリカマンゴノキ由来エラグ酸
本品にはアフリカマンゴノキ由来エラグ酸が含まれています。アフリカマンゴノキ由来エラグ酸は肥満気味の方の体重、体脂肪、ウエストサイズを減らすことをサポートし、高めのBMI値の改善に役立つことが報告されています。


届出撤回情報

2019115日付け

D331 「おやすみオルニチン 良眠サポート」
協和発酵バイオ株式会社 ・・・・ L-オルニチン一塩酸塩(L-オルニチンとして) GABA L-テアニン
撤回理由 「商品を販売しないため」
スポンサーリンク


今週の注目の届出

E407 「ディアレ」

キユーピー株式会社・・・・ 酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)GABA
「本品には酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)GABAが含まれます。酢酸菌GK-1は、花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減することが報告されています。
GABAは、仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感を軽減する機能があることが報告されています。」

新規成分(酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1))  SR1報)で評価
鼻の不快感が気になる成人健常者(医師により疾患ではないと判断された方)66 (対照群 32 名、介入群 34 名、平均 38.6±1.2 )に対し、酢酸菌 GK-1( G. hanseni i GK-1) 含有食品のプラセボを対照とした 8 週間の RCT試験。
酢酸菌 GK-1( G . hansenii GK-1) 群では、鼻の不快スコア(Japanese Rhinoconjunctivitis Quality of Life Questionnaire ;JRQLQ, Runny nose)の変化量がプラセボ群 と比較して、4 週間摂取後で有意に低値を示し(p0.05)、鼻の不快感を軽減した。
対象者は、花粉IgE やダニを主抗原とするハウスダスト IgE が陽性の健康な日本人成人男女。
薬理と治療, 2019;47(3):461467.

作用機序
酢酸菌 GK-1( G.hansenii GK-1)は、グラム陰性菌の加熱死菌体であり、酸性条件下においても菌体の形態を維持したまま腸管まで到達すると考えられる。酢酸菌 GK-1( G.hansenii GK-1)は、加熱死菌体自体が、腸管上皮の受容体に結合することによって機能を呈すると考えられている。

酢酸菌 GK-1( G.hansenii GK-1)摂取による鼻の不快感低減の作用機序は、Th1/Th2 細胞バランスの制御が考えられる。

 (KC なんと、「花粉による鼻の不快感を軽減する」と、明らかに花粉症対策の訴求です。)

E409 「毎日海菜 海苔ペプチド」

株式会社白子・・・・海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYSY)として]

「本品には海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYSY)として]が含まれます。海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYSY)として]は血圧が高めの方の血圧を下げる機能が報告されています。」

新規成分 SR(3)で評価

   52.3±10.0 歳の、血圧が正常高値血圧(収縮期血圧 130 139 mmHg、拡張期血圧 8589 mmHg)に該当する日本人男女 94 名を対象とし、海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYY)として] 0.6 mg を含む顆粒状食品またはプラセボを 12 週間摂取した。 試験は 2 群平行群間二重盲検法で行なった。

結果は、収縮期血圧が対照群で摂取前 136.3±9.8 mmHg 、摂取 12 週間 135.2±9.9 mmHg に対し介入群で摂取前 136.2±10.2 mmHg、摂取 12 週間 129.9±11.1 mmHg と、群間に有意差 がみられた(p<0.05)。また、摂取 8 週間、10 週間でも対照群と介入群の間に有意差がみられた(いずれも p<0.01)。拡張期血圧に関しても、対照群で摂取前 82.3±9.8 mmHg 、摂取 12 週間 81.6±7.5 mmHg に対し介入群で摂取前 82.6± 7.9 mmHg 、摂取 12 週間 78.3±7.6 mmHg と、対照群と介入群の間に有意差がみられた(p<0.05)。また、摂取 10 週間でも群間に有意差がみられた(p<0.01)。
健康・栄養食品研究、2004, 7, 2, 43-58

    50.2±9.8 歳の、血圧が正常高値血 圧および軽症高血圧者(収縮期血圧 130159 mmHg、拡張期血圧 8599 mmHg)に該当する日本人男女 49 名を対象とし、海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYY)として] 1.8 mg を含む顆粒状食品またはプラセボを 4 週間摂取した。試験は 2 群平行群間二重盲検法で行なった。結果、収縮期血圧が 対照群で摂取前 141.1±10.0 mmHg、摂取 4 週間 136.1±16.1 mmHg であったのに対し、介入群で摂取前 145.7±10.1 mmHg 、摂取 4 週間 133.2±14.4 mmHg と、介入群では摂取前と摂取 4 週間との間に有意差が認められた(p<0.05)。層別解析での正常高値血圧者においても、収縮期血圧が対照群で摂取前 134.0±5.3 mmHg、摂取 4 週間 128.0±16.6 mmHg であったのに対し、介入群で摂取前 137.0 ±5.4 mmHg 、摂取 4 週間 126.0±7.5 mmHg と、介入群では摂取前と摂取 4 週間との間に有意差が認められた(p<0.05)。また拡張期血圧に関しても、対照群で摂取前 84.9±7.8 mmHg、摂取 4 週間 82.1±10.7 mmHg であったのに対し、介入群で摂取前 84.9±5.9 mmHg 、摂取 4 週間 76.3±7.0 mmHg と、介入群では摂取前 と摂取 4 週間で有意差が認められ(p<0.05)、対照群と介入群の間にも有意差がみられた(p<0.05)。層別解析での正常高値血圧者においても、収縮期血圧が対 照群で摂取前 82.0±8.0 mmHg、摂取 4 週間 76.6±10.7 mmHg であったのに対し 介入群で摂取前 83.2±4.1 mmHg 、摂取 4 週間 74.4±5.1 mmHg と、介入群では摂取前と摂取 4 週間との間に有意差が認められた(p<0.05)。
健康・栄養食品研究、2003, 6, 2, 113-127

    52.3±10.0 歳の、血圧が正常高値血圧および軽症高血圧者(収縮期血圧 130159 mmHg、拡張期血圧 8599 mmHg)に該当する日本人男女 103 名を対象とし、海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYY)として] 0.6 mg を含む顆粒状食品またはプラセボを 12 週間摂取した。試験は 2 群平行群間二重盲検法 で行なった。

結果、収縮期血圧が 対照群で摂取前 141.7±7.9 mmHg 、摂取 12 週間 145.0±8.5 mmHg に対し、介入群で摂取前 141.8±7.1 mmHg、摂取 12 週間 136.8±7.8 mmHg と、群間に有意差がみられた(p<0.05)。摂取 8 週間、10 週間でも対照群と介入群の間に有意差がみられた(それぞれ p<0.05p<0.01)。層別解析での正常高値血圧者においては、摂取 10 週間において対照群と介入群の間に有意差がみられた(p<0.05 )。拡張期血圧に関しては、摂取 12 週間での有意差は認められない一方、摂取 8 週間および 10 週間で対照群と介入群の間に有意差がみられた(それぞれ p<0.01 p<0.05)。また層別解析での正常高値血圧者においては群間の有意差は認められなかった。
Health Sciences 2004, 20, 1, 91102

作用機序
海苔オリゴペプチド[ノリペンタペプチド(AKYY)として]は血圧上昇に関わるアンジオテンシン I 変換酵素(ACE)を阻害することで血圧を低下させる機能を有すると推察された。

E410 「anacara(アナカラ)大人のHMB(エイチエムビー)ゼリー」

株式会社リオラージュ
・・・HMB(別名として、3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)

「本品には、HMB(別名として、3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)が含まれます。HMB(別名として、3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)には、運動との併用で、健康で自立した日常生活に欠かせない筋肉量や筋力の低下の抑制に役立つ機能があることが報告されています。」

(KC 最近は、機能性関与成分としてHMB-Caの届出が多かったのですが、これはCa塩ではなくHMBのフリー体を関与成分としています。ゼリータイプなので、Ca塩ではなく、液体のフリー体を使ったということだと思います。)

機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/


あとがき


今週も最後まで、お付き合いいただき有難うございました。

こんばんは

なんとか、遅くなりましたが、土曜日に配信できました。今週は、地方出張が多く、週末仕事がたまり、配信が遅くなってしまいました。

昨日まで、北海道でしたが、銀世界となっていました。もう間もなく、本格的な冬になるのだと思います。とはいえ、関東地方、今年はなかなか葉っぱが色づきません。やはり異常気象なのですかね?

それでは、素敵な週末になりますように。(KC)
スポンサーリンク


平成30年4月1日 第1号発行

0 件のコメント:

コメントを投稿