薬剤師のための健康食品情報第198号
平成30年4月1日 第1号発行
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おしらせ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
お知らせ(研修会のご案内) |
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先週の行政の動き (1月23日~1月29日) 麻薬を含有する危険ドラッグの発見について (1月24日 東京都) https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/ hodohappyo/press/2022/01/24/21.html 都では、危険ドラッグによる健康被害の発生を未然に防止するため、インターネット等で流通、販売される危険ドラッグを入手し、成分検査を行っています。 インターネット試買した物品について検査を行ったところ、以下の物品から「麻薬及び向精神薬取締法」で規定される「麻薬」を検出しました。 このため、危険性について都民に広く注意喚起するとともに、当該物品を所持している方に対して、違法であることを警告し、任意提出を促すものです。 サイト上の物品名 : マシュマローハーブティーStrong 性状(内容量) : 植物片(1包中3グラム入り) 製造(輸入)者 : 不明(現品に表示がなされていない) 入手方法等 : インターネット(特定商取引法上の住所:不明、発送元住所:都外) 検出成分 : 1袋中に「CUMYL-PEGACLONE」を83ミリグラム検出 1月28日 伊藤消費者庁長官記者会見要旨(2022年1月26日(水)) https://www.caa.go.jp/notice/statement/ ito/027465.html 1月21日のシンポジウムの講演を受けての質疑応答がいくつか載っています。 (KC機能性表示食品の事前確認を民間でしっかりやって、消費者庁の届出業務を軽減して、届け出処理期間を0日にもっていきたいということですね。) 1月21日 リーフレット『食品の表示に「栄養成分表示」を忘れていませんか?』を公表 (東京都) https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/ shokuhin/hyouji/kyouzai/files/ 2022_eiyouseibun.pdf 食品関連事業者を対象に栄養成分表示の啓発を目的とした、リーフレット『食品の表示に「栄養成分表示」を忘れていませんか?』を作成しました。 |
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健康食品の健康被害情報(1/23~1/29) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) |
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1月25日 アイルランド食品安全局が未承認のCBD製品の自主回収情報を公表 ■注意喚起および勧告内容 2022年1月21日、アイルランド食品安全局 (FSAI:Food Safety Authority of Ireland) が未承認の新規食品の自主回収情報を公表。アイルランド食品安全局は当該製品を購入・使用しないように勧告。 製品名 HUGOLD 4% CBD oil HUGOLD Immuno CBD oil HUGOLD Femmi CBD oil HUGOLD Sacred oil HUGOLD White Feather Sacred Oil ■解説 濃縮CBD製品として販売されていた当該製品は、承認を受けていない施設で製造された未承認の新規食品 (novel food) であるため、全バッチ (内容量 15 mL、30 mL) を対象に、業者による自主回収が行われている。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。 https://www.fsai.ie/news_centre/ food_alerts/hugold_cbd_oils.html |
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1月25日 カナダ保健省がシアン中毒を生じるおそれがある製品の自主回収情報を公表 ■注意喚起および勧告内容 2022年1月21日、カナダ保健省 (Health Canada) がシアン中毒を生じるおそれがある製品「Immunity Super Functional Smoothie」の自主回収情報を公表。 |
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■解説 インターネット上で販売されている当該製品の一部には、原材料にシアン中毒を生じるおそれのある生のエルダーベリーが含まれていることが判明した。 このため、バッチNo. H202131213 (賞味期限2023年3月6日) 、H202132113 (賞味期限2023年3月8日) 、H202134213 (賞味期限2023年6月8日) の製品を対象に、業者 (Evive Nutrition Inc.) による自主回収が実施されている。カナダ保健省は当該製品を摂取しないように勧告。現在のところ、当該製品との関連が疑われる健康被害については不明。 https://recalls-rappels.canada.ca/en/ alert-recall/consumption-evive-brand- immunity-super-functional-smoothie- may-cause-cyanide-poisoning |
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素材情報より 「イタドリ(虎杖) 、サイタズマ」安全性:危険情報 ・抗血小板薬を服用中の89歳男性 (日本) がイタドリとカリンを含む自家製薬用酒を摂取していたところ (摂取量、期間不明) 、血痰を生じて受診し、びまん性肺胞出血と診断された。DLSTにてイタドリ、カリンに陽性を示したため、イタドリおよびカリンによる薬剤性肺障害と診断された。 アレルギー. 2017;66(4-5):731. |
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①サプリメントが筋肉ミトコンドリアの健康を高める? |
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サプリメントが筋肉ミトコンドリアの健康を高める? ウロリチンAのサプリは、筋肉のミトコンドリアの選択的分解(マイトファジー)を加速してミトコンドリアを健康に保つようだ、という米国ワシントン大学医学校からの研究報告。 ウロリチンAは、ザクロなどに含まれるポリフェノールから代謝されて生成する化合物であり、サプリメントとしても販売されている。 研究チームは、65歳以上の66人をランダムに2群に分け、各々1日1,000mgウロリチンAサプリまたはプラセボを4カ月間摂取してもらった。 その結果、ウロリチンA群はプラセボ群に比して、筋肉持久力を有意に改善することが明らかになった。 「ウロリチンAサプリは、筋肉の障害や病気のために必要な運動ができない人々に利益をもたらす可能性がある」と研究者はコメントしている。 https://jamanetwork.com/journals/ jamanetworkopen/fullarticle/2788244 |
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②緑色地中海ダイエットは加齢に伴う神経変性を遅らせる? |
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緑色地中海ダイエットは加齢に伴う神経変性を遅らせる? 緑色地中海ダイエットは、加齢に伴う神経変性を遅らせる働きがあり、それは部分的にはポリフェノールのおかげかもしれない、というイスラエル・ネゲヴ・ベン・グリオン大学からの研究報告。 研究チームは、31-82歳の男女284人(男性88%)をランダムに3群に分け、18カ月にわたって各々(1)健康的な食事ガイドラインダイエット群、(2)地中海ダイエット群、(3)緑色地中海ダイエット群を提供した。地中海群にはポリフェノールが豊富なクルミが追加された。緑色地中海群には、さらに高ポリフェノールの野菜・果物と、緑茶3-4杯、マンカイウキクサ青汁1杯が追加された。3群とも、有酸素運動プログラムに無料で参加した。 試験の結果、両方の地中海ダイエット群で、脳萎縮の有意な低減がみられたという。特に50歳以上の参加者では、緑色地中海ダイエット群でより大きな低減が観察された。 「緑色地中海ダイエットの加齢に伴う脳萎縮への有益な効果は、ポリフェノールによって部分的に説明される可能性がある。ポリフェノールは血液脳関門を通過し、神経炎症を減らし、海馬の細胞増殖と神経新生を誘導する可能性がある」と研究者はコメントしている。 advance-article/doi/10.1093/ajcn/ nqac001/6503596?login=false |
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③コーヒーと胃腸の関係 |
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コーヒーと胃腸の関係 コーヒーは腸の動きを助けたり、善玉菌を増やすかも――消化における、コーヒーを飲むことの利点、そして胆石や特定の肝疾患に対する保護効果について、パリ・デカルト大学ネッケル小児病院がレビューを発表した。 【結果のポイント】 ●コーヒーの摂取は消化作用を刺激し、大腸の動きを助ける ●コーヒーは腸内細菌叢を変化させ、「善玉菌」の数を増やす可能性 ●特定の肝疾患に対するコーヒーの保護効果および胆石のリスク低減を確認 194件の研究例を精査した今回のレビューでは、適度なコーヒーの摂取(欧州食品安全機関の定義では1日あたり3-5杯とされる。(日本では未定義)では、消化管のさまざまな器官に対する有害な影響は認められなかったことを示唆している。特に興味深い2つの分野は、コーヒーと胆石のリスクの低下との関連、およびコーヒーと膵炎のリスクの低下との関連性だというが、さらなる研究が必要だ。 コーヒーは胃腸を通過する際に、おもに次の3つの影響を及ぼす。 (1)コーヒーは胃、胆嚢、膵臓の分泌物に関連しており、すべて食物の消化に必要だ。コーヒーは消化ホルモンであるガストリンの生成を刺激することがわかった。ガストリンは胃液に含まれる塩酸とともに、胃の中の食物を分解するのに役立っている。 また、胆汁の産生を増加させるホルモンであるコレシストキニン(CCK)の分泌を刺激し、消化にも関与している。 (2)コーヒーは腸内細菌叢の組成の変化に関連しているようだ。今回評価された研究では、コーヒーの摂取は、主に胃腸管に遍在しているビフィズス菌の個体群レベルで、腸内細菌叢の組成に変化を引き起こすことがわかった。 (3)コーヒーは大腸の運動性、つまり食物が消化管を通過するプロセスに関連している。コーヒーが穀類と同程度に大腸の運動性を刺激する可能性があるという。また、通常のコーヒーはカフェイン除去コーヒーより23%、水より60%運動性を高め、慢性便秘のリスクの低下に関連している可能性があることが示唆された。 また最新の研究では、肝がんの最も一般的なタイプの1つである肝細胞癌がんを含む肝疾患に対するコーヒーの保護効果を強く支持されている。 一方で、コーヒーが逆流性食道炎に直接影響を及ぼしたとする研究例はほとんどなかった。それよりも、肥満や低質な食生活など他の危険因子の複合または相加効果であろうとのことだ。 https://www.mdpi.com/2072-6643/14/2/399 |
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④コーヒーは子宮内膜がんからの保護に役立ちますか? |
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コーヒーは子宮内膜がんからの保護に役立ちますか? コーヒーの摂取量が多い女性は、子宮内膜がんの発症リスクが低いようだ、という中国・北京協和医院などからの研究報告。通常のカフェイン入りコーヒーのほうがカフェインレスコーヒーよりも保護効果が高いようだ。 研究チームは、コーヒー摂取と子宮内膜がんの関係を調べた24件の先行研究の系統的レビューとメタ分析を行った。研究では699,234名の参加者に9,833件の子宮内膜がん新規発症例が報告されていた。 データ解析の結果、コーヒーの摂取量が最も多かった女性は、最も少なかった女性に比べて、子宮内膜がんの発症リスクが29%低かったことが明らかになった。カフェイン入りコーヒーの摂取者に限定すると、発症リスクは34%低かったという。 ttps://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/ doi/10.1111/jog.15139 |
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先週の健康・健康食品関連情報(1月23日~1月29日) |
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低炭水化物食とがん罹患のリスクとの関連 (国立がん研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/ 8897.html 低炭水化物スコアが高いほど、全部位のがん罹患リスクが高いことが示されました。また、脂質やたんぱく質の摂取源が、動物性食品か、植物性食品かによって低炭水化物スコアのがん罹患リスクとの関連が異なることがわかりました。 動物性食品に基づく低炭水化物スコアが高いほど全がん、大腸がん、肺がんの罹患リスクが高いという今回の関連については、動物性食品由来のたんぱく質や脂肪により、腫瘍促進因子であるインスリン様成長因子-1(IGF-1)の分泌量が増加し、それに伴い腫瘍細胞の増殖が促進された可能性が考えられます。また、動物性たんぱく質の赤肉や加工肉は、調理や加工の過程で、複素環式アミン、多環式芳香族炭化水素、N-ニトロソ化合物などの発がん物質を生成または含有しており、これらを摂取することで発がんにつながった可能性も考えられます。 甘味飲料摂取と腎がんおよび膀胱がんのリスクとの関連 (国立がん研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/ 8898.html 甘味飲料の摂取量別に検討した結果、男女とも、腎がん及び膀胱がんとは関連がありませんでした。 一方で、がん診断前の何らかの体調不良や疾患のために、甘味飲料の摂取量が減った人の影響などを除くため、調査開始後3年間のうちにがんに罹患した方を除いて検討した結果、甘味飲料摂取量が1日あたり100ml増加すると、女性における腎がんの罹患リスクは1.11倍、膀胱がんの罹患リスクも同様に1.11倍でした。 中学・高校生期と高齢期の両方の運動習慣が女性の骨粗鬆症リスクを低減 高齢者を対象とした文京ヘルススタディーで明らかに (順天堂大) https://www.juntendo.ac.jp/news/ 20220125-01.html 都内在住高齢者1596名を対象とした調査により、中学・高校生期と高齢期の両方の時期に運動習慣がある女性では骨密度が高く、骨粗鬆症のリスクが低いことを明らかにしました。 母子間の口腔細菌共有を高精度に検証 母乳栄養児と⽐べて、人工乳栄養児ではその共有量が多いことが明らかに (九州大) https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/ researches/view/722 福岡市東区の4か月児健診を訪れた乳児とその母親448組の口腔細菌を高精度に調べ、その関係性について検討しました。その結果、ほとんどの乳児の口腔から自分の母親由来の口腔細菌が検出され、無関係の母親と比べて自分の母親とより多くの口腔細菌を共有していました。このことから、母親の口腔細菌が乳児の口腔に移行していることが示唆されました。 |
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特定保健用食品
先週のトクホ・機能性表示食品情報(1月23日~1月29日) 特定保健用食品 今週はなし |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
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届出撤回情報 2022年1月21日付け B129 「UC-Ⅱ結(ユーシーツーゆい)」 株式会社結エンタープライズ ・・・・ 非変性Ⅱ型コラーゲン 撤回理由 「終売となったため。」 「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから YouTube チャンネル名 「機能性表示食品情報」 https://www.youtube.com/channel/ UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。 |
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おはようございます。 来週からは2月です。そろそろ確定申告の準備をしないといけない時期となってきました。 今年も、自分でチャレンジしたいと思っています。 さて、オミクロン株の感染拡大は、未だ衰えを見せていません。2月一杯は、不自由な生活が続きそうです。受験生にとっては、本当に、大変だと思います。受験できないとか言われても、今までの努力をそう簡単に無駄にできませんよね。 試験と言えば、医療系の国家資格の試験も、近づいてきました。こちらの方も、影響が出ないことを願うばかりです。 6年間学んできたことが実ることを祈念いたします。 では、素敵な2月になりますように。(KC) |
平成30年4月1日 第1号発行