薬剤師さんのための健康食品情報第234号
平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等 |
先週の行政の動き (10月2日~10月8日) 10月6日 「栄養成分の機能表示等に関する調査・検討事業」の報告書の公表 令和3年度に実施された「栄養成分の機能表示等に関する調査・検討事業」の報告書が公開されました。 これをもとに、今後、栄養機能表示食品等の表示改正が行われていくと思われます。 では、 栄養成分の機能表示等に関する調査・検討事業報告書 https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/information/research/2021/ assets/ food_labeling_cms206_20220930_01.pdf 10月7日 眼鏡の不適合による体調不良等に注意! ― 眼鏡は処方箋をもとに作製し、目の健康を守りましょう ― (消費者庁) https://www.caa.go.jp/policies/policy/ consumer_safety/caution/caution_064/ assets/ consumer_safety_cms205_221007_01.pdf 10 月 1 日はメガネの日1、10 月 10 日は目の愛護デーです。目に関する最も身近な製品である眼鏡は本来、視機能をサポートするためのものですが、事故情報データバンクには、合わない眼鏡を作製され、その眼鏡を掛けることで頭痛、めまい、目の不調等が生じた等との情報が平成 24 年から令和4年8月末までの約 10 年間に238 件寄せられています。その多くの原因はレンズの不適合であり、幅広い年代で体調不良等が見られましたが、中には子どもの視力が低下した可能性のある事例もありました。 |
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①オメガ3脂肪酸は青少年の注意力向上に関連? |
オメガ3脂肪酸は青少年の注意力向上に関連? ドコサヘキサエン酸 (DHA) は、思春期の若者の選択的かつ持続的な注意力の向上に関連しており、アルファリノレン酸 (ALA) は衝動性の低下に関連しているようだ、というスペイン・バルセロナ国際保健研究所 (ISGLOBAL)からの研究報告。 思春期には、脳、特に注意を制御する上で重要な役割を果たしている前頭前野で重要な構造的および機能的変化が起こる。一方、オメガ3不飽和脂肪酸は、適切な脳の発達と機能に重要であることが知られている。 脳、特に前頭前野で最も豊富な脂肪酸はDHAであり、主に脂肪の多い魚を食べることによって供給される。 「脳の発達におけるDHAの重要性が確立されているにもかかわらず、DHAが健康な青年の注意力に影響を与えるかどうかを評価した研究はほとんどありません」と主任研究者のジョルディ・ジュルヴェス研究員は語っている。「さらに、別のオメガ-3 である植物由来の α-リノレン酸 ( ALA ) の役割については、それほど広く研究されていません。」 研究チームは、バルセロナのさまざまな学校に通う 372 人の青少年(平均年齢13.8歳)のグループにおいて、DHA と ALA の摂取量が多いほど注意力が向上するかどうかを検討した。 参加者は、反応時間を測定するコンピューター化されたテストを受け、選択的および持続的な注意力、気を散らす刺激に直面した際の抑制能力、および衝動性が測定された。また、食習慣に関する一連の質問に答え、血液サンプルを提供して、DHA と ALA の長期的な食事摂取の客観的かつ有効な指標である赤血球レベルを測定した。 データ解析の結果、DHA のレベルが高いほど、選択的で持続的な注意力と抑制的な注意力の向上に関連していることが示されたという。対照的に、ALAは注意力とは関係がなかったが、衝動性の低下と関係がみられた。 https://link.springer.com/article/10.1007/ s00787-022-02064-w |
②遅い食事は空腹感を増し、カロリー消費を下げ、脂肪組織を変える |
遅い食事は空腹感を増し、カロリー消費を下げ、脂肪組織を変える 食事の時間を1日の後ろの方に4時間ずらすと、エネルギー消費が減少し、空腹感が増加し、脂肪組織の変化を引き起こすことで、肥満リスクが高まる可能性がある、という米国ブリガム アンド ウィメンズ病院からの研究報告。 研究チームは、BMIが25以上の過体重または肥満者16名を対象に、早い時間と遅い時間の食事が代謝に及ぼす影響をクロスオーバーデザインで検討した。各参加者は、ランダムな順番で2 つの実験プロトコルを完了した。1 つは厳格にスケジュールされた早い食事スケジュール(9時、13時、17時半)で、もう 1 つはまったく同じ食事を、約 4 時間ずらしてスタートする遅い食事スケジュール(13時、17時半、21時半)だった。 その結果、遅い食事スケジュールは、空腹感と食欲を調節するホルモンであるレプチンとグレリンに大きな影響を与え、食欲に影響を与えることが明らかになったという。具体的には、満腹感を知らせるホルモンであるレプチンのレベルは、早い食事条件と比較して遅い食事条件では 24 時間にわたって減少した。遅い食事条件ではまた、カロリー消費速度が遅くなり、脂肪組織で脂肪生成を増加させ脂肪分解を減少させる遺伝子発現を示して脂肪の成長を促進した。 https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/ pii/S1550413122003977 |
③マヌカハニーは薬剤耐性肺感染症の治療に有望 |
マヌカハニーは薬剤耐性肺感染症の治療に有望 天然のマヌカハニーと広く使われている薬剤を組み合わせた、致命的な肺感染症に対する新しい治療法が開発された、という英国アストン大学からの研究報告。『微生物学』誌に掲載された。 研究チームは、マイコバクテリウム・アブセサス(Mycobacterium abscessus)肺感染症の治療に、インビトロ吸入モデルにおいて噴霧製剤によってマヌカハニーと抗生物質アミカシンの組み合わせ投与が有望であることを証明した。 マヌカハニーは、幅広い薬効があるといわれているが、最近では、その幅広い抗菌スペクトルが確認されているという。今回、研究者らは、マヌカハニーが、嚢胞性線維症(CF)や気管支拡張症の患者に影響する、M. アブセサスなどの多くの薬剤耐性細菌を死滅させる可能性があることを発見した。 本研究では、研究者らは、インビトロ吸入モデルを使用して、16名のCF患者から採取したM. アブセサスを対象に、抗生物質アミカシンとマヌカハニーをネブライザーによって同時噴霧したところ、単独よりも少ない量のアミカシンによって細菌を死滅させるのに十分な薬効を示すことを発見したという。これによってアミカシンの副作用を低減させることができる。 https://www.microbiologyresearch.org/ content/journal/micro/10.1099/ mic.0.001237 |
④ビタミンD3とオメガ3はフレイルを軽減しない? |
ビタミンD3とオメガ3はフレイルを軽減しない? 米国ブリガムアンドウィメンズ病院の研究者らは、25,000人以上の米国人成人を対象とした、「ビタミンD3およびオメガ3」(VITAL)臨床試験のデータを解析した結果、ビタミンD3またはオメガ3脂肪酸のサプリメントは、どちらもフレイススコアに影響を及ぼさないことを発見したという。 本研究結果は、一般的に健康な高齢者のフレイル予防のためのビタミンD 3またはオメガ3脂肪酸サプリメントの日常的な使用を支持していない、と研究者らは結論付けている。 「不必要な薬の処方をやめ、代わりに健康的な生活習慣を促進することを検討すべきです。定期的な運動と地中海式食事は、フレイルを予防するための戦略であることが証明されており、すべての高齢者に推奨されるべきです」と研究者はコメントしている。 https://jamanetwork.com/journals/ jamanetworkopen/fullarticle/2796088 |
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特定保健用食品 先週のトクホ・機能性表示食品情報(10月2日~10月8日) 特定保健用食品 今週はなし |
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届出撤回情報 |
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