2022年4月16日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第209号

薬剤師さんのための健康食品情報第209号


平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (4月10日~4月16日)
 
(健康食品ではありませんが)
 
4月15日 大幸薬品株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令

https://www.caa.go.jp/notice/assets/
representation_220415_1.pdf

 
消費者庁は、本日、大幸薬品株式会社に対し、同社が供給する「クレベリン 置き型 60g」と称する商品及び「クレベリン 置き型 150g」と称する商品に係る表示について、それぞれ、景品表示法に違反する行為(優良誤認に該当)が認められたことから、同法
の規定に基づき、措置命令を行いました。
 
表示媒体
商品パッケージ、「TAIKO」と称する自社ウェブサイト、地上波放送を通じて放送したテレビコマーシャル及び「YouTube」と称する動画共有サービスにおける動画広告。
 
あたかも、本件2商品をリビング等の室内に設置すれば、本件2商品から発生する二酸化塩素の作用により、リビング等において、室内空間に浮遊するウイルス又は菌が除去又は除
菌される効果等果が得られるかのように示す表示をしている又は表示をしていた。
 
(KC 今回措置命令を受けた「置き型タイプ」以外の製品については、今年の1月20日に措置命令が既に発せられていた。今回の置き型タイプは、東京地裁から措置命令差し止めの仮処分を申請し認容されていたもので、除外されていた。その結果を不服として、東京高裁に消費者庁が抗告していたが、その結果消費者庁の主張が認められ消費者庁が勝訴し、措置命令が出されたものとみられます。)


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより


健康食品の健康被害情報(/10~4/16) 国立健康栄養研究所HPより


(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
専門家に聞きました 【第6回】「食と栄養による予防医学」の実践について考えてみる
 
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門
部門長 矢澤 一良
 
『健康食品を活用する際に役立つ情報や留意点』というテーマにて原稿を依頼されてしばらく考えていましたが、「その前に考えてみるべきこと」もあるのではないかと思いました。
情報獲得のノウハウやテクニックは多くの専門の先生方の出番があると思っており、それに勝るモノは持ち合わせていないと感じているので、別の視点で考えてみました。
 
続きは、
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/
detail4884.html

 
 
素材情報より
 
「ナイアシン、ニコチン酸およびニコチンアミド 」安全性:危険情報
統合失調症で入院治療中の48歳女性 (日本) が、インターネットで購入したサプリメント (ナイアシン60 gに相当) を摂取したところ、進行性肝機能障害、意識障害を生じた。ナイアシンの過剰摂取を原因とする劇症肝炎と診断され、加療により改善した。
日本救急医学会雑誌. 2018;29(10):594.


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



健康な生活習慣がアルツハイマー病のリスクを下げる?


健康な生活習慣がアルツハイマー病のリスクを下げる?

  
健康な生活習慣は、男女両方の平均余命の延長に関連しており、彼らの多くがアルツハイマー病に罹患することなく生きていた、という米国ラッシュ大学などからの研究報告。
研究チームは、「シカゴ健康・老化プロジェクト(CHAP)」内で、認知症の既往のない65歳以上(平均年齢76歳)の2,449人のデータを分析した。
年齢、性別、民族、教育など潜在的に影響力のある要因を考慮して解析した結果、研究チームは、健康な生活習慣(適度の運動、知的活動(cognitive engagement)、健康な食事)を持つ女性と男性の65歳における平均余命がそれぞれ24.2年と23.1年であることを発見した。それに対して、健康な生活習慣が少ない女性と男性では、平均余命はより短く、21.1年と17.4年だったという。
 
健康な生活習慣をもつ女性と男性がアルツハイマー病に罹患して過ごす長さは、残りの年の10.8%2.6年)と6.1%1.4年)で、対する健康な生活習慣が少ない女性と男性では、19.3%4.1年)と12.0%2.1年)だった。
85歳ではさらに違いが顕著であったという。
https://www.bmj.com/content/377/
bmj-2021-068390



睡眠不足は不健康な腹部脂肪を増加させる?


睡眠不足は不健康な腹部脂肪を増加させる?

十分な睡眠の欠如に食物への自由なアクセスが組み合わさると、カロリー摂取量が増加し、その結果、脂肪の蓄積、特に腹部内の不健康な脂肪が増加するようだ、
という米国メイヨークリニックからの研究報告。
研究チームは、肥満していない健康な12名(19-39歳、うち9名が男性)を対象にランダム化対照クロスオーバー臨床試験を実施して、睡眠不足がカロリー摂取量、カロリー消費量(運動量)、体重などに及ぼす影響について検討した。
対象者は、3カ月の洗い出し期間を置いて、クロスオーバー、即ち、睡眠不足と通常睡眠の両方の条件をランダムな順番で経験した。睡眠不足は、2週間の14時間睡眠とし、通常睡眠は、9時間睡眠とした。
その結果、睡眠不足時に参加者は、1300kcal多くカロリーを摂取し、たんぱく質を13%、脂肪を17%多く摂取したことが明らかになった。
また、睡眠不足は、通常睡眠時と比較して、腹部総脂肪面積の9%の増加および内臓脂肪の11%の増加につながった。
https://www.sciencedirect.com/science/
article/abs/pii/S0735109722003102



たんぱく質多めだと女の子は身長高めに?

たんぱく質多めだと女の子は身長高めに?
 
毎日のたんぱく質摂取量の平均が、推奨量より7g多いだけで、女の子の身長が1cm高めになる傾向が示唆された。男の子ではこのような影響はみられなかった。独ボン大学の研究。
「この研究は、3歳から17歳までの期間にわたる詳細な栄養データを調べることにより、必須栄養素であるたんぱく質の同化作用を実証した最初の研究です」と、著者のひとりであるレマー教授は述べている。
この調査では、189人の健康な男児・女児を対象として詳細な食事記録のほか、定期的な24時間の尿採取、3年目以降の特定の身長測定値を総合的に評価した。たんぱく質摂取量については、食事調査データに加えて、尿中の尿素窒素を測定することによって記録した。
 
たんぱく質摂取量の増加は、男児の身長には影響がみられなかったが、女児には明確な関係が見られた。推奨摂取量を超えるたんぱく質の摂取は、超過した量が1日平均約7グラムで、身長は平均1cm余分に高くなっていた。「身長の増加を望まない場合、女の子は、成長期のたんぱく質摂取量を推奨値程度にすることによって、つまり、たんぱく質摂取量を不必要に増やさないことで、成人後の身長を数センチメートル抑えることさえできます」とレマー教授。
長期的にたんぱく質摂取量を推奨量以上に摂った場合の影響はまだ十分に明らかになっていないため、原則として、推奨値を大幅に超えるべきではない、と研究者らは述べている。
https://academic.oup.com/jcem/
advance-article-abstract/doi/10.1210/
clinem/dgac205/6561848?redirectedFrom
=fulltext&login=false


先週の健康・健康食品関連情報

先週の健康・健康食品関連情報(4月10日~4月16日)
 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より



禁煙による全死亡率、心血管疾患及び肺がん死亡の低下 (国立がん研究センター)


https://epi.ncc.go.jp/can_prev/
evaluation/8910.html

 
男性では、禁煙年数の増加に伴い、全死亡、心血管疾患、肺がんによる死亡リスクが減少する量反応関係が認められました。喫煙したことがない者と比較して、禁煙した者の全死亡及び心血管疾患死亡リスクは、禁煙後1014年経過しても上昇したままでした。肺がん死亡は禁煙後1519年の間約2倍と高いままで、禁煙前にヘビースモーカー(20パックイヤー(パックイヤー;一日のたばこの箱数×年数)超)であった男性では2.62倍でした。
 女性については今まで喫煙をしたことがない者と比べ、禁煙期間が5年以上の場合でも全死亡、心血管疾患死亡、肺がん死亡リスクは高いままでした。
 
 
筋肉内脂肪が多いと心不全予後が悪くなることを明らかに
筋肉量や筋力以外に筋肉の質も心不全に影響 (大阪公立大)


https://www.omu.ac.jp/info/
research_news/entry-00438.html

 
非虚血性心筋症による心不全患者で筋肉内脂肪比が高い群の方が予期せぬ再入院が多い。
大腿部の筋肉内脂肪を測定することで心不全の予後を推測できる可能性。
 
 
減塩食をよりおいしく、「健康」課題の解決に向けた大きな一歩
世界初!電気刺激の活用で 塩味が約1.5倍に増強される効果を確認
「味を調整できる食器」の開発につながる新技術 (明治大)

https://www.meiji.ac.jp/koho/press/
6t5h7p00003fh8kv.html

 
減塩食品の味わいを増強させる電気刺激波形と箸型デバイスを開発しました。さらに、減塩の食生活を送る方々を対象にした臨床試験で、箸型デバイスを用いると、減塩食を食べたときに感じる塩味が1.5倍程度に増強されることを世界で初めて確認しました。
 
 
AI技術を用いて 軽度認知障害患者のアルツハイマー病への進行を最大88%の精度で予測 (国立精神・神経医療研究センター)

https://www.ncnp.go.jp/topics/
2022/20220413p.html

 
異なる人種の2つの患者集団(北米人・日本人)のデータベースにAD進行予測AI技術をそれぞれ適用したところ、2年以内にMCI患者がADへ進行するかどうかを84-88%の精度で予測することを確認。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

先週のトクホ・機能性表示食品情報(4月10日~4月16日)
 
特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表

【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。

効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
4月16日公表分
G1261 明治製薬株式会社 明治製薬 鎮風
G1262 明治製薬株式会社 明治製薬 緩静
G1263 明治製薬株式会社 明治製薬 心流
G1264 ロート製薬株式会社 ロートV5b
G1265 北大阪農業協同組合 農協のスーパーすぎるごはん
G1266 株式会社えがお LALA FLORA(ララフローラ)
G1267 株式会社ハルメク 健康オイル
G1268 株式会社龍泉堂 あったか小町
G1269 株式会社ベリタス 万歩楽々ターメロン
G1270 株式会社Solbino PROTE Force W プロテフォース ダブル
G1271 株式会社コサナ ピュアファイバー
G1272 株式会社ニッセン シボリーナ ドリップコーヒー
G1273 プライム製薬合同会社 カツオエラスチン血管しなやかサポート
G1274 株式会社ErThreee RAKUPECO/ラクペコ サプリ
G1275 株式会社ファイン 機能性GABA(ギャバ)ゼリー
G1276 株式会社ハートテック ファイバーシュガー
G1277 株式会社充実生活 シボヘルス
G1278 DIC株式会社 ロコモリッチ
G1279 株式会社トレードピア ひざ楽クルクミン
G1280 ロート製薬株式会社 ロートV5 記憶力サポート
G1281 株式会社MEJ C CLEANSE CHARCOAL CAPSULE DIET(シークレンズ チャコールカプセルダイエット)
G1282 マルマンH&B株式会社 ルテインゼアキサンチン
G1283 株式会社ナチュラリープラス スーパー・ユーグレナ パラミロンARX(エーアールエックス)
G1284 株式会社ファイン 機能性イヌリンゼリー
G1285 株式会社えがお えがお 1兆個の乳酸菌
G1286 森永乳業株式会社 睡眠改善
G1287 森永乳業株式会社 森永トリプルヨーグルト
G1288 森永乳業株式会社 森永トリプルヨーグルト ドリンクタイプ
G1289 メロディアン株式会社 Ultra Venus VC1000カプセル(ウルトラヴィーナスブイシーセンカプセル)
G1290 株式会社ファイン 機能性ヘスペリジンゼリー
G1291 株式会社ユニマットリケン 還元型コエンザイムQ10
G1292 株式会社ドットミー Cycle.me WORKING COOKIE Carob Taste(サイクルミー ワーキングクッキー キャロブテイスト)
G1293 株式会社キートス サフランダイヤモンド
G1294 株式会社宇治園 機能性表示食品黒烏龍茶
G1295 DUEN合同会社 体脂バリア
G1296 株式会社ケイエス アスタプレミア ワンダーホワイト
G1297 株式会社ドットミー Cycle.me WORKING COOKIE Pistachio Taste(サイクルミー ワーキングクッキー ピスタチオテイスト)
G1298 ダイドードリンコ株式会社 大人のカロリミット はとむぎブレンド茶c
G1299 DUEN合同会社 血圧ケア
G1300 DUEN合同会社 尿酸バリア
G1301 DUEN合同会社 コレステプラス
G1302 DUEN合同会社 糖脂セーブ
G1303 フジッコ株式会社 フジッコ善玉菌のチカラ
G1304 フジッコ株式会社 フジッコ善玉菌のチカラEX(イーエックス)
G1305 松谷化学工業株式会社 アストレアプロS
G1306 松谷化学工業株式会社 アストレアプロa
G1307 三生医薬株式会社 メタグラボEX(イーエックス)
G1308 株式会社マックビー マックビースペシャルソフトカプセルGABA(ギャバ)
G1309 大西食品株式会社 ギャバ入り減塩しょうゆ豆
G1310 DUEN合同会社 TRIPLE ASSIST(トリプルアシスト)

 
届出撤回情報
 
2022年3月30日付け
F707 NアセチルグルコサミンロコモDX(ディーエックス)
株式会社エーエルジャパン ・・・・ N-アセチルグルコサミン、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン
撤回理由 「生産終了となるため」
 
G230歩く力をサポート
株式会社ツカモトコーポレーション ・・・・ N-アセチルグルコサミン、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン
撤回理由 「生産終了となるため」
 
2022年3月31日付け
D618 活き活き花茶 
丸成商事株式会社 ・・・・ 難消化性デキストリン(食物繊維)
撤回理由 「販売の予定がないため。」
 
2022年4月4日付け
F124 ギャバいレモン+(プラス)
クラシエフーズ株式会社 ・・・・ GABA
撤回理由 「販売の予定が無くなったため。」

2022年4月5日付け
D522 ちっこいあごだしにゅうめん
D524 ちっこいごま豆乳うどん
五木食品株式会社 ・・・・ イヌリン
撤回理由 「生産終了となるため」
 
2022年4月5日付け
E65 記憶のみかた
フォーデイズ株式会社 ・・・・ イチョウ葉由来フラボノイド配糖体及びイチョウ葉由来テルペンラクトン          
撤回理由 「今後販売しないため」


今週の注目の届出

G1269   「万歩楽々ターメロン」     
株式会社ベリタス ・・・・ ラブダン
「本品にはラブダンが含まれるので、ひざ関節の曲げ伸ばし時の違和感を軽減する機能があります。」
 
新規成分 臨床試験で評価
中高年の健常成人男女(41歳から68歳)としたランダム化二重盲検プラセボ対照並行比較試験。主要評価項目をひざの違和感とし、評価指標として、「JKOM(変形性膝関節症患者機能評価尺度)」と「VAS」を用いた。また、副次評価項目として、ADL評価とEQ-5D-5Lを用いたQOL評価を実施した。
ラブダン0.11 mg/日の12週間の摂取はプラセボと比較して統計学的に有意にひざ関節の違和感(曲げ伸ばし時の痛み)を改善した(p=0.01)。
Jpn Pharmacol Ther (薬理と治療)2021 : 49: 1133-8
 
作用機序
ヒアルロン酸を分解する酵素を抑制する作用により、ヒアルロン酸の分解等のトラブルによって生じる滑膜の増殖を抑制することによると考えられる。
 
(KC ラブダンは、白ウコンに特徴的に多く含まれる成分。因みに、白ウコンには、クルクミンは含まれません。)
 
 
G1279 「ひざ楽クルクミン」
株式会社トレードピア ・・・・ クルクミン類
「本品にはクルクミン類が含まれます。本品に含まれるクルクミン類は、ひざ関節の悩みを改善することが報告されています。 歩行や階段の上り下りで、ひざ関節が気になる方に適しています。」
 
新規成分 SR(1報)で評価
ひざに違和感または痛みがあるものの、医師がX線撮影により変形性膝関節症でないことを確認された健常者で、18~60歳の男女106名を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照群間比較試験(90日間)
ひざ関節の悩みに関する指標80 m fast-paced walk test後の痛み強度レベルに関するVAS(p<0.0001)80 m FPWT (p=0.0011)9-step SCT (p<0.0001)において、プラセボと比較して有意に低下の度合いが大きかった。ROMT においては、プラセボと比較して有意差は認められなかった。
Clin. Pharmacol. 2021:13;90-100
 
作用機序
クルクミン類の中にはクルクミンが 6070%、デメトキシクルクミン(DMC)が 20-27%、ビスデメトキシクルクミン(BDMC)が 1015%程度含まれている 。
クルクミン、DMCおよび BDMCは、フォスフォリパーゼ A2PLA2)、シクロオキシゲナーゼ 2COX-2)、5-リポキシゲナーゼ(5-LOX)活性を阻害することで、アラキドン酸カスケードの抑制を介して炎症を抑制すると考えられる。また、誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現を阻害することが報告されている。クルクミン類は、抗炎症作用を発揮することによってひざ関節の悩みを改善すると考えられる。
 
(KC クルクミンの届出はあるが、クルクミン類は初の届出。クルクミン類は、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミンの3つをさすようです。)
 
「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」



https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき

こんにちは

関東地方の街中は、サクラに変わり、ツツジが咲き誇っています。
これから、つゆまでのシーズン、一年のうちで一番過ごしやすいシーズンかもしれません。
今まで2年間、どこにも行けなかったので、少しGWは出かけたいと思っています。
 
さて、今週は、機能性表示食品が50製品届出公開されました。2021年度1300件を超えました。おそらく、年度1400件を大きく超えてくるものと思います。制度ができてほんの7年で、5300件以上が届けられたことになります。本当にすごい制度に成長いたしました。2015年には、想像も出来なかったことです。
今年度も、大きな変革があるとうわさされています。どこまでこの制度が発展していくのか、今からドキドキしています。
 
では、素敵な週末を。(KC)


平成30年4月1日 第1号発行

2022年4月9日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第208号

薬剤師さんのための健康食品情報第208号


平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (4月3日~4月9日)
 
4月5日 食品表示に関するリーフレットの改定 (東京都)
 
◆「大切です!食品表示 食品表示法 食品表示基準手引編(令和43月改訂)」の掲載について

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/
shokuhin/hyouji/kyouzai/files/
tebiki_tougouban.pdf

 
◆「東京都消費生活条例に基づく食品表示Q&A」の一部改正について(令和43月改定)

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/
shokuhin/hyouji/files/20220401_jourei_QA.pdf

 
(KC  3月に改定されたリーフレットが、ダウンロードできるようになりました。栄養成分表示ハンドブックについても改定されているのですが、今のところ、ダウンロードできません。)
 
 
4月5日 株式会社W-ENDLESSに対する景品表示法に基づく措置命令 (消費者庁)

https://www.caa.go.jp/notice/assets/
representation_220405_1.pdf

 
消費者庁は、本日、株式会社W-ENDLESSに対し、同社が供給する「 Dr.ディーアールドット味噌汁」と称する食品に係る表示について、景品表示法に違反する行為(優良誤認に該当)が認められたことから、同法の規定に基づき、措置命令を行いました。
 
表示媒体
「beauty award」と称するW-ENDLESSが運営するウェブサイト
https://beauty-award.jp/ad/mis_1112y
 
あたかも、本件商品を摂取するだけで、本件商品に含まれる成分の作用により、容易に著しい痩身効果が得られるかのように示す表示をしていた。
 
「それは今までとは全く違う、“我慢しない”ボディメイク法で、『これだ!』と思って試してみることに。 辛い食事制限や運動ではダメだった僕も、 その方法を試してみると」との記載と共に、細身で筋肉質な上半身の人物の画像、「いいカラダじゃん。 自分でもほれぼれしてしまうくらいです!(笑) その方法を試し始めて数ヶ月たちましたが、明らかに周りの対応が違うんです。
『ステキですね』 『ジムでも通ったの?』 といろんな人に言われましたが、違うんです!!無理な食事制限ナシ★ ★辛い運動ナシそれだけ? と思いますよね。それだけなんです!」等


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより


健康食品の健康被害情報(/3~4/) 国立健康栄養研究所HPより

(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
素材情報より
 
「マヌカ、ギョリュウバイ、ネズモドキ」安全性:危険情報
・花粉症の既往がある33歳男性 (日本) が、マヌカハニーキャンディーを摂取していたところ、口腔内の粘膜に水疱を生じ、口内痛や咽頭痛のため受診。喉頭蓋の浮腫を認め、ウイルスまたは細菌感染による急性喉頭蓋炎の疑いで治療を受け改善したが、その後、就寝前にマヌカハニーキャンディーを再摂取したところ、翌朝に咽頭浮腫を生じて再受診。マヌカハニーによる口腔アレルギー症候群が疑われたが、加療により改善した。
・アレルギー性鼻炎の既往がある33歳女性 (日本) が、マヌカハニーキャンディーを摂取した後に口腔内の痛み、呼吸困難を生じて受診。喉頭浮腫が認められ、急性喉頭炎で気道狭窄の危険性から緊急入院したが、加療により改善した。退院後、夜にマヌカハニーキャンディーを再摂取したところ、直後から口腔内の違和感、3時間後に呼吸困難を生じ、翌朝に救急搬送された。マヌカハニーによる口腔アレルギー症候群が疑われたが、加療により改善した 
(喉頭. 2019;31(1):23-27.


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



ビーガン食は関節炎の痛みを和らげる?


ビーガン食は関節炎の痛みを和らげる?

  
カロリー制限のない低脂肪のビーガン食は、関節リウマチ患者の関節痛を改善できるかもしれない、という責任ある医療のための医師会からの研究報告。
研究チームは、以前に関節リウマチと診断された成人44人を2群に振り分け、16週間にわたって別々の食事をしてもらった。最初のグループはビーガン食を4週間続け、3週間追加の食物を排除し、その後9週間にわたって排除された食物を個別に再導入した。食事は提供されず、参加者は研究チームの指導を受けて、自分で食事の準備と購入を行った。2番目のグループは制限なしの食事としたが、毎日プラセボ(偽薬)カプセルを服用するように求められた(これは研究的にはなんの効果ももたないものだった)。その後、グループは別の一方の食事に切り替えて16週間それを継続した。
開始時に、参加者は視覚的アナログ尺度(VAS)を使用して、過去2週間の最悪の関節痛の重症度を「痛みなし」から「可能な限りひどい痛み」まで評価するように求められた。各参加者の疾患活動性スコア-28DAS28)も、関節の圧痛、腫れ、および体内の炎症を示すCRPC反応性たんぱく質)の値に基づいて計算された。DAS28は、関節リウマチの重症度とともに増加する。
 
参加者は、ビーガン食期間には、DAS28が平均2ポイント減少し、プラセボ期間での0.3ポイントの減少と比較して、関節痛の大幅な減少を示したという。関節の腫れの平均数はビーガン食期間で7.0から3.3に減少したが、プラセボ期間では4.7から5に増加した
痛みと腫れの減少に加えて、体重がビーガン食期間に平均約14ポンド減少したが、プラセボ期間には約2ポンド増加した。ビーガン食期間には、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロールも大幅に減少したという。
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/
15598276221081819



遅発性のアルコール乱用には認知症の兆候がある?


遅発性のアルコール乱用には認知症の兆候がある?

  
米国のマウントサイナイ医科大学とカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者チームの調査結果によると、40歳以降にアルコールを乱用し始めた患者は、前頭側頭型認知症などの根本的な神経学的状態の結果である可能性があるという。
研究チームは、1999年から2017年の間に診断された、行動型前頭側頭型認知症(bvFTD)、アルツハイマー型認知症、または意味性亜型原発性進行性失語症の臨床診断を受けた患者の横断的後ろ向き研究を実施した。
スクリーニングされた1,518人の参加者のうち、遅発性のアルコール乱用は2.2%に影響を及ぼし、高齢者全体の1.7%よりも高かった。研究チームは、bvFTDの患者では、アルツハイマー型認知症の患者よりも遅発性のアルコール乱用が有意に多いことを発見したが、3つの認知症グループ間で生涯にわたるアルコール乱用の頻度に差はみられなかった。また、最初の症状としてのアルコール乱用が全患者の1.4%で発生し、アルツハイマー型認知症の患者よりもbvFTDの患者で5倍頻繁に発生することを発見した。この結果は、遅発性アルコール乱用がアルツハイマー型認知症よりもbvFTDではるかに頻繁であるだけでなく、遅発性と生涯にわたるアルコール乱用の根底にある生物学的メカニズムが異なる可能性を示唆している。
https://content.iospress.com/articles/
journal-of-alzheimers-disease/jad215369



果物や野菜ではなく、穀物の繊維がより低い炎症と関連している?


果物や野菜ではなく、穀物の繊維がより低い炎症と関連している?

  
果物・野菜ではなく、穀物の食物繊維が、より低い炎症、より低い心血管系事象と関連しているようだ、という米国コロンビア大学からの研究報告。
研究チームは、心血管系健康研究に1989-1990年に登録された65歳以上の4,125名の成人(女性60%)を20156月まで追跡調査した。参加者は登録時に食事摂取頻度調査票に回答し、採血され炎症マーカーが測定された。
 
解析の結果、穀物の食物繊維だけが、一貫して炎症の低下と関連していたという。同様に、穀物の食物繊維は、心血管系事象の低下と関連していた
 
「この研究の結果から、果物や野菜の繊維ではなく、穀物の食物繊維が炎症の低下に関連していることがわかりました。この研究の結果から、穀物繊維は炎症を軽減する可能性があり、将来の介入研究でテストする必要があることがわかりました」と筆頭著者のルパック・シバコティ助教授は語っている。
https://jamanetwork.com/journals/
jamanetworkopen/fullarticle/2790576



植物ベースのオメガ3は心臓病のリスクを減らす可能性


植物ベースのオメガ3は心臓病のリスクを減らす可能性

  
植物に含まれるオメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸(ALA)は、心臓の健康に役立ち、魚介類を食べない人の心臓病リスクを減らす可能性がある、という米国ペンシルベニア州立大学からの研究レビュー。
研究チームはこの包括的な研究レビューにおいて、クルミやアマニなど植物ベースの食品に含まれるALAの摂取によって、心血管疾患のリスクが10%低下し、致命的な冠動脈疾患のリスクは20%低下することを発見した。
元々食事中のオメガ3量が少ない人がALAを食べた時に心臓に有益なだけでなく、魚介類など他の供給源からオメガ3を摂取していて血中濃度が高い人が、さらにALAを食べた時にも有効であり、ALAは他のオメガ3と相乗的に作用する可能性もあるという。
https://academic.oup.com/advances/advance-
article-abstract/doi/10.1093/advances/nmac016
/6529227?redirectedFrom=fulltext&login=false



先週の健康・健康食品関連情報


先週の健康・健康食品関連情報(4月3日~4月9日)

 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より


朝食にコーヒーと麦芽飲料を組み合わせて飲むと『実行機能』、『ワーキングメモリ』、『持続的注意力』のスコアが向上することを確認 (ネスレ)

https://www.nestle.co.jp/sites/g/files/
pydnoa331/files/2022-04/
20220406_nestle_2.pdf

 
カフェインを含むコーヒーとブドウ糖源となる麦芽飲料を組み合わせた飲料を朝食時に摂取することによる認知機能への影響について評価しました。その結果、『実行機能』、『ワーキングメモリ』、『持続的注意力』のスコアが向上することを確認しました。

(KC 機能性表示食品にするには、関与成分を何にするのですかね?)
 
 
『カレー』で『華麗』なるシラン架橋反応触媒の開発
生薬ウコン由来ポリフェノールの金属キレート化合物 (山口大)


http://www.yamaguchi-u.ac.jp/
weeklynews/_9730/_9741.html

 
カレーの香辛料として定番のターメリック(生薬ウコン)に含まれている黄色のポリフェノール色素であるクルクミノイドと金属イオンからなるキレート化合物が、常温硬化性樹脂であるポリアルコキシシランの架橋反応における触媒として有効に作用することを発見しました。
 
KC 食品としての利用ではないですが、参考にアップいたします。)
 
 
「NMN乳酸菌」が皮膚細胞でコラーゲンとヒアルロン酸を産生することを発見
若返り効果など新たな機能性の解明に向けて前進 (静岡大)


https://www.shizuoka.ac.jp/news/
detail.html?CN=8053

 
ニコチンアミドモノヌクレオチドを産生する乳酸菌(以下、NMN乳酸菌)がヒトの皮膚細胞のコラーゲンとヒアルロン酸の両成分の産生能を向上させる機能を持つことを発見しました。
 
 
たんぱく質摂取と運動の組み合わせによる高齢者のフレイル予防効果を介入研究で実証 (日本ハム)

https://www.nipponham.co.jp/news/
2022/20220408/

 
2021315日~920日の半年間を、たんぱく質平均20g / 日分の食品の提供および週12回のリハビリセンター(デイサービス)内で行われている筋力運動教室への参加の3ヶ月間と、食事提供をやめた3ヶ月間を比較したところ、食事+運動介入した期間で要支援・要介護高齢者の筋肉量および握力(右手)が増加し、運動のみ介入後には筋肉量の低下が見られました。
 
 
経腸栄養療法の優位性が判明。経静脈栄養に比べ退院率向上、死亡率低減
14,000サンプルから栄養療法の新な選択指標を発見 (東京女子医)


https://www.twmu.ac.jp/univ/news/
detail.php?kbn=1&ym=202203&cd=1013

 
入院中の絶食期間が長くなればなるほど、在院日数が延長し、体重が減少し、血液学的パラメータが低下を示し、死亡率が上昇し自宅退院率が低くなることが証明されました。結果として患者さんのQOL(生活の質)と病院経済(経済的節約等)にダメージを与えることが示唆されました。
絶食例(サンプル)では、経静脈栄養で、中期絶食群(静脈栄養使用率12%)よりも長期絶食群(同使用率63)の方がカロリー・タンパク質・脂質を多く摂取していたにもかかわらず、全体として予後は不良という結果が出ました。この事は、経静脈栄養に比べて経腸栄養療法の方に優位性があることを示しています。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

特定保健用食品

 

今週はなし


機能性表示食品届出公表

【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。

効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。


今週はなし

 

「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき

こんにちは
新学期もスタートしました。
私も、来週から授業が始まります。昨年もそうでしたが、マスクしている顔しか覚えられないから、外で声をかけられても、きっと誰だかわからないということになりそうです。
今年は、テキストの印刷は、学生個々人に委ねたので、授業の1時間前に来校する必要はなさそうです。
今年は、どんな学生さんに会えるか、今から楽しみです。
 
さて、今週は、年度初めと言うこともあり、情報量が少なくなっています。
GW前あたりに、昨年度の積み残し資料が出てきそうです。
 
では、素敵な週末を。(KC)


平成30年4月1日 第1号発行