薬剤師のための健康食品情報第199号
平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等 |
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先週の行政の動き (1月30日~2月5日) (先週のアップ漏れ) 1月26日 特別用途食品(えん下困難者用食品)疑義照会に対する消費者庁からの回答(日健栄協) 当協会では「特別用途食品制度の活用に関する研究会」を主催し、関係企業の皆様とともに制度活用等に関する検討を進めております。 この度、えん下困難者用食品の申請方法等に疑義があり、消費者庁食品表示企画課あて疑義照会をご依頼しました。 その結果、令和4年1月5日付け事務連絡にて、消費者庁食品表示企画課長から別添のとおり確認事項1,2に対する回答がありましたので、当協会ウェブページに掲載いたします。 ・「特別用途食品の表示許可等に係る疑義照会への回答」 (令和4年1月5日付 事務連絡 消費者庁食品表示課長) https://www.jhnfa.org/tokuhou287.pdf 確認事項1 質疑応答集の問 11 にある規格とは、通知 別添2-2(4)オ(ア)に示される「製造者が設定した許可申請食品の製品規格(硬さ・付着性・凝集性)」を意味するものであるか。 また、例示された製品が許可基準Ⅲの許可を得た後、通知 別添3-8品質管理等の定期的な報告による外部試験結果や、消費者庁による買上調査等による外部試験結果で、硬さが許可基準Ⅱの値となった場合であっても、あくまで「製造者が設定した許可申請食品の製品規格(硬さ・付着性・凝集性)」の範囲内であることが確認されるものであるか。 (答)貴見のとおり。 確認事項2 通知別添1第5表7注記※1に、常温及び喫食の目安となる温度のいずれの条件であっても規格基準の範囲内であることとある。また、別添2別紙2-4(1)「えん下困難者用食品の試験方法」(硬さ、付着性及び凝集性の試験方法)により、測定は、冷たくして食する又は常温で食する食品は 10±2℃及び 20±2℃、温かくして食する食品は 20±2℃及び45±2℃で行うこととある。 上述から、喫食の目安となる温度が「冷たい~温かい」に渡る製品(例:豆腐状で冷たくしてプリン様~温かくして湯豆腐様など)で、測定の結果、冷たい場合と温かい場合で該当する許可基準の規格範囲が異なる製品(例:冷たい場合は許可基準Ⅱ、温かい場合は許可基準Ⅰ)においては、両温度帯の物性範囲を包含する許可基準(例では許可基準Ⅱ)で申請してよろしいか。 (答)貴見のとおり 1月28日 健康食品買上げ検査の結果について(福岡県) https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/ attachment/154588.pdf 今般、令和3年7~8月に強壮や痩身等を意図して販売されている16品目を買上げ、検査を行った結果、2品目から医薬品成分が検出されたため、同法律に基づき、販売業者を管轄する自治体に通報します。 1 買上げ検査概要 (1) 買上げ品目等 (16品目) 痩身系 7品目 強壮系 8品目(うち違反品2品目) 便通改善 1品目 (2) 買上げ先:16社(インターネット販売業者から購入) (3) 検査結果判明日:令和4年1月28日 2 結果 検査を行った結果、医薬品成分である「タダラフィル」(1品目)及び「シルデナフィル」(1品目)を検出した。 <販売業者及び違反品目> 購入先 販売名 検出成分 エンハンス(福岡市中央区)・・・・Kingsman・・・・タダラフィル 夢王 MUOH Japan(東京都)・・・・Bull’s Power・・・・シルデナフィル |
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健康食品の健康被害情報(1/30~2/5) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) 2月3日 オーストラリアTGAが医薬品成分 (デキサメタゾンなど) を含む製品に注意喚起 ■注意喚起および勧告内容 2022年1月31日、オーストラリアTGA (Therapeutic Goods Administration) が医薬品成分 (デキサメタゾンなど) を含む製品「Nhan Sam Tuyet Lien Truy Phong Hoan」に注意喚起。オーストラリアTGAは当該製品を使用しないように、また、使用して体調に不安を感じている場合は医療機関を受診するように勧告。 ■解説 当該製品を分析したところ、医薬品成分であるデキサメタゾン、クロルフェニラミン、フロセミドが検出された。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。 https://www.tga.gov.au/alert/ nhan-sam-tuyet-lien-truy-phong-hoan- capsules 2月4日 アイルランド食品安全局が未承認のCBD製品の自主回収情報を公表 ■注意喚起および勧告内容 ■解説 濃縮CBD製品として販売されていた当該製品は、承認を受けていない施設で製造された未承認の新規食品 (novel food) であるため、全バッチ、全賞味期限を対象に、業者による自主回収が行われている。CBDは、日本国内では健康食品等に用いられており、主に大麻草の茎や種子から抽出される成分であるが、精製が不十分だと麻薬指定成分であるテトラヒドロカンナビノール (THC:大麻の主要成分で幻覚作用を有する) が含まれ、健康被害が発生するおそれがある。現在のところ、当該製品との関連が疑われる健康被害については不明。 https://www.fsai.ie/news_centre/ food_alerts/deus_gold_full_spectrum _hemp_oil.html (KC 相変わらず、THC混入のCBDオイルが多いですね。) 素材情報より ベニコウジ」安全性:危険情報 ・米国で2004〜2017年に自発報告されたベニコウジに関する有害事象報告1,459件のうち28件が死に至る重篤な有害事象であり、重度の肝障害が6件、筋格系および結合組織障害が58件、横紋筋融解症/ミオパチーが48件であった。。 Drug Saf. 2018 Aug;41(8):745-752. (KC 日本の情報ではありませんが、アップしておきます。) |
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①アスリートに天然サプリメントの潜在的な危険性を警告 |
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アスリートに天然サプリメントの潜在的な危険性を警告 運動能力を高めるために摂取されたサプリメントには心臓にリスクをもたらす可能性があるかもしれない、という欧州予防循環器学会によるポジションステートメント。 「栄養サプリメントは、一般的に、パフォーマンスを改善する可能性のあるリスクのない物質と見なされているが、さまざまな植物や「天然」抽出物を含むいくつかの栄養サプリメントは、深刻な健康上のリスクをもたらす可能性があり、アスリートがドーピング防止規則に違反するリスクさえあるかもしれない」と声明は述べている。 「サプリメントを使用するアスリートは、スポーツパフォーマンスや全体的な健康への影響について知識がないことがしばしばある。ほとんどのアスリートは、コーチ、仲間のアスリート、家族、友人から栄養に関するアドバイスを受けていると報告されており、幼い頃から、より広範囲にわたる教育的介入が必要であることを示唆している。」 栄養サプリメントを使用するアスリートのためのキーポイント: ●天然のサプリメントは必ずしも安全なサプリメントではない ●既知の優れた品質基準を持つ確立されたメーカーの製品を使用する ●アスリートは、摂取する物質について個人的に責任を負う ●ドーピング検査陽性に関して、無知は言い訳として受け入れられない ポジションステートメントでは、ドーピング物質、処方薬および市販薬、合法パフォーマンス向上サプリメントおよび実験薬のスポーツ中の心血管系への影響について概説している。 https://academic.oup.com/eurjpc/ advance-article/doi/10.1093/eurjpc/ zwab198/6515474?login=false (KC 仮に知らないで服用したとしても、違反物質が体内から検出されればNGなので、仕方ないことです。) |
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②食事介入によってコレステロールは下げられる? |
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食事介入によってコレステロールは下げられる? 食事介入によって、コレステロールを効果的に低下させることが可能なようだ、という米国メイヨークリニックなどからの研究報告。 研究チームは、多施設共同ランダム化二重盲検自由生活クロスオーバー臨床試験を実施した。各フェイズ4週間、洗い出し期間4週間とした。参加者は男性18名、女性36名で平均年齢は49歳、平均LDL-コレステロールは131mg/dlだった。 介入時に参加者は、食事の一部をStepOne Foods(LDLコレステロールを下げるのに役立つように正確に処方された製品を1日2回摂取する食事システム)に置き換えた。クルミなどの本物の材料から完全に作られ、コレステロールプロファイルにプラスの影響を与えることが知られている、チョコレートバーからストロベリーバナナスムージーまで、Step OneFoodsのさまざまなホールフードベースのスナックを食べた。これらの研究用食品は、全食物繊維、植物ステロール、ALAオメガ3脂肪酸および抗酸化物質を含む栄養を提供するために特別に配合された。参加者は、彼らがすでに摂取していた同様の食品の代わりにこれらのスナックを摂取するように指示された。 その結果、急速で非常に有意なコレステロールの低下が観察されたという。最終的に、参加者は30日以内にLDL-コレステロールが平均9%減少し、一部の参加者は30%を超えるLDL-コレステロールの減少を経験した。 研究チームは、Step One Foodsを摂取した結果を類似の大手食料品店ブランドと比較した。各参加者は、これらの主要ブランドを30日間摂取した。研究のこの段階では、コレステロールの低下は見られなかった。 https://academic.oup.com/jn/advance-article/ doi/10.1093/jn/nxab375/6498524?login=false |
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先週の健康・健康食品関連情報(1月30日~2月5日) |
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日本人における未婚者の特性及び婚姻相手に求める要件について 2015年出生動向基本調査の分析 (東京大) https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/ admin/release_20220203.pdf 結婚の意思がある未婚男女では、特に人口比過密地域と関東圏で“男性余り”の状況であった。 男女それぞれが婚姻相手に求める要件には、収入や年齢等で様々なミスマッチが見られることが明らかになった。 (KC 東大のとある研究室では、こんな調査をやっているのですね。) 健康を維持するセルフケア食NARO Style®PLUSを開発・販売 (農研機構) https://www.naro.go.jp/publicity_report/ press/files/press_nfri20220126.pdf 内臓脂肪の低減が期待される「NARO Style®弁当」(機能性成分;⾷物繊維、カロテノイド、ポリフェノールを多く含む農産物を使⽤)注)の栄養成分に注⽬し、おかずを3種類から4種類に増やして栄養成分を調整した弁当および「べにふうき」緑茶スティックを、NARO Style® PLUS ミールセットとして量産体制を整えた。当ミールセットは、おかず4種類、もち⻨ご飯、「べにふうき」緑茶で構成されている。 肥満傾向にある被験者137名に、⽶飯、おかず、お茶、それぞれに機能性農産物を使⽤したお弁当もしくは前述の3品すべてに機能性農産物を使⽤したお弁当を摂取してもらったところ、すべての群の平均で試験開始前に⽐べて摂取6週間後および12週間後に内臓脂肪⾯積が有意に(P< 0.05)約9 cm2減少した 。 (KC 3か月で、内臓脂肪が、-9㎠の減少というのは、意味のある数字なのかな?) 特定健診での尿潜血検査の必須化は IgA腎症と膀胱がんの早期発見・治療に有用で医療費削減につながる (筑波大) https://www.tsukuba.ac.jp/journal/ medicine-health/20220204140000.html 特定健診において尿潜血検査を必須化した場合の、IgA腎症と膀胱がんの早期発見・早期治療に関する費用対効果を分析しました。その結果、特定健診における尿潜血検査の必須化は、健診受診者一人当たり年間97円の費用削減をもたらし、また、質調整生存年(QALY)の増分効果(健康寿命の延伸)は0.000098QALYとなり、費用減効果増という極めて優れた結果になりました。 (KC 被験者に身体的な侵襲がない検査なので、どんどん取り入れるべきですね。) |
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特定保健用食品
特定保健用食品 2月4日 2件 許可 区分:総合栄養食品 商品名: 申請者:株式会社明治 許可を受けた表示内容:「明治メイバランス」は、食事として摂取すべき栄養素がバランスよく含まれている総合栄養食品です。通常の食事で十分な栄養を摂ることができない方や低栄養の方の栄養補給に適しています。 許可番号:第2021016号 区分:総合栄養食品 商品名: 申請者:株式会社明治 許可を受けた表示内容:「明治メイバランスコーンスープ味」は、食事として摂取すべき栄養素がバランスよく含まれている総合栄養食品です。通常の食事で十分な栄養を摂ることができない方や低栄養の方の栄養補給に適しています。 許可番号:第2021017号 |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
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届出撤回情報 2022年1月31日付け D465 「関節グルコサミン」 株式会社宇治田原製茶場 ・・・・ グルコサミン塩酸塩 撤回理由 「販売修了のため」 |
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G980 「植物性藻類DHA(ディーエイチエー)配合 DHA(ディーエイチエー)900」 |
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おはようございます。 節分が過ぎて、暦の上では春です。寒さは続いていますが、少しずつ春の音連れを感じられるようになってきたような気がします。 一方で、オミクロンの方は、全く前が見えない感じですね。今年は、お花見は出来るのでしょうか? さて、海の向こうでは、オリンピックが始まったようです。 結局、テレビを見てしまうような気がしています。仕事に支障をきたさない程度に、テレビで応援したいと思います。 では、素敵な週末を。(KC) |
平成30年4月1日 第1号発行