2022年7月23日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第223号

薬剤師さんのための健康食品情報第223号


平成30年4月1日 第1号発行
スポンサーリンク

行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (7月17日~7月23日)

 

特になし


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(/17~7/23) 国立健康栄養研究所HPより
(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
7月22日 米国FDAが医薬品成分 (ロルカセリン) を含む製品に注意喚起
 
■注意喚起および勧告内容
2022715日、米国FDA (U.S. Food and Drug Administration) が医薬品成分 (ロルカセリン) を含む製品「Dr. Reade Slim Sense」に注意喚起。米国FDAは当該製品を購入・使用しないように勧告。
 
■解説
これは、米国FDAによる調査で判明した事例。痩身効果をうたって、ウェブサイトや店舗で販売されていた当該製品を分析したところ、医薬品成分であるロルカセリンが検出された。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。
 
■関連成分
ロルカセリン (Lorcaserin)
ロルカセリンは、2012年に肥満症治療剤として米国FDAの許可を受けたが、発がんリスクの懸念から2020年に承認が取り下げられた。日本では未承認のため販売されていない。セロトニン2C (5-HT2C) レセプターアンタゴニストで食欲や代謝を調整。
使用により、精神障害、注意力および記憶力の低下を引き起こす可能性がある。
https://www.fda.gov/drugs/
medication-health-fraud/public-notification
-dr-reade-slim-sense-contains-hidden
-drug-ingredient

 
 
健康食品に関する「アドバイザリースタッフ」に相談してみましょう

https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail4979.html
 
アドバイザリースタッフとは、健康食品やサプリメントについての正しい知識を持ち、身近で気軽に無料で相談を受けてくれる、民間の資格をもった言わば健康食品の専門家です。
 また、都道府県や市町村が開催する講演会などを通じて、健康食品やサプリメントの適切な利用についての啓発や、利用による健康被害の防止のための活動をしているアドバイザリースタッフもいます。購入・利用する時だけでなく、利用して体調不良を起こした場合にも相談にのってもらえます。


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



暴飲は中程度の飲酒者でも飲酒問題のリスクを高める

暴飲は中程度の飲酒者でも飲酒問題のリスクを高める
  
暴飲する中程度の飲酒者は、同じ量をトータルで飲んでいても暴飲しない人に比べて、飲酒問題を発症するリスクが大幅に高い。米国テキサス大学からの研究報告。
研究チームは、米国の中高年能力開発(Midlife Development)研究の2つの波から30歳以上の1,229名の現行の飲酒者を対象に、9年間のタイムラグをおいて2回調査(2004-2015)を実施した。
その結果、平均的な飲酒量とは関係なく、暴飲(binge drinking)は、飲酒問題の数のほぼ3倍の増加と、9年後の飲酒問題の数の40%増加に関連することが明らかになったという。中程度の飲酒者において、暴飲は現行の複数の飲酒問題の5倍近い増加と9年後の複数の飲酒問題の2倍以上の増加と関連がみられた。
 
「これが意味しているのは、毎日1杯飲む人よりも、土曜の夜にだけ7杯飲む人のほうがリスクが高いということです」と筆頭著者のチャールズ・ホラハン博士は述べている。
「成人における暴飲はしばしば公衆衛生の網の目を潜り抜けます」と博士は述べている。「それは、中程度の平均飲酒者において起こるからです。本研究結果は、中程度の平均飲酒者を高リスクだが少数の大量飲酒者に加えて介入の対象にしていく必要性のあることを示唆しています。」
https://linkinghub.elsevier.com/
retrieve/pii/S0749379722001787


食卓で塩を使う人、より高い早死リスクに関連

食卓で塩を使う人、より高い早死リスクに関連
  
食卓で料理に塩を添加する人は、しない人に比べて早死するリスクが28%高いようだ、という米国チュレーン大学からの研究報告。
研究チームは、英国バイオバンクの501,379人のデータを解析した。参加者は2006年から2010年の研究参加時に食塩摂取量を調査され、その後平均9年間追跡調査された。75歳未満の死亡が早死と定義された。
 
解析の結果、食卓で塩を全くまたは殆ど添加しなかった人と比較して、常に塩を添加した人は、早死リスクが28%高かった。また平均余命も短く、50歳の時点での平均余命が、塩を添加しない人に比べて、男性で2.28年、女性で1.5年短かった。
 
「我々が知る限り、本研究は食卓での塩の添加と早死の関係を評価した初めての研究である。それは健康のために食事行動を変えることを推奨するための新たなエビデンスを提供している。食事に加える塩の量を減らすか全く加えないことで、実質的な健康利益がもたらされるだろう」と研究者はコメントしている。
https://academic.oup.com/eurheartj/
advance-article/doi/10.1093/eurheartj/
ehac208/6623278


先週の健康・健康食品関連情報

先週の健康・健康食品関連情報(7月17日~7月23日)
 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より



子どもの満足遅延を習慣が支える

マシュマロとプレゼント、長く「待てる」のはどっち? (京都大)


https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/
research-news/2022-07-21-1

 
日本と米国の子どもを対象として、包装されたプレゼントを報酬としたギフト条件(日本の子どもには「待つ」習慣が形成されていないと予想)とマシュマロを報酬とした食べ物条件を比較しました。その結果、予想通り、日本の子どもたちは、ギフト条件よりも食べ物条件において、目の前の報酬を我慢する割合が高いことが示されました。一方、米国の子どもたちは、食べ物条件よりもギフト条件において、報酬を我慢する割合が高いことが示されました。
 
(KC 色んな研究をされている方がいますね。)
 
 
腸内細菌の栄養源となる二つの糖の協調作用が肥満を抑制
腸内細菌利用糖の組合せによる新規プレバイオティクス開発に期待 (慶応大


https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/
2022/7/20/28-125756/

 
L-アラビノースとスクロースを同時に摂取すると、どちらもMACs(腸内細菌利用糖 Microbiota-Accessible Carbohydrates)として機能し、特定の腸内細菌に協調的に作用することにより、有益な腸内細菌代謝物として知られている短鎖脂肪酸である酢酸・プロピオン酸の産生を相乗的に促進させ、高脂肪食誘導性の肥満を抑制することを明らかにしました。また、腸内細菌の酢酸産生において、L-アラビノースとスクロースが異なる代謝経路を活性化することも新たに解りました。
 
 
魚油や亜麻仁油に含まれるオメガ3系多価不飽和脂肪酸のエイコサペンタエン酸が痛みに効く分子メカニズムを解明
慢性痛の新規医薬品の開発に期待 (岡山大)


http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/
release_id985.html

 
魚油や亜麻仁油などに含まれるオメガ3系多価不飽和脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)が小胞型ヌクレオチドトランスポーター(VNUT)を阻害することで、神経障害性や炎症性疼痛を予防・改善できることをモデル動物で見出しました。
 
 
乳由来「βラクトペプチド」を用いた臨床試験で、メンタルヘルスや精神的活力を改善することを世界で初めて確認 (キリン)

https://www.kirinholdings.com/jp/
newsroom/release/2022/0719_01.html

 
「日常的にいらいらを感じている」など気分状態に問題を感じている45歳~64歳の健常な中高年齢者層の60名を対象に、ランダム化二重盲検比較試験を実施した。6週間の摂取前後に質問紙によって気分状態を評価し、生体指標として唾液中のストレスマーカーを測定しました。その結果、日常の不安感、ストレス知覚度および精神的活力のスコアが、βラクトペプチドを摂取した群ではプラセボ群と比較して有意に改善しました。また、ストレス状態を評価する指標である免疫グロブリンAIgA)もβラクトペプチドを摂取した群では同様に改善しました。
 
(KC 機能性表示食品として登場しそうですね)



先週のトクホ・機能性表示食品情報


特定保健用食品


先週のトクホ・機能性表示食品情報(7月17日~7月23日)
 
特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
H194 キューサイ株式会社 血管ストレッチ
H195 久光製薬株式会社 Hisamitsu(ヒサミツ) メタサポ
H196 株式会社野口医学研究所 アンセリン
H197 株式会社野口医学研究所 ブルーベリー&ルテインEX(イーエックス)
H198 森永乳業株式会社 睡眠対策ドリンク
H199 株式会社APRENDERS 還元型コエンザイムQ10

届出撤回情報
 
今週はなし


今週の注目の届出


特になし


「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき


おはようございます。

暑中お見舞い申し上げます。
コロナ陽性者が激増していますね。
普通の会話として、コロナに罹ってしまいましたと、WEB会議でも、電話でもメールでも聞くようになってきました。
今回の第7波は、これまでとはちょっと状況が違うように感じています。
そろそろ規制の方も、インフルエンザ並みにしていただきたいところです。
 
さて、小学校、中学校は休みに突入したようで、朝の通学風景がしばらく見えなくなり、少し静かになったような気がしています。毎朝の電車も来週から少しすいてくるでしょうか。
夏休みの思い出たくさん作って欲しいものです。
 
暑くて、湿度も高いので、くれぐれもご自愛ください。

2022年7月16日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第222号

薬剤師さんのための健康食品情報第222号


平成30年4月1日 第1号発行
スポンサーリンク

行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (7月10日~7月16日)
 
 【18歳で成人!】健康食品等の「定期購入」のトラブルにご注意! (国民生活センター)

https://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/
wko-202207_11.pdf

 
「国民生活」7月号に、掲記の記事が掲載されています。
 
動画投稿サイトでダイエットサプリが500円という広告を見て、販売サイトで注文し、後日商品が届いた。3週間後にまた同じ商品が届き、5,000円の請求書が入っていたので、販売業者に電話で問い合わせると、「2回目以降5,000円で、4回の購入が条件の定期コースになっている」と言われた。定期購入とは知らなかったと伝えたが、「販売サイトに記載している」と言われた。


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(/10~7/16) 国立健康栄養研究所HPより
(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
今週は特になし


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



ポリフェノールが豊富な食事が高齢者の炎症を防ぐ

ポリフェノールが豊富な食事が高齢者の炎症を防ぐ
  
ポリフェノールが豊富な食事は、高齢者の腸内細菌を改善し、インドール3-プロピオン酸(IPA)の生産を増加させるようだ、というスペイン・バルセロナ大学からの研究報告。
研究チームは、60歳以上の高齢者施設在住の51名を対象に、8週間にわたるランダム化対照クロスオーバー臨床試験を実施し、ポリフェノールが豊富な食事とそうでない食事の効果を比較検討した。
試験の結果、ポリフェノールが豊富な食事は、そうでない食事に比べて、腎機能が正常な参加者の血清IPAを有意に増加させることが明らかになった
 
IPAは、腸内細菌によるトリプトファンの分解に由来するポストバイオティクスであり、腸バリアの完全性に関連するなど、健康へのプラスの効果が期待されている。
「腸内細菌叢と健康全般に対するIPAの有益な効果を検討する場合、この代謝物の生成を促進するための信頼できる戦略を見つけることは重要である」と研究者はコメントしている。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/
mnfr.202100349


塩分摂取量を3割減?!「電子箸」を開発

塩分摂取量を3割減?!「電子箸」を開発
  
舌に弱い電流を流すことで塩味の感覚を刺激する、箸のような形の器具を日本の明治大学などのグループが開発した。この「電子箸」により3割もの減塩が可能かもしれないという。

先行研究から、舌に弱い電流を流すことで塩を構成する荷電イオンに影響を与え、塩味その他の味覚を抑制/強化する方法がわかっている。今回の研究は、減塩食を摂取している人が電気的な味覚刺激を用いて塩分摂取量を減らせる範囲を調査した初めてものだ。
 
塩分を控えた食事でも、まるでしっかりと塩味ついた食べ物を食べているのかのように食事を楽しめる方法となりえるかもしれない。
https://www.frontiersin.org/articles/
10.3389/frvir.2022.879784/full


先週の健康・健康食品関連情報


先週の健康・健康食品関連情報(7月10日~7月16日)

 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より


大学・研究機関等公表資料より
 
日本人高齢者におけるコーヒー、緑茶、カフェインと認知症リスクの関連 (新潟大)

https://www.med.niigata-u.ac.jp/
contents/info/news_topics/202_index.html

 
コーヒー高摂取と認知症低リスクの強固なエビデンスを得た
カフェイン高摂取と認知症低リスクの強固なエビデンスを得た
緑茶摂取と認知症リスクの関連については明確でなかった
 
 
低強度の運動とタマネギ・ブロッコリーなどのポリフェノールを含む食品摂取の組合せで、 中高齢者の筋肉の質の一部「筋柔軟性」が改善することを解明 (立命館大)

http://www.ritsumei.ac.jp/
file.jsp?id=542909&f=.pdf

 
中高齢者を対象としたランダム化二重盲検比較試験により、低強度レジスタンス運動と、タマネギやブロッコリーなどの食品に豊富に含まれるポリフェノールの一種であるケルセチンに糖を合わせたケルセチン配糖体との、筋肉の量や質に対する組合せ効果を検証しました。その結果、日々ケルセチン配糖体を摂取しながら、週 3 回のレジスタンス運動を組み合わせることにより、筋肉の「質」の一部である筋柔軟性が改善することが明らかになりました。
 
(KC こちらも、機能性表示食品として、登場してきそうですね。)
 
 
骨格筋の機能維持には性別に関係なくビタミンCが不可欠 (東京都健康長寿医療センター)

https://www.tmghig.jp/research/release/
2022/0714-2.html

 
ビタミンC不足は、雌雄など性別に関係なく骨格筋の萎縮や身体能力の低下をもたらすことが明らかとなりました。また、ビタミンCの再投与により、性別に関係なく回復できることも明らかになりました。ビタミンCは手軽に摂取できる食品成分です。この研究成果は、筋肉でのビタミンCの機能解明に大きく貢献するものと期待されます。
 
(KC マウスの実験ではありますが、興味深いですね。)
 
 
ガム継続摂取による自律神経、ストレスおよび唾液中のIgA濃度への影響に関する研究 (ロッテ)

https://www.lotte.co.jp/info/news/pdf/
20220713092202.pdf

 
ガム咀嚼を2週間継続することで、自律神経バランス・気分状態の改善および唾液中のIgA濃度が増加することが確認されました。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
H166 株式会社健康家族 糖ナイン
H167 株式会社未来 i-skin(アイスキン)
H168 宇治の露製茶株式会社 伊右衛門 インスタント緑茶 血糖値
H169 株式会社TEAM おろし本山葵
H170 株式会社ファヴールマルシェ 潤ひざ
H171 株式会社ZERO PLUS SLILIN F x(スリリン ファイア エックス)
H172 シンライ化成株式会社 Gabarelax 睡眠(ギャバリラックス スイミン)
H173 株式会社中原 DHA(ディーエイチエー)900
H174 株式会社ロック・フィールド 亜麻仁オイル使用 カラフル野菜のSalad bento
H175 殿村食品株式会社 日本産しいたけ小葉
H176 サンテミナ株式会社 Sula-tos(スラトス)
H177 HappinessEnergy ハピネスヘルスサプリ
H178 株式会社ZERO PLUS SLILIN F xa(スリリン ファイア エックスエー)
H179 株式会社プレミアムコスメ ミラスープ 香るスパイスジンジャー
H180 株式会社日本予防医学研究所 米ぬかサプリ
H181 有限会社マイケア 琉球サプリ一望百景
H182 キリンホールディングス株式会社 キリン iMUSE(イミューズ) 免疫ケア・内臓脂肪ダウン
H183 丸善製薬株式会社 アクティボディ顆粒b
H184 株式会社大麦工房ロア おおむぎ工房 乳酸菌ダクワーズプラス
H185 株式会社Linc'well Sui(スイ)+サプリ-Calm night(カーム ナイト)-
H186 常盤薬品株式会社 ヴィオラ・ファヴォーレQ10SX(キューテンエスエックス)
H187 株式会社ヴァージニア chione UV(キオネー ユーブイ)サプリメント
H188 株式会社エルベ・プランズ ごはんde(で)糖脂対策
H189 キューオーエル・ラボラトリーズ株式会社 スヴェルトミューズ
H190 アサヒ飲料株式会社 ハナケア
H191 株式会社三協 SANKYO(サンキョウ)ヘスペリジン&顔のむくみ感
H192 株式会社医食同源ドットコム ファットアシスト
H193 株式会社ハーバルアイ ニーズラック

届出撤回情報
 
今週はなし


今週の注目の届出

H183 「アクティボディ顆粒b」       
丸善製薬株式会社 ・・・・ 3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸 (HMPA)
「本品には3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸 (HMPA)が含まれます。3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸 (HMPA)は、食後血糖値が高めの方の食後に上昇する血糖値を元に戻しやすくするのをサポートする機能が報告されています。」
 
新機能 SR(1報)で評価
ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験。
75g OGTTにおいて境界型または食後血糖値が高めで健康な日本人男女を対象として、HMPA を含む米ぬか発酵物(HMPA23mg)またはプラセボを4週間摂取の試験。
糖負荷検査 (75g OGTT)2時間血糖値について、摂取前と摂取 4週の測定における変化量について対照食品群と比較して有意に低値が認められた(p<0.05)
Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療)2022:50(5): 791-9
 
作用機序
HMPA の摂取によりエネルギー代謝に関連する AMP キナーゼを活性化させ、糖代謝を改善することから、食後に上昇する血糖値を元に戻しやすくする機能を有すると考えられる。
 
(KC 従来は、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能で届けられていた。摂取量は同じ。)

「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき


こんにちは


梅雨に逆戻りレしたような天気が続いています。
昨日も、一瞬にしてずぶぬれになってしまいました(もちろん、傘はさしていました)
 
コロナウイルス陽性者が激増しています。
ただ、街はどんどん活気を取り戻しつつあります。
もうそろそろ感染症レベルを変更しても良いのではないでしょうか。
今年の夏は、どんな夏になるのでしょうか。
 
みなさん、暑くて、湿度も高いので、くれぐれもご自愛ください。
 
 
メルマガに対する意見、感想等あれば、ぜひお声を聞かせてください。

それでは、素敵な週末を。  (KC)

2022年7月9日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第221号

薬剤師さんのための健康食品情報第221号


平成30年4月1日 第1号発行
スポンサーリンク

行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (7月3日~7月9日)
 

動画
「確かな健康情報の見分け方のコツ」


https://www.youtube.com/
watch?v=E6JTCwu6_VQ

 
国立健康・栄養研究所から、動画「確かな健康情報の見分け方のコツ」が公開されました。
「健康食品 の「有効性」情報の見極め方」に関連した動画「確かな健康情報の見分け方のコツ」で、信頼できる情報の見分け方を学んでみませんか?
9分のアニメーションでわかりやすく解説されています。
周りの人にも、お勧めください。


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(/3~7/) 国立健康栄養研究所HPより

(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
 
素材情報から
 
「チャ () 」「カフェイン」安全性:危険情報
・原発性アルドステロン症を原因とする二次性高血圧の39歳女性 (日本) が、緑茶23 L/日を毎日摂取していたところ、低カリウム血症が認められた。カフェイン過剰摂取の疑いで緑茶の摂取量を控えたところカリウム値が改善、再摂取により再度低下したが、加療により改善した。
日本内分泌学会雑誌. 2018;94(2):633.
 
 
「専門家に聞きました」
【第8回】ビタミンDを含むサプリメント類の利用について

https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/
detail4973.html

 
東京農業大学総合研究所 教授 石見佳子先生が、ビタミンDについて解説されています。


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



西洋型食と大腸がんをつなぐ腸内細菌

西洋型食と大腸がんをつなぐ腸内細菌
  
哺乳類の肉や加工肉、砂糖、精製された穀物や炭水化物が多い西洋型の食事が大腸がんのリスクを上昇させるのには、特定の腸内細菌が介在していることが示された。米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院の研究。
本研究では全米の前向きコホート研究2つ、併せて134000人以上のデータを調べた。また1,000以上の大腸がん患者の大腸菌株のDNAと食事傾向を分析した。
 
チームは、ポリケチドシンターゼ(pks)として知られる特徴的なゲノムアイランドを保有する細菌株を探した。pksは、ヒト細胞に突然変異を引き起こすことが示されている酵素をコードする。全体的にみると、西洋型食生活は大量のpksを保有する大腸菌と大腸腫瘍の併存に関連しており、一方で腫瘍の無い場合はpksを持つ大腸菌はほとんど、または全く存在しないことを発見した。
 
「これらの発見は、西洋式の食事がpksを保有する大腸菌への影響を通じて大腸がんのリスクを高めるという私たちの仮説を支持しています」と責任著者である荻野周史博士は述べている。「これは、がんにおいて西洋型食生活を特定の病原菌と関連付ける最初の研究です。私たちの次の問題は、西洋型の食事と生活習慣のどの要素が、この細菌種を含む大腸がんに関連しているのかということです。」
https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/
pii/S0016508522006722


地中海型の食事はフレイルを減らす可能性あり

地中海型の食事はフレイルを減らす可能性あり
 
地中海型の食事を摂取することでフレイルを防ぐことができるかもしれない、という米国ハーバード大学などからの研究報告。
研究チームは、フラミンガム子孫研究からの2,384人のフレイルでない成人を対象に、食物頻度質問票から推定された地中海型の食事パターンスコアと抗酸化物質摂取量[ビタミンCE、および総カロテノイド]が、約11年間の追跡調査におけるフレイルのスコアにどのように影響したかを検討した。
地中海型の食事パターンのスコアが高い(順守率が高い)ことで、フレイルのリスクが3%減少することが明らかになったという。
 
研究では、地中海型の食事に含まれる特定の抗酸化物質(カロテノイド、ビタミンE、およびC)がフレイルと関連しているかどうかも検討された。
カロテノイドの摂取量が多いことは、フレイル発症の可能性の低下と最も強い関連があり、総カロテノイド摂取量が10mg増加するごとに、フレイルのリスクが16%低下したという。ビタミンECはフレイル発症と有意な関連がみられなかった。
https://academic.oup.com/ajcn/
advance-article-abstract/doi/10.1093/
ajcn/nqac130/6584839


妊娠中のビタミンD摂取は子供の湿疹リスクを下げる?

妊娠中のビタミンD摂取は子供の湿疹リスクを下げる?
  
妊婦がビタミンDサプリメントを摂取すると、生まれてくる赤ちゃんが1歳までにアトピー性湿疹に苦しむ可能性が大きく低下するようだ、という英国サウサンプトン大学からの研究報告。
研究チームは、ランダム化プラセボ対照臨床試験で、700名以上の妊婦を対象にビタミンDサプリメント効果を検証した。ランダムに2群に分け、352人が妊娠14週から出産まで11,000IU(国際単位)のビタミンDサプリメントを摂取し、351人はプラセボを摂取した。
その結果、ビタミンDを摂取した母親から生まれた乳児は、プラセボを摂取した母親の子供に比べて、1歳までにアトピー性湿疹に罹患するリスクが、有意に低いことが明らかになった。特に1カ月以上母乳で育てられた子供で顕著であった。
 
「我々の結果は、サプリメントを摂取した母親の赤ちゃんは、12か月までにアトピー性湿疹を発症する可能性が低いことを示している。24か月と48か月の時点では効果は見られず、出生後の別の因子がより強い影響をもつ可能性が示唆される。あるいは、ビタミンD効果を持続させるために出生後に赤ちゃん自身もビタミンDを補充する必要があるのかもしれない」と研究者はコメントしている。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/
10.1111/bjd.21721


先週の健康・健康食品関連情報

先週の健康・健康食品関連情報(7月3日~7月9日)
 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より



大豆製品摂取と認知症リスクとの関連 (国立がん研究センター)


https://epi.ncc.go.jp/jphc/
outcome/8937.html

 
男女とも、総大豆製品やイソフラボン摂取とは関連がみられませんでしたが、個々の大豆食品では、女性において納豆摂取と認知症リスク低下と関連がみられました。
納豆には、イソフラボンも多く含まれていますが、ナットウキナーゼやポリアミンといった酵素も含まれており、動物実験において、認知症のリスクとなるたんぱく質(アミロイドβ)の蓄積を抑制することが報告されていることから、認知症のリスク低下にはたらいた可能性が考えられました。
 
(KC こんな結果が、ワイドショーで取り上げられると、翌日、スーパーから納豆が無くなるかもしれませんね。)
 
 
高地トレーニングにおけるアスリートの運動ストレスを唾液で評価
唾液を用いたコルチゾールの自動測定方法の確立 (群馬大)


https://hospital.med.gunma-u.ac.jp/
1_web/wp-content/uploads/2022/07/
R040705_press_2.pdf

 
唾液を⽤いることで医療スタッフのいない運動環境でも簡便に検体の採取ができることから、今後様々な競技への応⽤が期待されます。また、この唾液検体を既存の⾎液⽤の検査試薬や機器を⽤いて測定できることから、多くの医療施設でも実⽤化することが可能です。
 
 
鳥取生まれの新しいオリゴ糖「シクロカサオドリン」
シクロデキストリンの構成糖をグルコサミンで置き換えた環状グルコサミンの合成に世界で初めて成功 (鳥取大)


https://www.tottori-u.ac.jp/item/
19723.htm#ContentPane

 
シクロデキストリンの構成糖であるグルコースをグルコサミンで置き換えた新しい環状オリゴ糖の自動合成に世界で初めて成功しました。
環状グルコサミン「シクロカサオドリン」は、シクロデキストリンが持つ薬剤包接などの効果に加え、エタノールなどへの溶解度の改善、生体内での構造安定性の向上などの効果が期待されます。
 
(KC 命名の由来が素敵です。)
 
 
イザヨイバラ果汁粉末が角層のバリア機能を高めることを発見 (ポーラ)

https://www.pola.co.jp/company/news/
po20220707/un1llu000000gsxh-att/
po20220707.pdf

 
バリア機能が低い角層は、角層細胞同士を接着する タンパク質が多く存在することに着目し、イザヨイバラ果汁粉末が、角層細胞同士を接着するタンパク質を減らし、角質水分 量を増加させることを発見しました。このことから、イザヨイバラ果汁粉末は角質のバリア機能や角層柔軟性を高めることで うるおいに満ちた角層へと整え、さらには防御力を強めて動じない肌へ導くことが期待されます。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

先週のトクホ・機能性表示食品情報(7月3日~7月9日)
 
特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
H153 大草薬品株式会社 大草ビフィズスα
H154 日本水産株式会社 ヨーグルト風味のDHA(ディーエイチエー)ゼリー
H155 小林製薬株式会社 アイボンサプリa
H156 西田精麦株式会社 九州産 黄金のもち麦
H157 大草薬品株式会社 ビフィズスR「大草」
H158 株式会社タケイ EPA&DHA(イーピーエーアンドディーエイチエー)
H159 株式会社富山常備薬(株式会社富山常備薬グループ) リョウシン富山グルコサミン
H160 株式会社セラバリューズ セラクルミンF
H161 株式会社伊藤園 りんご酢の炭酸割り
H162 株式会社明治 スープごはん クラムチャウダー
H163 株式会社明治 スープごはん 和風生姜スープ
H164 エムジーファーマ株式会社 リセットコーヒー
H165 株式会社KIYORA ボディプレックス フェミニンケア

届出撤回情報
 
今週はなし


今週の注目の届出


H160
 「セラクルミンF」

株式会社セラバリューズ ・・・・ クルクミン
「本品には高吸収クルクミンが含まれます。本品に含まれているクルクミンは、起床時の疲労感を軽減することが報告されています。」
 
新機能 SR(1)で評価
プラセボカ対称二重盲検ランダム化並行群間比較試験。健常者男女 66 名を被験者。
「起床時の疲労感」について評価されていた。その結果、「起床時の疲労感(OSA-MA)」で、摂取 8 週後にプラセボ摂取群と比較して起床時における疲労感が有意に軽減することが確認された(P<0.05)。
 
作用機序
クルクミンは TNF-αの抑制を介した抗炎症作用に関与しており、これらの作用が働くことで、健常者の起床時の疲労感を軽減させる機能に繋がっているものと考える。
 
(KC クルクミンは、従来は、肝機能検査値の低下、認知機能の維持、膝関節の悩みなどで届けられていたが、今回は、起床時の疲労感の軽減で届出。)
 
 
「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき


こんばんは


昨日は、とんでもない事件が起きてしまいました。
安倍元内閣総理大臣のご冥福をお祈りいたします。
 
また、コロナウイルス感染者が増えてきました。第7波だそうです。
もちろん、感染しないように努力はいたしますが、職場内や、公的場所でマスクは必要なのでしょうか。
外でも、ほとんどの方がマスクをつけています(私は外しています。駅の近くになって、つけるようにしています。)
少なくても、ただ、外を歩いている時は、マスクは意味が無いように思うのですが・・・・(以前からずっとそう思っていました)

 
明日の今頃は、選挙の開票速報の番組一色だと思います。
そろそろ、しっかりとしてwith/post コロナの方針を打ち出してほしいものです。
 
みなさん、暑いので、くれぐれもご自愛ください。
 
 
メルマガに対する意見、感想等あれば、ぜひお声を聞かせてください。

それでは、素敵な週末を。  (KC)