2020年9月26日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第130号:(2020/9/20~9/26)

平成30年4月1日 第1号発行
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【注目】


#1 メガネでCOVID-19リスク減?

#2 ビタミンB1欠乏はアルコール関連認知症の重要な要素?

#3 -

#4 -

#5 大学・研究機関等公表資料より

#6 機能性表示食品届出公表一覧

行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (920日~926)
 
 
918日 医薬品成分を含有する製品の発見について (東京都) 
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/
hodohappyo/press/2020/09/18/11.html

 
都では、いわゆる健康食品による健康被害発生の未然防止のため、都内で販売等される製品の調査及び成分検査を行っています。
今般、以下の製品の成分検査を行ったところ、医薬品成分である「シルデナフィル」が検出されました。
 

製品表示内容

商品名(名称):三徳丸(雪蓮花他含有加工食品)

原材料:雪蓮花、冬虫夏草、蔵紅花、海狗腎、他

加工者:くすりの元気堂

販売者:(株)エスジープランニング

賞味期限:202210

形状:カプセル

検出成分:1カプセル中「シルデナフィル」を13ミリグラム検出


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより



健康食品の健康被害情報(9/209/26) 国立健康栄養研究所HPより

(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起は掲載していません)

 
特になし


患者さんとの会話のための話題提供



LINK de DIETより

#1
メガネでCOVID-19リスク減?


メガネでCOVID-19リスク減?
  
日常的に眼鏡を着用するとCOVID-19感染リスクが抑えられるかもしれない。湖北省のCOVID-19入院患者のうち、眼鏡着用者の割合は同地域の近視者の割合より顕著に少なかったようだ。眼鏡を着用すると無意識に眼を触ることがなくなり、手から眼への感染経路が断たれることがその要因ではないかとのことだ。中国・南昌第二病院などの研究。
 
COVID-19は、主に飛沫と接触を介して感染することが明らかになっているほか、目が重要な感染経路のひとつと考えられている。
近年発表されたレポートによると、中国では近視の人の割合が80%以上とされ、眼鏡の着用は全ての年齢層において一般的だ。にもかかわらず、COVID-19で入院する患者の中で眼鏡をかけた人がほとんどいなかったことに気づいた研究者らは、眼鏡着用とCOVID-19の関連を調べることにしたという。
本研究では、COVID-19治療の指定病院である湖北省の随州市曽都病院に2020127日~313日に入院した全てのCOVID-19患者(276人)を対象とした。このうち、眼鏡を毎日8時間以上着用する習慣のある人を眼鏡着用者とした。
対象患者のうち、男性は155人(56.2%)、年齢の中央値は51(四分位範囲41-58)歳、眼鏡着用者は16人(5.8%)ですべて近視を持っていた。コンタクトレンズ着用者はいなかった。同地域の一般的な眼鏡利用者率の調査については、パンデミックの状況から断念し、過去の調査データを利用することとした。1987年の調査によると、湖北省の7-22歳の近視者の割合は31.5%、対象者は現在42-57歳となっており今回の対象患者の中央値に近いことから比較してみると、眼鏡着用者であるCOVID-19入院患者の割合(5.8%)と顕著な差があることがわかった。
 
この要因について研究者らは、眼鏡を着用すると目への接触を防ぎ、手に付着したウイルスが目に移動するのを阻止するためと考えているという。
 
先行研究によると、普通の人は1時間に約10回、無意識に目を触るとされている。目の表面には新型コロナウイルスが上皮細胞に侵入する際に結合する分子(ACE2)が豊富に存在する。また、眼に侵入したウイルスは鼻へ通じる涙の通り道(涙道)を経て鼻や鼻咽頭粘膜に輸送され、呼吸器感染症を引き起こすことがわかっている。実際、COVID-19患者の約112%は眼の症状があるとされる。

https://jamanetwork.com/journals/
jamaophthalmology/fullarticle/2770872

 
(KC  普通に考えても、粘膜から感染するなら、マスクで予防効果あるなら、眼鏡でも、フェイスシールドでも効果あるはずです。)

#2
ビタミンB1欠乏はアルコール関連認知症の重要な要素?


ビタミンB1欠乏はアルコール関連認知症の重要な要素?
 
大量飲酒は、ビタミンB1欠乏を起こし、それが脳内への鉄の蓄積を引き起こすのではないか、という墺ウィーン医科大学による新しい仮説が提案された。
 
慢性的な大量飲酒の一般的な帰結として認知機能の低下と、場合によっては認知症の発症の可能性があるとはいうものの、我々はいまだに脳に対するアルコール障害を完全に理解しているわけではない。研究チームは最近、脳への鉄の蓄積が関与しているという仮説を開発した。アルコールによってビタミンB1欠乏が起こり、それが脳への鉄の蓄積を起こして認知機能低下につながるのではないかというのである。

種々の神経変性性疾患から、脳への鉄蓄積は神経組織を傷害することがわかっている。この蓄積はまた、大量に飲酒する人々の脳の特殊な場所に集中して起きる。研究チームの仮説は、どうして大量飲酒が鉄の蓄積を起こすのかを説明するものである。大量飲酒は、血中の鉄濃度を高め、同時にビタミンB1欠乏を引き起こすが、これが血液脳関門の維持に問題を起こし、鉄が脳内に流入して脳への蓄積を起こし、それが脳組織の酸化障害を起こすのではないかというのである。
https://alz-journals.onlinelibrary.wiley.com/
doi/full/10.1002/alz.12146


先週の健康・健康食品関連情報


先週の健康・健康食品関連情報(920日~926)

 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より



発酵・非発酵大豆製品摂取と肝がん罹患との関連について (国立がん研究センター社会と健康研究センター)
https://epi.ncc.go.jp/jphc/
outcome/8505.html

 
男女とも、発酵・非発酵大豆製品と肝がんの罹患リスクとの関連は見られませんでしたが、男性では、個々の大豆製品において、みその摂取量が多い場合に、肝がんの罹患リスクの低下と関連がみられました。

女性で、油揚げ以外の個々の大豆製品と肝がんの関連が見られなかった理由のひとつとして、女性ホルモンであるエストロゲンは肝がんのリスク低下と関係があると考えられていますが、私たちの過去の研究において、女性ではイソフラボンの摂取量が多いと抗エストロゲン作用(エストロゲンの作用を妨げるはたらき)により、肝がんのリスクが高くなることを報告しており、個々の大豆製品の効果が打ち消された可能性が考えられます。一方、女性の油揚げと肝がんの罹患リスクの低下との関連については、偶然である可能性が考えられる。
 
 
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)首都圏 345 症例の解析による重症化及び死亡危険因子の解明
高齢、慢性腎臓病に加え、高尿酸血症/痛風が死亡のリスクに (慶応大)
https://www.keio.ac.jp/ja/
press-releases/2020/9/18/28-75128/

 
酸素吸入が必要となる重症化の危険因子として、上位より、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の併存症、入院中の症状としての意識障害、息切れ、全身倦怠感、高血圧症の併存症、高齢が関与していました。さらに、死亡に至る危険因子として、これまで報告されている高齢、慢性腎臓病に加え、新たに高尿酸血症/痛風が関与していることを示しました。


先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

今週はなし


機能性表示食品届出公表

【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。

効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。


今週はなし


あとがき



おはようございます。                                       

今週も最後まで、お付き合いいただき有難うございました。
 
今週は、先週末からの4連休もあり、情報がほとんどありません。久しぶりに機能性表示食品の届出公表もありませんでした。

秋の一休みと言った感じかと思います。

例年だと、秋の学会シーズンで忙しくなる時期ですが、今年は、どこもオンライン開催で多くのシンポジウムや講演を聞けるのはうれしいですが、やはり会場の臨場感がなく物足りない感じです。

では、素敵な週末を。 (KC)

平成30年4月1日 第1号発行