平成30年4月1日 第1号発行
スポンサーリンク |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
行政からの通知、取り締まり等 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
先週の行政の動き (7月25日~7月31日) 7月19日 エルデカルシトールおよびアルファカルシドール供給不足に伴う骨粗鬆症患者への対応に関する日本骨代謝学会、日本骨粗鬆症学会による提言 http://jsbmr.umin.jp/files/ news1_210719.pdf 両薬剤の供給が回復するまでの間の対応策として、両学会から以下の内容を提案いたします。 5.ビタミン D 不足・欠乏に対しては、サプリメントとして天然型ビタミン D の補充を考慮する。 (KCコロナ対策でビタミンDサプリが売れている中、このようなことが発表されると、VDサプリの不足が始まりそうですね。) 7月28日 個人輸入した無承認無許可医薬品による健康被害(疑い)の発生 (埼玉県) https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/ 202252/mushounin.pdf シンガポールから個人輸入した「Penisole」と称される無承認無許可医薬品を摂取した県民が鉛中毒と診断されたとの連絡が、令和3年6月29日(火曜日)に医療機関から県保健所にありました。 当該製品を埼玉県衛生研究所で検査した結果、多量の鉛が検出されました。 この製品を服用すると健康被害が起こるおそれがあるため、服用している方は直ちに服用を中止し、健康被害が疑われる場合には速やかに医療機関で受診するとともに、最寄りの保健所にご連絡ください。 1 服用による健康被害が疑われる製品の概要 名称:Penisole(ペニソール) 形状:カプセル 服用量:医師の指示のとおり※ ※製品外包に英語で記載されているもの。購入サイトには、「推奨されている服用方法は、1日2回食後に1回1カプセルを服用します。」と記載されている。 製品に表示されている医薬品成分:Withania Somnifera(和名:アシュワガンダ)、Hyoscyamus niger(和名:ヒヨス) 製品から検出された鉛の量:12 mg/カプセル 2健康被害の状況 健康被害を申し出た県民は、令和元年の夏頃から当該製品の服用を開始し、令和3年2月に健康診断において貧血と診断されました。 その後、腹痛、手の震え、吐き気、頭痛等が始まったため医療機関を受診したところ、鉛中毒と診断されたため、当該製品の服用を中止するとともに治療を行い、現在のところ体調は回復しています。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
健康食品の健康被害情報(7/25~7/31) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) 7月27日 香港衛生署が医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む製品に注意喚起 ■注意喚起および勧告内容 2021年7月23日、香港衛生署 (Department of Health) が医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む2製品に注意喚起。香港衛生署は当該製品を購入・使用しないように勧告。 製品名 温燃燒 検出された医薬品成分 シブトラミン 製品名 消水丸 検出された医薬品成分 フロセミド ■解説 これは、香港衛生署による買上調査で判明した事例。当該製品は、痩身効果をうたってソーシャルメディアで販売されていたが、検査の結果、医薬品成分であるシブトラミン、フロセミドが検出された。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
7月30日 米国FDAが医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む製品に注意喚起 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■注意喚起および勧告内容 2021年7月26日、米国FDA (U.S. Food and Drug Administration) が医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む製品「Hydro Pinapple [sic] Burn」に注意喚起。米国FDAは当該製品を購入・使用しないように勧告。 ■解説 これは、米国FDAによる調査で判明した事例。痩身効果をうたってウェブサイトや店舗で販売されていた当該製品を分析したところ、医薬品成分であるシブトラミンおよびシブトラミンの類似成分 (デスイソブチルベンジルシブトラミン) が検出された。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。 https://www.fda.gov/drugs/medication- health-fraud/public-notification-hydro- pinapple-sic-burn-contains-hidden- drug-ingredient 素材情報データベースから ●「カフェイン」安全性:危険情報 ・50代男性 (日本) が、数時間の間にエナジードリンク3本、海外製カフェインサプリメント2種類を摂取したところ、意識低下し、救急搬送され、その後死亡した。死後のカフェイン血中濃度は753.8μg/mL、尿中濃度は464.3μg/mLであり、カフェイン中毒死と診断された。 日本法医学雑誌. 2017; 71(2):148. 新規収載 ●「シンバイオティクス」 https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/ detail4726.html |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
#1 ①全粒穀物を食べるヒトは太らない? |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
全粒穀物を食べるヒトは太らない? 毎日少なくとも3サービングの全粒穀物を摂取した中高年齢者は、1日半サービング未満だった人に比べて、時間の経過による腹囲、血圧、血糖値の上昇の幅が小さかった、という米国タフツ大学からの研究報告。 研究チームは、心臓病のリスク因子を評価するために1970年代に開始されたフラミンガム心臓研究子孫穂コホートのデータを解析した。平均18年年間にわたって、全粒及び精製穀物の摂取量と、健康転帰について調査した。コホートの3,100人の参加者はほとんどが白人であり、研究参加時の平均年齢は50代半ばだった。 解析の結果、4年ごとの区切りで、全粒穀物の摂取が少ない参加者は、腹囲が平均1インチ(2.54cm)以上上昇したが、摂取が多い参加者では0.5インチに留まった。また腹囲の変化を考慮した後でも、血糖値と収縮期血圧の上昇は、全粒穀物の高摂取者に比べて、低摂取者で大きかった。 「全粒穀物は、食物繊維、マグネシウム、カリウム、抗酸化物質などによって有益な効果をもたらすと思われる」と研究者はコメントしている。 https://academic.oup.com/jn/advance- article/doi/10.1093/jn/nxab177/6311830 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
#2 ②赤血球オメガ3レベルが高いと平均余命がほぼ5年長く |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
赤血球オメガ3レベルが高いと平均余命がほぼ5年長く 赤血球のオメガ-3系脂肪酸レベルが高いものは、全死因による死亡リスクが低めであるようだ、というスペイン・ホスピタルデルマール医学研究所の報告。 研究チームは、米国の長期大規模疫学研究であるフラミンガム子孫コホートから平均11年追跡調査された65歳以上の2,240人の血中脂肪酸レベルのデータを解析した。 その結果、赤血球中のオメガ-3系脂肪酸レベルは喫煙と同様に、全死因による死亡リスクの優れた予測因子であったという。 オメガ-3系を含む4種類の脂肪酸(14:0, 16:1n-7, 22:0, および オメガ-3インデックス(O3I; 20:5n-3 + 22:6n-3))は死亡リスクの優れた予測因子として機能し、平均余命がほぼ5年長いことと関連していた。このうち2つ(14:0, 22:0)は飽和脂肪酸で、平均余命が長いことに関連しているのは極めて興味深いことであるという。 「通常、喫煙者であると平均余命が4.7年短くなる。これはオメガ-3系脂肪酸が高レベルに含まれている場合と同等である」と研究者はコメントしている。 https://academic.oup.com/ajcn/advance-article/ doi/10.1093/ajcn/nqab195/6301120 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
#3 ③過剰なコーヒーに認知症のリスク? |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
過剰なコーヒーに認知症のリスク? 1日6杯以上のコーヒーは、認知症リスクの53%の上昇と関連していた、というサウスオーストラリア大学からの研究報告。 研究チームは、英国バイオバンク参加者17,702名(37-73歳)のデータを解析し、コーヒーの大量摂取が脳の総容量の減少と認知症のリスクの増加に関連していることを発見した。 「考えられるすべての変化を考慮すると、コーヒーの摂取量が多いことは、脳のボリュームが減少することに一貫して関連していることがわかった。基本的に、1日に6杯以上のコーヒーを飲むと、認知症や脳卒中などの脳疾患のリスクにさらされる可能性がある」と筆頭著者のキティ・ファム博士候補生は語っている。 https://www.tandfonline.com/doi/full/ 10.1080/1028415X.2021.1945858 (KC なんでも、過剰はダメということですね。) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
#4 ④カラフルな食品が認知機能の低下を抑える? |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
カラフルな食品が認知機能の低下を抑える? イチゴ、オレンジ、コショウ、リンゴなどのフラボノイドが豊富な食品を毎日0.5サービング以上摂取する人は、認知機能低下のリスクが20%低いようだ、という米国ハーバード大学からの研究報告。 研究チームは、米国の長期大規模疫学研究である、看護師健康研究(1984-2006)の参加女性49,493名と、医療専門職追跡研究(1986-2002)の参加男性27,842名のデータを解析した。 年齢や総カロリー摂取量など種々の因子を調整してデータを解析した結果、フラボノイドを最も多く摂取した者は、最も少なかった者に比べて、認知機能低下のリスクが20%低いことが明らかになった。 特に、フラボンの摂取が最も多かった者は、最も少なかった者に比べて、リスクが38%低く、フラバノンでは36%、アントシアニンでは24%、それぞれ低かったという。 「他のファイトケミカルがここで働いている可能性はあるが、フラボノイド、特にフラボンとアントシアニンが豊富なカラフルな食事は、長期的な脳の健康を促進するために試す価値がありそうだ。 20年前に人々がフラボノイドを食事に摂取していたのか、それとも最近フラボノイドを取り入れ始めたのかに関わらず、これらの保護関係が見られた」と主任研究者のウォルター・ウィレット教授はコメントしている。 https://n.neurology.org/content/early/ 2021/07/28/WNL.0000000000012454 (KC 日本人は、もう少し積極的に果物を食した方が良いと思います。) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
先週の健康・健康食品関連情報(7月25日~7月31日) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
体格指数とドライアイとの関連 (国立がん研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphcnext/result/ individual.html?entry_id=84 ドライアイの有病率は、男性16.4%、女性29.1%で、女性の方が高いことがわかりました。 男性ではBMIが最も高いグループでは、最も低いグループと比べて、ドライアイの有病率が統計学的有意に低いことがわかりました。女性ではBMIが最も低いグループからBMIが高くなるにつれて、ドライアイの有病率が連続的に下がるという結果でした。 (KC BMIが高い方がドライアイの有病率が低いというデータになっていますが、何とかこの結果を覆したいように見えます。) 体格と肺がん罹患リスク (国立がん研究センター 社会と健康研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/ 8772.html 喫煙を続けた場合と比べて、禁煙することは、全循環器疾患、虚血性心疾患、脳卒中の発症リスクの低下と関連がみられました。 禁煙者の循環器疾患の発症リスク低下に関するメカニズムとして、禁煙による、血管の内皮機能や血栓症、脂質異常症の改善などが考えられます。 レチノール摂取が潰瘍性大腸炎発症に予防 (愛媛大) https://www.ehime-u.ac.jp/data_relese/ data_relese-168447/ 全国52医療機関に通院している潰瘍性大腸炎の患者さん384名を症例群とし、潰瘍性大腸炎ではない対照群として666名が「日本潰瘍性大腸炎研究」と称する症例対照研究に参加し、そのデータを活用し、野菜、果物、抗酸化物質摂取と潰瘍性大腸炎リスクとの関連を調べました。その結果、緑黄色野菜以外の野菜、ビタミンC、レチノール摂取は潰瘍性大腸炎のリスク低下との関連を認めました。 フレイル高齢者は1.9倍肺炎にかかりやすく、1.8倍重症化しやすい 約18万人の65歳以上の高齢者における疫学研究 (新潟大) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特定保健用食品
先週のトクホ・機能性表示食品情報(7月25日~7月31日) 特別用途食品 7月28日 許可3件 番号:1 区分:無乳糖食品 商品名:ノンラクト 申請者: 許可を受けた表示内容:本品は、乳糖不耐症およびガラクトース血症用のミルク(母乳代替食品)です。乳糖やガラクトースを含まないように調製していますので、一般の育児用ミルクでは下痢や腹痛などの異常をきたす乳児にお使いいただけます。 許可番号:第2021006号 番号:2 区分:とろみ調整用食品 商品名:ソフティアS(エス) 申請者: 許可を受けた表示内容:本品は、えん下を容易にし、誤えんを防ぐことを目的として液状食品(水やお茶など)にとろみをつけるためのもので、えん下困難者用のとろみの調整に適した食品です。 許可番号:第2021007号 番号:3 区分:とろみ調整用食品 商品名:ソフティア トロメリンEX (イーエックス) 申請者: 許可を受けた表示内容:本品は、えん下を容易にし、誤えんを防ぐことを目的として液状食品(水やお茶など)にとろみをつけるためのもので、えん下困難者用のとろみの調整に適した食品です。 許可番号:第2021008号 詳細は、 https://www.caa.go.jp/notice/assets/ food_labeling_cms206_20210728_03.pdf |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
届出撤回情報 2021年7月16日付け D521 「GABA(ギャバ)眠」 イワキ株式会社 ・・・・ GABA 撤回理由 「法人番号変更に伴い、新たに届出を行うため。」 2021年7月19日付け F859 「ナットウキナーゼさらさら粒プレミアム中性脂肪ケア」 小林製薬株式会社 ・・・・ 納豆菌由来ナットウキナーゼ、EPA・DHA 撤回理由 「販売計画変更のため」 2021年7月23日付け F364 「SLILIN S a(スリリン エス エー)」 株式会社ZERO PLUS ・・・・ 有胞子性乳酸菌(Bacillus coagulans SANK70258) 撤回理由 「販売予定がなくなったため」 機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。 https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/ 「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから YouTube チャンネル名 「機能性表示食品情報」 https://www.youtube.com/channel/ UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
おはようございます。 暑中お見舞い申し上げます。 今週も最後までお付き合いいただきありがとうございました。 オリンピックに出ている日本人選手、大活躍ですが、街中は全くオリンピックらしい様子が感じられません。 一方で、コロナの感染の波は勢いを増す一方の感じがします。ただ、こちらの方もマスクと禁酒法以外は、街中はいつもと同じ感じです。 8月からも薬機法による課徴金制度が始まるということで、健康食品や化粧品業界は騒いでいますが、そもそも違反していなければ、何ら問題ないことであり、何か違和感を覚えます。 先月あたりから、問い合わせも増えていますが、違反行為(虚偽誇大な広告)をしていないなら、何ら恐れることはありませと回答しています。 素敵な8月になりますように。 (KC) |
平成30年4月1日 第1号発行