平成30年4月1日 第1号発行
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【注目】 #1 死亡率を予測する腸内細菌叢プロファイルを発見 #2 思春期のBMIは後年の健康に影響を与える? #3 カロリー制限は細菌叢を変え、体重減少を促進する? #4 - #5 大学・研究機関等公表資料より #6 機能性表示食品届出公表一覧 |
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行政からの通知、取り締まり等 |
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先週の行政の動き (6月27日~7月3日) 6月30日 自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会報告書 (厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/ newpage_19522.html 優先して取り組むべき課題 1 基本理念 • 栄養面を軸としつつ、事業者が行う環境面に配慮した取組にも焦点を当てた取組として、産学官等が連携して持続可能性を高める視点を持ちながら進めていく。 • 栄養面等に配慮した食品を事業者が供給し、そうした食品を消費者が、自身の健康関心度等の程度にかかわらず、自主的かつ合理的に、又は自然に選択でき、手頃な価格で購入し、ふだんの食事において利活用しやすくする。これにより、国民の健康の保持増進を図るとともに、活力ある持続可能な社会の実現を目指す。 • 国際動向との調和を図りつつも、日本を含むアジアの食生活や栄養課題が欧米等とは異なる点があることも十分に踏まえ、推進していくことが重要である。 2 取組の実効性の確保及び成果の適正な評価に関する方策 (1)栄養面:特に重要な栄養課題である「食塩の過剰摂取」の対策として、「減塩」に優先的に取り組む。また、全世代や生涯の長きにわたり関係し得る他の重要な栄養課題として、「経済格差に伴う栄養格差」や「若年女性のやせ」の問題も取組対象とする。 (2)環境面:関係省庁の協力を得て、事業者が行う環境面の取組※にも焦点。 ※ 持続可能な食環境づくりに関連し得る取組として、主に直接的に環境保全に寄与するもの、情報開示等を通じて間接的に環境保全に影響を与えるものがあると考えられる。 |
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健康食品の健康被害情報(6/27~7/3) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) 6月29日 米国FDAが亜硝酸エステルを含む製品の使用に注意喚起 ■注意喚起および勧告内容 2021年6月24日、米国FDA (U.S. Food and Drug Administration) が亜硝酸エステルを含む製品の使用に注意喚起。 ■解説 亜硝酸エステルを含む製品は、俗にpoppersと称され、除光液や洗浄剤の名目でウェブサイトや成人向け店舗で販売されているが、実際には嗜好品や性機能改善を目的として吸入または経口摂取されていることがある。Poppersの使用との因果関係が疑われる健康被害の増加を受け、米国FDAはpoppersの使用に対して注意喚起を公表した。健康被害には激しい頭痛、目眩、体温上昇、呼吸困難、過度の血圧低下、血中酸素濃度低下 (メトヘモグロビン血症) 、脳死などが含まれ、入院や死亡に至った事例も報告されている。 米国FDAは嗜好品、性機能改善目的でpoppersを購入、使用しないように、使用して体調に不安を感じている場合は医療機関を受診するように勧告している。 なお、poppersとして販売された未承認の健康製品について、過去に繰り返しカナダ保健省が注意喚起を公表している。 https://www.fda.gov/food/alerts-advisories -safety-information/fda-advises-consumers- not-purchase-or-use-nitrite-poppers 製品名 (例) Jungle Juice Super RUSH HardWare Quick Silver Extreme Formula Super RUSH Nail Polish Remover Premium Ironhorse (KC これを健康食品というのかどうかは別として、色々と考えて売る人がいますね。) 7月2日 米国FDAが医薬品成分 (シブトラミン) を含む製品に注意喚起 ■注意喚起および勧告内容 2021年6月30日、米国FDA (U.S. Food and Drug Administration) が医薬品成分 (シブトラミン) を含む製品「365 SKINNY High Intensity」に注意喚起。米国FDAは当該製品を購入・使用しないように勧告。 ■解説 これは、米国FDAによる調査で判明した事例。痩身効果をうたってウェブサイトや小売店で販売されていた当該製品を分析したところ、医薬品成分であるシブトラミンが検出された。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。 https://www.fda.gov/drugs/medication- health-fraud/public-notification-365-skinny -high-intensity-contains-hidden -drug-ingredient (素材情報データベースから) 6月28日 「亜鉛」安全性:危険情報 ・間質性肺炎の既往歴があり、医薬品 (詳細不明) を服用中の70歳男性 (日本) が、亜鉛サプリメントを摂取していたところ (摂取量、期間不明) 、1ヶ月間続く腰痛、労作時呼吸困難を生じた。その後、低酸素症と間質性肺炎の急性増悪の疑いで入院し、サプリメントの摂取中止と医薬品の服用中止により改善した。DLSTにおいて亜鉛サプリメントで強陽性を示し、亜鉛サプリメントによる薬剤性肺炎と考えられた (2019305948) 。 (2019305948) 日本呼吸器学会誌. 2019;8(増刊):226. 【新規コラム】 「専門家に聞きました」【第2回】「セルフケアの中で保健機能食品を利用するために」の公表 「セルフケアの中で保健機能食品を利用するために」 独立行政法人 国民生活センター 理事 宗林さおり もくじ 1.セルフメディケーション 2.保健機能食品 3.課題 4.購入方法にあたって 内容は、 https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/ detail4693.html |
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#1 ①死亡率を予測する腸内細菌叢プロファイルを発見 |
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死亡率を予測する腸内細菌叢プロファイルを発見 死亡率を予測できる腸内細菌を発見した、というフィンランド・トゥルク大学からの研究報告。そのための機械学習アルゴリズムを開発したという。 研究チームは、7,000人以上のフィンランド人成人のデータを解析した。2002年に収集された糞便検体から対象者の腸内細菌叢の組成が分析され、その後2017年までの死亡データを追跡調査した。 人間の微生物叢は非常に個性的で、膨大な量のさまざまな細菌やその他の微生物で構成されている。研究チームは、対象者の死亡記録と糞便検体から回収された数十億の微生物DNA鎖を比較した結果、より短い寿命を予測する細菌を発見した。 さらに、死亡率に有意な関連がある微生物種のデータをスクリーニングする機械学習アルゴリズムを開発したという。 「有害であることが知られている多くの細菌株が、死亡率を予測する腸内細菌の中に含まれる。我々の生活習慣の選択は腸内のそれらの量に影響を与える可能性がある」と研究者はコメントしている。 https://www.nature.com/articles/ s41467-021-22962-y (KC こんなに何でもわかってしまうと、ある意味嫌ですね。診断の結果、あなたは、早死にしますよと言われても…) |
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#2 ②思春期のBMIは後年の健康に影響を与える? |
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思春期のBMIは後年の健康に影響を与える? 思春期の高いBMIは、成人後のBMIに関わらず、30代から40代の2型糖尿病、若年性心筋梗塞、全般的な健康度の低さと関連するようだ、という米国カリフォルニア大学からの研究報告。 BMIは体重と身長から算出される体格指数である。国立心肺血液研究所は、BMIによって体格を、低体重(18.5 kg/m2未満)、標準体重(18.5-24.9)、過体重(25-29.9)、肥満(30以上)に区分している。 研究者らは、12,300名の中高生を24年間追跡した縦断研究のデータを使用し、年齢と性によって調整した相対的な体重の指標であるBMIのzスコアを解析した。対象者の研究参加時の年齢は11-18歳、51.4%が女児であり、研究参加時の平均BMIは22.4だった。民族、性、年齢、教育歴、世帯収入、喫煙歴、飲酒歴の因子を調整して解析を行ったところ、中高生のBMIのzスコアが1単位増加するごとに、24年間のフォローアップにおける成人後のBMIが4.17ずつ上昇した。 思春期の高いBMIは、成人後のBMIに関わらず、30代から40代になってからの全般的な不健康のリスクを2.6%上昇させた。さらに、2型糖尿病リスクは8.8%、若年性心筋梗塞のリスクは0.8%上昇した。 研究者らは、この結果が、肥満発症年齢と累積肥満期間の両者がインスリン抵抗性とアテローム性動脈硬化症に寄与するという仮説を支持するものだと話す。健康状態の悪化に対抗するために、研究者らは、小児科医から患者に対する指導と支援の強化を推奨している。 https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/ S0735109721049500 |
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#3 ③カロリー制限は細菌叢を変え、体重減少を促進する? |
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カロリー制限は細菌叢を変え、体重減少を促進する? 極端なカロリー制限食が、腸内細菌を変え、それは体重減少を助ける可能性があるが、重度の下痢や大腸炎につながる可能性のある病原菌クロストリディオデス・ディフィシルを増やす可能性もあるようだ、という米国カリフォルニア大学などからの研究報告。 液体で1日800kcalのみを摂取する、というこのダイエットは、肥満者の減量には効果的なアプローチかもしれないが、腸内細菌の関与という、予期していなかった問題が持ち上がってきたという。本研究は、『ネイチャー』誌に発表された。 この超低カロリーダイエットと減量の間に関連する細菌を検討するために、シュプランガー教授らのチームは、80名の参加者から16週間の介入前後に糞便検体を採取してDNA配列を決定した。参加者は全員閉経後の女性だった。そしてターンボー准教授のチームと共にデータを解析し、糞便検体を無菌マウスに移植した。 マウスはそのまま通常の摂食を続けたが、驚いたことに、介入後の検体(腸内細菌)を移植された無菌マウスは体重が減少したという。 次のステップは、この減量に関与している細菌を同定することだった。そのために、ターンボーの研究室でポスドクをしていた本研究の筆頭著者であるジョーダン・ビザンツ博士が、当該マウスの腸内細菌のDNA解析を行い、対照マウスのそれと比較した。 その結果、ビザンツ博士は、減量したマウスの腸内細菌叢には、高レベルのC.ディフィシルが存在することを発見した。 腸内で、C.ディフィシルは、脂質代謝に関係している。最初、脂質は胆汁酸の助けを借りて消化される。これらの胆汁酸は、その後C.ディフィシル以外の細菌によって分解され、二次胆汁酸と呼ばれるものが生成する。通常の状態下では、これら細菌性の代謝産物がC.ディフィシルの成長を制御している。言葉を変えると、(特に脂肪を)少なく食べる人々は、胆汁の生成が減り、その結果二次胆汁酸も減って、C.ディフィシルのチェックにも影響を及ぼす。 食事が誘導するC.ディフィシルの変化レベルがヒトでは有害であるかどうか、異なる食事選択によって他の細菌種とのバランスがどう影響されるか、を理解することが重要である、とターンボー准教授は言う。最終的にはそうした知見は臨床医に患者を健康な体重を保つための特殊な細菌の追加や除去を許すことにつながるだろう。 https://www.nature.com/articles/ s41586-021-03663-4 (KC 超低栄養食が、腸内細菌叢にも変化を与え、体重減少につながるということらしい。) |
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先週の健康・健康食品関連情報(6月27日~7月3日) |
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甘味飲料と死亡リスクとの関連 (国立がん研究センター社会と健康研究センター) 甘味飲料の摂取量が最も少ないグループと比較して、甘味飲料の摂取量が多いと、全死亡リスクが統計学的有意に増加していました。さらに、循環器疾患や心疾患による死亡においても、同様の関連がみられました。最も摂取量の多いグループにおいて、全死亡では1.15倍、循環器疾患では1.23倍、心疾患では1.35倍、死亡リスクが高くなりました。一方で、がん、脳血管疾患、呼吸器系疾患、消化器系疾患では、関連はみられませんでした。 コメで作った飲むワクチン「ムコライス」の実現に向けて大きな一歩 ヒトでの安全性と免疫原性が確認 (千葉大) コレラ毒素(CT)のBサブユニット(CTB)をワクチン抗原として、イネ種子に発現させたコメ型経口ワクチン「ムコライス」(MucoRice-CTB、IMSUT-MR1501)の健康成人を対象とした医師主導第I相試験において有効性(免疫原性)と安全性、忍容性を確認しました。 「ムコライス」(MucoRice-CTB)はCTによる下痢症だけではなく、旅行者下痢症の原因の一つである毒素原性大腸菌由来易熱性毒素(LT)による下痢症にも効果がある可能性が示され、注射器・針と冷蔵保存不要の世界的規模の安価なワクチンを供給できる可能性があります。 マスク装着による顔の魅力向上・低下効果を検証 COVID-19流行前後での見た目の変化を発見 (北海道大) マスクの装着有無による顔の見た目の魅力を実証的に検証。 装着によって,もともとの顔の魅力が高い人は魅力が低下し,低い人は向上することが判明。 COVID-19流行前のマスク装着は魅力を一様に低下させたが,流行後は向上させる場合も生じた。 (KC 色んな研究をされている方がいますね。) 座っている時間が長いほど死亡率が増加する その効果は、余暇時間の運動活動量を増やしても、完全に抑制されない (京都府立医大) 6万人を超える日本人を平均7.7年間追跡したデータを用い、日中の座位時間と全死亡(全ての死因を含む)の関係を、生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)の有無と、余暇時間の運動量に分け、検討しました。解析の結果、下記が明らかとなりました。 (1)日本人の大規模研究として、初めて仕事中の時間および余暇時間を含む全ての日中の座位時間が長いほど死亡と関係することが明らかとなりました。 (2)高血圧、脂質異常症、糖尿病の有無に関わらず、日中の座位時間の長さに伴い死亡リスクが高くなります。また、高血圧、脂質異常症、糖尿病の保有数が増えるほど、死亡リスクが高くなることが認められました。 (3)余暇の身体活動量を増やしても、日中の座位時間の長さと死亡の関連を、完全に抑制するには至らないことが明らかとなりました。 (KC 事務仕事は長生きできないということですかね?) 特定健診では異常なしとされるフレイルの進行を下腿周囲径や握力で診断 痩せ・運動不足でリスク増 (神戸大) 65歳の神戸市民約1800人を対象にした解析で、サルコペニア疑いが約3%に認められた。 サルコペニア疑いの人は肥満の合併がほとんどなかった。 サルコペニア疑いの人は、特定健診ではサルコペニア疑いでない人に比べ、むしろ好ましい検査結果が認められたが、有意にフレイルに傾いていた。 サルコペニア疑いには、痩せと運動不足が危険因子となっていた。 65歳からは通常の健診に加えて、筋力や筋量を測定することが、将来の要介護・寝たきりを予防するためにも重要である。 トマトの色の違いから食味に迫る 色素の種類と蓄積量が甘味と香りを左右する (筑波大) 157品種の成熟したトマト果実を調べた結果、クロロフィル含量上位10%品種は、果実中の主要な糖類であるグルコースとフルクトースの含有量が下位10%品種に比べて有意に高いことが分かりました。これは、果実中のクロロフィルが何らかの形で果実中の糖蓄積に寄与する可能性があることを示しています。また、アポカロテノイド香気成分の一つである6-メチル-5-ヘプテン-2-オン(MHO)の含有量が高い2品種では、その前駆体でカロテノイドの一種であるリコペンがほとんど存在しないことが分かりました。更なる解析で、これらの品種にはリコペンの代わりにプロリコペンという別のカロテノイドが存在し、これがMHOの前駆体として機能している可能性が示唆されました。 |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
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機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。 |
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G118 「アラプラス ゴールド 疲労感軽減」 |
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こんばんは。 今週も最後までお付き合いいただきありがとうございます。 今週も、少しだけフライングして、前夜の配信です。 これから、締め切り仕事に没頭致します。 今年の仕事のピークが今週と来週だったというのを今頃気づき、猛仕事モードに突入中です。息抜きで、このメルマガ書いています。 梅雨で、毎日お外は雨です。気分的には、雨のシャワーを浴びて気分転換したいくらいですが、ちょっとその余裕もない状態です。 きっと、オリンピックが始まる頃には、のんびりとできるに違いないと信じて、もう少し頑張ります。 では、素敵な週末を。 (KC) |
平成30年4月1日 第1号発行
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