平成30年4月1日 第1号発行
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【注目】 #1 牛乳とコレステロールの増加には関連性なし? #2 長期的なグルテン摂取は女性の認知機能に影響しない? #3 オイルサーディンの摂取が2型糖尿病の予防に役立つ? #4 骨粗鬆症と低骨密度の女性は難聴のリスクが高まる?睡眠不足にカフェインだけでは不十分!? #5 大学・研究機関等公表資料より #6 機能性表示食品届出公表一覧 |
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行政からの通知、取り締まり等 |
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先週の行政の動き (5月23日~5月29日) 特になし |
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健康食品の健康被害情報(5/23~5/29) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) 5月25日 オーストラリアTGAがベニバナを含む製品の自主回収情報を公表 ■注意喚起および勧告内容 2021年5月21日、オーストラリアTGA (Therapeutic Goods Administration) がベニバナを含む製品「Hydralyte Strawberry Kiwi Effervescent Electrolyte Tablets」 (対象ロットは下記のとおり) の自主回収情報を公表。 L9136/1 L0205/4 L9198/7 L0031/7 L9268/5 L0031/8 L9309/1 L0066/4 L0108/11 L0311/5 ■解説 当該製品は、脱水症状の緩和を目的とした補完代替医薬品 (AUST L 288102) として販売されていたが、妊婦が摂取した場合、許容できない量のベニバナ (Carthamus tinctorius) が含まれていることが判明した。オーストラリアではベニバナを含む製品には「妊娠中または妊娠予定の女性は使用しないこと」という注意表示が義務化されているが、当該製品には、注意表示がなかったため、当該ロットを対象に業者 (Care Pharmaceuticals Pty Ltd) による自主回収が実施されている。 オーストラリアTGAは、妊娠中または妊娠の可能性がある女性は当該製品を使用しないように勧告している。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。 ベニバナの花は月経刺激、子宮刺激作用があるため、妊娠中の摂取はおそらく危険である。 (素材情報データベースから) 5月24日 「カロテン」安全性:危険情報 ・脂質異常症の50歳女性 (日本) が、野菜ジュース200 mL/日、ブルーベリーサプリメント (β-カロテン32.4μg含有) 1粒/日を3年間摂取していたところ、皮膚黄染を生じ、野菜ジュースを800~1,000 mL×2~3回/週に増量後、1年間摂取していたところ皮膚黄染が強まり、柑皮症と診断された。サプリメントと野菜ジュースの摂取中止により改善した。 皮膚科の臨床. 2019; 61(4):572-3. |
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#1 ①牛乳とコレステロールの増加には関連性なし? |
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牛乳とコレステロールの増加には関連性なし? 牛乳の定期的な摂取はコレステロール値の上昇とは関連していないようだ、という英国レディング大学からの研究報告。 研究チームは、英国の3つの大規模なポピュレーションベースの研究を調べ、定期的に大量の牛乳を摂取した人は、BMIレベルが牛乳非摂取者に比べて高めだったものの、HDL-コレステロールとLDL-コレステロールの両方のレベルが低いことを発見したという。他の大規模研究のさらなる分析はまた、定期的に牛乳を摂取した人は、冠動脈疾患のリスクが14%低いことを示したという。 新しい研究は、乳製品の高い摂取と肥満や糖尿病などの心臓代謝系疾患の因果的リンクを検討した、先行するいくつかの矛盾する研究をフォローして行われた。サンプリングサイズ、民族性、その他の要因の不一致を説明するために、研究チームは最大190万人のデータのメタ分析を実施し、交絡を回避するために遺伝的アプローチを使用した。 英国バイオバンクのデータは、乳糖分解酵素の遺伝的変異を持つ人は2型糖尿病のリスクが11%低いことを示していたが、本研究では、牛乳摂取量の増加と糖尿病またはそれに関連するグルコースや炎症バイオマーカーの可能性の増加との間に関連性があるという強力な証拠は示唆されなかった。 https://www.nature.com/articles/ s41366-021-00841-2 |
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#2 ②長期的なグルテン摂取は女性の認知機能に影響しない? |
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長期的なグルテン摂取は女性の認知機能に影響しない? セリアック病ではない中年女性が長期にわたってグルテンを摂取しても、認知機能には影響がみられないようだ、という米国マサチューセッツ総合病院などからの研究報告。 研究チームは、看護師健康研究IIの参加者で、セリアック病と診断されたことのない中年女性(平均年齢60.6歳)13,494名を対象に、1991年から20215年にかけての食事調査と、2014年から2019年に実施された認知機能測定のデータを解析した。 解析の結果、長期および短期のグルテン摂取は、認知機能に統計的に有意な変化を及ぼさないことが明らかになった。 https://jamanetwork.com/journals/ jamanetworkopen/fullarticle/2780271 |
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#3 ③オイルサーディンの摂取が2型糖尿病の予防に役立つ? |
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オイルサーディンの摂取が2型糖尿病の予防に役立つ? オイルサーディンの定期的な摂取が2型糖尿病の発症予防に役立つようだ、というスペイン・カタルーニャ・オベルタ大学からの研究報告。 研究チームは、65歳以上の前糖尿病患者152名を対象にランダム化対照臨床試験を実施した。参加者はランダムに2群に分けられ、介入群は、毎週200gのオリーブ油漬イワシを食事に追加した。参加者は骨を取り除くことなく丸ごと摂取するようにアドバイスされた。 研究開始時に、対照群の糖尿病高リスク者の割合は27%だったが、1年後には22%になった。それに対して、介入群の糖尿病高リスク者の割合は37%だったが、1年後にはわずか8%にまで減少したという。インスリン抵抗性、HDL-コレステロール、中性脂肪、血圧などそれ以外の指標も改善した。 タウリン、オメガ3、EPA、DHA、ビタミンD、フッ素などのイワシに特徴的な栄養素の摂取量は介入群で有意に高く、それは血中代謝物の増加と一致していたという。 研究チームは、次の研究段階として、イワシが腸内細菌に及ぼす影響についての研究を開始しているという。 https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/ S0261561421001539 |
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#4 ④骨粗鬆症と低骨密度の女性は難聴のリスクが高まる? |
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骨粗鬆症と低骨密度の女性は難聴のリスクが高まる? 低骨密度の女性は難聴のリスクが高いが、骨折リスクを減らすビスフォスフォネートの投与は難聴のリスクに影響しなかった、という米国ブリガムアンドウィメンズ病院からの研究報告。 難聴に関する以前の研究から、難聴の人では骨粗鬆症と低骨密度(LBD)の有病率が高いことが明らかにされている。けれども、これらの疾患が時間と共に聴覚喪失のリスクに影響するかどうかはわかっていない。また、聴覚損失が骨密度が低下した患者の骨折予防に使われるビスフォスフォネートの投与で避けられるかどうかもわかっていない。 研究チームは、聴覚保全研究(CHEARS)の一部として、看護師健康研究と看護師健康研究IIの参加者である144,000人の女性の最長34年間追跡されたデータを分析した。 解析の結果、研究チームは、中等度または重度の難聴のリスクが、骨粗鬆症またはLBDの参加者で最大40%高いことを発見したという。ビスフォスフォネートを服用しても、リスクの上昇は緩和されなかった。 骨粗鬆症とLBDが加齢性難聴に寄与する可能性のある根本的なメカニズムは不明なままだが、研究チームは、異常な骨リモデリングと骨の恒常性の維持に関与する経路の変化が、聴覚に関与する神経と構造を保護する骨の完全性に影響を与える可能性を示唆している。 研究チームでは、カルシウムとビタミンDの摂取が骨粗鬆症の予防に役立つことが示されているため、難聴に関連しているかどうかを将来的に調査する予定であるという。 https://agsjournals.onlinelibrary.wiley.com/ doi/10.1111/jgs.17275 (KC 加齢に伴う難聴に少しでも効果があるものを早く発見できることにラ期待します。) |
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#4 ⑤睡眠不足にカフェインだけでは不十分!? |
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睡眠不足にカフェインだけでは不十分!? 睡眠不足の悪影響を打ち消すのに、いつもカフェインが有効であるとは限らないようだ、という米国ミシガン州立大学からの研究報告。 研究チームは、睡眠不足の夜の後のカフェインの影響を評価した。 276人の参加者は、単純な注意タスク(精神運動ヴィジランス課題)と、ステップをスキップしたり繰り返したりせずに特定の順序でタスクを完了する必要がある、より困難な「プレースキーピング」タスクを完了するように求められた。 その後、実験室で一晩起きているか、自宅で寝るかのいずれかにランダムに割り当てられた。 午前中、眠った参加者は研究室に戻り、すべての参加者が200mgのカフェインまたはプラセボのいずれかを含むカプセルを摂取した。 吸収のための時間をおいて後、すべての参加者が再び両方のタスクを完了した。 その結果、睡眠不足は両方のタイプのタスクのパフォーマンスを損なった。 カフェインを摂取することで人々がより単純な注意タスクを成功させるのに役立つことがわかった。けれども、ほとんどの参加者のプレースキーピングタスクのパフォーマンスにはほとんど影響がみられなかった。 https://doi.apa.org/ doiLanding?doi=10.1037%2Fxlm0001023 |
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先週の健康・健康食品関連情報(5月23日~5月29日) |
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ビフィズス菌がラクチュロースを利用する仕組みを解明 (森永乳業) ビフィズス菌の持っている基質結合タンパク質※2LT-SBP※3がラクチュロースの利用に関与していることを特定した。 394名中353名(89%)の日本人腸内細菌叢から、LT-SBP遺伝子が検出された。 腸内細菌の有するLT-SBP遺伝子量の違いが、ラクチュロース摂取によるビフィズス菌増殖作用に影響することが判明した。 微細藻類コッコミクサKJが歯周病の進行を抑えることを示唆する研究データを確認 (ユーグレナ) コッコミクサKJが、口腔内のジンジバリス菌数の増加を抑制し、口腔内の患部に直接作用して、歯周病の進行を抑える可能性が示唆されました。 (KC マウスの実験結果ですが、興味深いですね。機能性表示食品の素材としても取り上げられそうですね。) タマネギのケルセチンは認知機能維持に役立つ ヒト介入試験で加齢に伴い低下する認知機能維持に役立つ機能を報告 (農研機構) 「Withコロナ」の社会の実現と新たな社会的脅威「変異ウイルス」への対抗策を提示 (東京大) 自分の歯が1本多いと、うつ症状得点が0.15点減少 (東京医科歯科大) 岩手県地域住民コホート3万2千人での検討
(日本医療研究開発機構) 「電解水素水」がアルコールによる肝細胞傷害を軽減するメカニズムを解明 (早稲田大) |
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特定保健用食品
5月27日 1件(特保) 許可 商品名:ヴァームスマートフィットウォーター 申請者:株式会社明治 関与する成分:アラニン、アルギニン、フェニルアラニン 許可を受けた表示内容:体脂肪を減らすには、適度な運動が効果的です。本品に含まれる3種のアミノ酸から構成されるアラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物は、10分程度の歩行などの身体活動との併用による脂肪の分解と消費する力をより高める働きがあるので、脂肪の代謝を上げ、体脂肪をさらに減らすことを助けます。本品はBMIが高めの方に適しています。 1日摂取目安量:1本(500ml) 区分:特保 許可番号:1821 |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
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届出撤回情報 2021年5月26日付け C142 「ダイドーブレンド スマートブレンドブラック 世界一のバリスタ監修」 C413 「ダイドーブレンド スマートブレンド微糖 世界一のバリスタ監修」2 D277 「ダイドーブレンド スマートラテ 世界一のバリスタ監修」 D294 「大人のカロリミット はとむぎブレンド茶280」 D390 「大人のカロリミット ほうじ茶280」 E6 「スマートブラック 世界一のバリスタ監修」 ダイドードリンコ株式会社 ・・・・ 難消化性デキストリン(食物繊維として) 撤回理由 「終売のため」 |
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G37 「エラスチン」 (株式会社日本薬師堂) |
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おはようございます。 今週も最後まで、お付き合いいただき有難うございました。 またまた、緊急事態宣言の期間が延長されたようです。街中は全く緊張感がありません。飲食店の経営者の方はピリピリしているでしょうが。 オリンピックを開催したからと言って、感染が蔓延するとは思いませんが、なにか国全体でオリンピックを盛り上げようとか、楽しもうという雰囲気が全くない中で開催するのもいかがと思います。今はそこに時間と労力とお金をかけるのではなく、他のところに力を入れるべきではないかと思います。 決定するのは、日本ではなくIOCなのだそうですが、IOCのためにやるオリンピックならやらない方が良いのではと考えてしまいます。もともと東京オリンピック2020は、東日本大震災の復興をアピールするための開催だったはずだと思ったのですが、今は全くそんなことは忘れてしまっているかのようです。 ただただ、1年半前の日常生活に早く戻れることを祈念いたします。 では、素敵な週末を。 (KC) |
平成30年4月1日 第1号発行
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