薬剤師さんのための健康食品情報第233号

平成30年4月1日　第１号発行

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行政からの通知、取り締まり等

先週の行政の動き　(９月２５日～１０月１日)   ９月３０日　特定商取引法違反の電話勧誘販売業者に対する業務停止命令（１５か月）及び指示並びに当該業者の役員に対する業務禁止命令（１５か月）(消費者庁) https://www.caa.go.jp/notice/ assets/consumer_transaction_cms203 _220930_01.pdf   北海道経済産業局は、健康食品を販売する電話勧誘販売業者である株式会社一製薬（はじめせいやく）（本店所在地：福岡県福岡市）に対し、令和４年９月２９日、特定商取引法第２３条第１項の規定に基づき、令和４年９月３０日から令和５年１２月２９日までの１５か月間、電話勧誘販売に関する業務の一部（勧誘、申込受付及び契約締結）を停止するよう命じました。   商品の効能につき不実のことを告げる行為（旧法第２１条第１項）   一製薬の勧誘員Ｘは、令和３年９月、消費者Ｆの自宅に電話をかけ、本件売買契約の締結について勧誘をするに際し、Ｆに対し、「血管の中のサビとか汚れをとって傷んだ血管を修復してくれるから、血管の大掃除をしてくれるのと脳に海馬という所があるから、その記憶を司る海馬が萎縮しないように脳にたまっている汚れを取ってくれるから認知症にならないようにしてくれるんですよ。」、「脳の、あのーたまっている汚れを取ってくれるからあのー、血管ってやっぱり歳を取ってくると細く硬く、脆くなって来るからねー。あのー途中で破れたりしないように脳梗塞とか心筋梗塞の予防にもなるからね。」、「足腰とか、膝の痛みとかもよくなる。」などと、あたかも、本件商品に認知症、脳梗塞、心筋梗塞の予防の効能及び足、腰、膝などの痛みを改善させる効能があるかのように告げた。   (KC この会社の代表は、昨年、大名製薬という会社で、同じ違反で摘発されています。)

健康食品の健康被害情報　国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(９/２５～１０/１)　国立健康栄養研究所HPより （外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません）   9月27日　カナダ保健省 (Health Canada) が医薬品成分 (プラステロン) を含む製品に対する注意喚起情報を公表   ■製品の概要 製品名　Rhino 69 Extreme 500k          混入していた医薬品成分     プラステロン(DHEA、デヒドロエピアンドロステロン)   ■健康被害の状況 現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。   ■当該製品に関する国内の状況 厚生労働省より本件に関して国内被害例の報告等は公表されていない (2022年9月30日時点) 。     9月28日　アイルランド食品安全局 (FSAI：Food Safety Authority of Ireland) が高濃度のテトラヒドロカンナビノール (THC) を含む製品の自主回収情報を公表。   ■製品の概要 製品名　Jacob Hooy 2.75% CBD Oil    バッチNo.　 063939-1307 賞味期限　2022年9月   ■健康被害の状況 現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。   ■当該製品に関する国内の状況 厚生労働省より本件に関して国内被害例の報告等は公表されていない (2022年9月29日時点) 。   https://www.fsai.ie/news_centre/ food_alerts/jacob_hooy_cbd_oil.html     コラム　専門家に聞きました 【第10回】　健康食品の表示と広告 一般社団法人Food　Communication　Compass代表 　森田満樹 https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/ detail5004.html   今回はFOOCOMの森田さんが、健康食品の表示について書かれています。

患者さんとの会話のための話題提供 LINK de DIETより

今後は、このサイトが廃止されるため、今週から、掲載が無くなります。 今週からしばらく、「EBIS栄養情報学」から、いくつかご紹介していきます。

①コーヒーを飲むと寿命が延びる？

コーヒーを飲むと寿命が延びる？   1日2−３杯のコーヒー摂取は、寿命の延伸と心血管系疾患の発症リスクの低下に関連しているようだ、という豪州ベーカー心臓・糖尿病研究所からの研究報告。レギュラー、インスタント、カフェイン抜きのいずれにおいても効果がみられたようだ。 研究チームは、英国バイオバンクの449,563名（平均年齢58歳）の平均12.5年追跡したデータを解析した。   追跡中に27,809 人 (6.2%) の参加者が死亡した。すべての種類のコーヒーは、あらゆる原因による死亡の減少と関連していた。リスクが最も低いのは 1 日 2 ～ 3 杯のコーヒーであり、コーヒーを飲まない人と比較して、カフェイン抜き、レギュラー、インスタントで、死亡リスクが各々 14%、27%、11% 低いことと関連していたという。 追跡中に43,173人（9.6%）の参加者で心血管疾患が診断された。すべての種類のコーヒーは、心血管疾患発症の減少と関連していた。リスクが最も低いのは 1 日 2 ～ 3 杯のコーヒーであり、コーヒーを飲まない場合と比較して、カフェイン抜き、レギュラー、インスタントで、心血管疾患の発症リスクが各々 6%、20%、9% 低いことと関連していたという。 https://academic.oup.com/eurjpc/ advance-article/doi/10.1093/eurjpc/ zwac189/6704995

②昼間の食事はメンタルヘルスに良い？

昼間の食事はメンタルヘルスに良い？   夜に食事をすると、参加者のうつ病や不安関連の気分レベルが上昇するようだ、という米国ブリガムアンドウィメンズ病院からの研究報告。 新研究によれば、食事のタイミングは、うつ病や不安に関連した気分のレベルなど、メンタルヘルスに影響を与える可能性があるようだ。   研究チームは、19 人の参加者 (男性 12 人、女性 7 人) を登録してランダム化対照試験を実施した。参加者は、薄明りのもとで28時間の「昼」を4日過ごすことで、4日目には、昼夜サイクルを12時間ずらした（昼夜逆転）。これはシフト労働をシミュレーションしたものである。参加者は、ランダムに2つの食事のタイミング群のいずれかに振り分けられた。（１）28時間食事サイクル（昼間と夜間の両方に食べる、典型的なシフト労働者の食事パターン）、（２）24時間食事サイクル（昼間だけ食べる）。チームは、参加者の抑うつや不安様気分のレベルを1時間ごとに測定した。 試験の結果、食事のタイミングが参加者の気分レベルに大きく影響することが明らかになった。シミュレートされた夜勤中 (4 日目)、（１）昼間および夜間の食事制限群は、ベースライン (1 日目) と比較して、抑うつ様気分レベルが26%増加し不安様気分レベルが16%増加した。対照的に、（２）昼間のみの食事介入群では気分に変化はみられなかった。概日不整合の程度が大きい参加者は、うつ病や不安のような気分を経験したという。   https://www.pnas.org/doi/full/10.1073/ pnas.2206348119

大学・研究機関等公表資料より

肥満度が高いと⻭の喪失リスクに ビッグデータ解析により中高年の⻭の残存に大きな差があると判明 (滋賀医科⼤) https://www.shiga-med.ac.jp/sites/default/ files/2022-09/press_20220926s.pdf   定期健康診断結果と医療機関の診療情報（診療報酬明細書=レセプト）をもとに、年代ごとにBMI (Body Mass Index) と⻭の本数の関係を分析するとともに、肥満者 (BMI ≥25) と⾮肥満者の⻭の喪失部位の⽐較を⾏いました。 その結果、40 代以上の年代において、BMI が⾼いほど⻭の本数が少ないこと、肥満者では、⾮肥満者に⽐べて、⼤⾅⻭部 (奥⻭) から⻭を喪失していくこと、また、肥満に喫煙習慣が加わることで⻭の喪失リスクは増⼤し、肥満が影響する部位と異なる部位の⻭の喪失にも影響を及ぼすことを明らかにしました。     自身の加齢性難聴の進行を認識していない高齢者ほど心身機能が低い 客観的測定による難聴と主観的難聴が乖離する高齢者の特徴 （東京都健康長寿医療センター研究所） https://www.tmghig.jp/research/ release/2022/0928.html   客観的な難聴レベルが上がるにつれ、歩行機能と認知機能レベルは低くなる傾向が確認されましたが、中等度以上の難聴者では、主観的に難聴を感じている者に比べ、感じていない者に比べて統計学的に有意に低い歩行機能と認知機能が認められました。また、主観的難聴者では、実際の聴力（客観的測定に基づく聴力）にかかわらず抑うつ傾向が高いことが明らかとなりました。

先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品 先週のトクホ・機能性表示食品情報(９月２５日～１０月１日)   特定保健用食品   今週はなし

機能性表示食品届出公表

※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク：：機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク：機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。

H362 キッコーマンニュートリケア・ジャパン株式会社 からだ想い発酵のちからＮ－アセチルグルコサミン H363 株式会社ファーマフーズ ＰｈａｒｍａＧＡＢＡ　ＭＳ（ファーマギャバ　エムエス） H364 株式会社コンフィアンスマルシェ 眠り美人 H365 ダイドードリンコ株式会社 クリアアイ＆スリープ H366 株式会社クロア チルネコ　ビアンコ H367 株式会社クロア チルネコ　ロッソ H368 株式会社たらみ Ｔａｒａｍｉ（タラミ）　体脂肪を減らす　蒟蒻ゼリー　０ｋｃａｌ（キロカロリー）マスカット H369 ビーエイチエヌ株式会社 ＢＨＮ（ビーエイチエヌ）の緑茶ＥＸ（イーエックス） 届出撤回情報   2022年9月20日現在 A310　「カロリミット」 株式会社ファンケル ・・・・ ギムネマ酸、桑の葉由来イミノシュガー（ファゴミンとして）、エピガロカテキンガレート、キトサン、インゲン豆由来ファセオラミン 撤回理由　「販売終了のため」   B279　「糖値サポート」 株式会社ファンケル ・・・・ バナバ葉由来コロソリン酸 撤回理由　「販売終了のため」   B301　「スマホえんきん」 株式会社ファンケル ・・・・ ビルベリー由来アントシアニン 撤回理由　「販売終了のため」   B313　「大人のカロリミット」 株式会社ファンケル ・・・・ ギムネマ酸 、桑の葉由来イミノシュガー（ファゴミンとして）、エピガロカテキンガレート、キトサン 、インゲン豆由来ファセオラミン、ペンタメトキシフラボン 撤回理由　「販売終了のため」   D57　「尿酸サポート」 株式会社ファンケル ・・・・ 撤回理由　「販売終了のため」   D476　「血圧ケア」 株式会社ファンケル ・・・・γ-アミノ酪酸(GABA) 撤回理由　「販売終了のため」

今週の注目の届出

注目の届出   今週はなし 「機能性表示食品届出情報　簡単動画解説」はこちらから   YouTube　チャンネル名 「機能性表示食品情報」 https://www.youtube.com/channel/ UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww   チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。

あとがき

おはようございます。 今日から１０月になります。本当に時間の経過が早すぎます。 秋の学会シーズンも始まり、なんとなく浮足立っています。 今年は、地方にも行けそうです。仕事に行くのに、何か少しだけうれしい気分です。   さて、来週末、学会の参加のため、本メルマガの配信が１０日(月)になります。 一応、お知らせしておきます。   メルマガに対する意見、感想等あれば、ぜひお声を聞かせてください。 それでは、素敵な３連休を。　　(KC)