平成30年4月1日 第1号発行
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【注目】 #1 ザクロジュース摂取と乳児の低い脳損傷リスクに関連? #2 女性の体脂肪は、心臓病による死を防ぐ可能性がある? #3 妊娠中の母親の食事が子供の体重に長期的な影響を及ぼす? #4 - #5 大学・研究機関等公表資料より #6 機能性表示食品届出公表一覧 |
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行政からの通知、取り締まり等 |
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先週の行政の動き (3月14日~3月20日) 3月12日 医薬品成分を含有する製品の発見について (東京都) https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/ |
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健康食品の健康被害情報(3/14~3/20) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) 3月19日 香港衛生署が医薬品成分 (シブトラミン) を含む製品に注意喚起 ■注意喚起および勧告内容 2021年3月17日、香港衛生署 (Department of Health) が医薬品成分 (シブトラミン) を含む製品「LKS Coffee」 に注意喚起。香港衛生署は当該製品を購入・使用しないように勧告。 ■解説 これは、香港衛生署による買上調査で判明した事例。痩身効果を標榜してソーシャルメディアで販売されていた当該製品を分析したところ、医薬品成分であるシブトラミンが検出された。 現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明であるが、同名の製品において、過去に医薬品成分の混入および健康被害が報告されている 。 https://www.info.gov.hk/gia/general/ 202103/17/P2021031700515.htm |
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#1 ①ザクロジュース摂取と乳児の低い脳損傷リスクに関連? |
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ザクロジュース摂取と乳児の低い脳損傷リスクに関連? ランダム化プラセボ対照試験の予備的知見が、ザクロジュースに胎児発育不全のある妊婦において神経保護効果をもたらす可能性を示唆している。米国ブリガムアンドウィメンズ病院からの報告。 研究チームは、99名の妊婦を対象とした。妊婦は8オンス(227ml)のザクロジュース、または色・味・カロリーを合わせたポリフェノールを含まない飲料(プラセボ)のどちらかを摂取するようにランダムに割り当てられた。妊婦は登録時から出産まで毎日どちらかの飲料を摂取した。 母親がジュース療法を開始する前に、参加者の約半数で胎児MRI測定が実施されたが、その時点で胎児の脳損傷の証拠は見つからなかったという。出産後の新生児MRI測定では、母親がザクロジュースを摂取した乳児は、プラセボにランダム化された乳児と比較して、脳損傷を起こす可能性が低いことが示されたという。乳児は、灰白質損傷および白質損傷のリスクが低かった。チームはまた、潜在的な安全上の懸念である脈管収縮の証拠を発見しなかった。 https://www.nature.com/articles/ s41598-021-82144-0 |
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#2 ②女性の体脂肪は、心臓病による死を防ぐ可能性がある? |
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女性の体脂肪は、心臓病による死を防ぐ可能性がある? 体脂肪レベルの高い女性は、低い女性に比べて、筋肉量に関係なく、心臓病の死亡リスクが低いようだ、という米国カリフォルニア大学からの研究報告。 研究チームは、15年にわたって収集された米国の国民健康・栄養調査(NHANES)の11,463名のデータを解析した。体組成によって、4つの群に分けた:筋肉量が多く体脂肪が多い、筋肉量が多く体脂肪が少ない、筋肉量が少なく体脂肪が多い、筋肉量が少なく体脂肪が少ない。 解析の結果、筋肉量が多く体脂肪が多い女性は、筋肉量が少なく体脂肪が少ない女性に比べて、心臓病関連の死亡リスクが42%少ないことを発見した。けれども、筋肉量は多いが、体脂肪が少ない女性には、死亡リスクの低下はみられなかったという。 男性においては、筋肉量が多く体脂肪が多いと、筋肉量が少なく体脂肪が少ない人と比較して、心臓病関連の死亡リスクが26%減少したが、筋肉量が多く体脂肪が少ないと死亡リスクは60%減少したという。 研究チームは、体脂肪の違いがリスクをどのように変化させるかに関して、男性と女性の生理学的違いを認識することの重要性を強調している。 https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/ JAHA.120.017511 |
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#3 ③妊娠中の母親の食事が子供の体重に長期的な影響を及ぼす? |
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妊娠中の母親の食事が子供の体重に長期的な影響を及ぼす? 妊婦の食事は、子供の体重増加の推移に長期的に影響を及ぼすようだ、という米国ブリガムアンドウィメンズ病院などからの研究報告。 研究チームは、1,459組の母子を対象に、妊婦の3種類の食事インデックス(食事性炎症インデックス(DII)、妊婦のための代替健康的食事インデックス(AHEI-P)、および地中海型食事スコア(MDS))への順守度を測定し、生まれてきた子供の思春期までの肥満度を評価した。 DIIの値が最も高かった女性グループの子供は、最も低かった女性グループの子供に比べて、3-10歳までの肥満度が高い傾向がみられた。MDSの値が最も高かった女性グループの子供は、最も低かった女性グループの子供に比べて、思春期までの肥満度が低い傾向がみられた。AHEI-Pの値と肥満度の間には関連はみられなかった。 博士によれば、「地中海スタイルの食事は炎症の可能性が低く、野菜、果物、豆類、ナッツ、低水銀魚、エクストラバージンオリーブ油などの良質の油が豊富である。これらの食品は、子孫の健康に有益であることが示されているビタミンD、オメガ-3系多価不飽和脂肪酸、およびその他の栄養素の重要な供給源を提供する」とのことである。 https://academic.oup.com/ajcn/advance- article-abstract/doi/10.1093/ajcn/nqaa398/ 6169548?redirectedFrom=fulltext |
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先週の健康・健康食品関連情報(3月14日~3月20日) |
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がんサバイバーの脳卒中リスク (国立がん研究センター社会と健康研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/ 8654.html がんに罹患しなかったグループと比較して、がんと診断されたグループでは、追跡期間全体における脳卒中リスクとの関連はみられませんでした。 一方、全がん(全部位のがん)と診断されてから1年以内について、さらに期間を区切って解析を行ったところ、診断後1~3か月間では、がんに罹患していないグループと比較して、がんと診断されたグループでは、脳卒中および脳梗塞のリスクが、統計学的有意に上昇していることが分かりました。 血中n-3系多価不飽和脂肪酸濃度とうつ病との関連 (国立がん研究センター社会と健康研究センター) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/ 8655.html 研究に参加した1213人のうち、103人が精神科医によってうつ病と診断されました。血中総n-3系多価不飽和脂肪酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、ドコサペンタエン酸(DPA)、総n-6系多価不飽和脂肪酸、リノール酸、アラキドン酸(AA)、n-6/n-3比、AA/EPA比、AA/DHA比、のいずれもうつ病リスクと関連はみられませんでした。 高齢者型の腸内細菌叢が加齢性疾患を促進させる可能性を確認 (森永乳業) https://www.morinagamilk.co.jp/release/ newsentry-3603.html 腸内細菌叢が年齢相応の高齢者(高齢者型)と、実年齢よりも若い高齢者(成人型)との比較を行いました。その結果、高齢者型の腸内細菌叢を有する高齢者群では、動脈硬化症などの加齢性疾患のリスクに関連する代謝産物や、腸管バリア機能を減弱させる代謝産物が多いことが分かり、腸内細菌叢が老化することで全身性の加齢性疾患のリスクが上昇する可能性が示唆されました。 妊婦禁忌とされた吐き気止めの「胎児リスク」認められず (国立成育医療研究センター) https://www.ncchd.go.jp/press/ 2021/210310.html 妊婦禁忌とされている吐き気止め(ドンペリドン)を妊娠初期に服用した519例と、妊娠初期にリスクがないことが明らかな薬のみを服用したコントロール1,673例で、催奇形性(妊婦が薬を服用した時に、胎児に奇形が起こる危険性のこと)についてどれくらいの違いがでるかを比較しました。その結果、ドンペリドンが奇形発生率を上昇させないことが示されました。 (KC こういうのがどんどん実践されて、新たな知見が得られるのはいいですね。) 歩道の多いウォーカブルな地域では認知症リスク半減 (千葉大) https://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/ info/post_955.html 65歳以上の日本の高齢者76,053名を約3年間追跡し、近隣の歩道面積割合と認知症発症との関係を分析しました。その結果、歩道面積割合が低い地域に住む人に比べて、高い地域に住む人の認知症リスクは45%低い結果となりました。また、居住地域を都会と田舎に解析した結果、都会でのみ歩道が認知症リスクの低さと関係していました。 公園の近くに住む高齢女性は緊急事態宣言下も歩数が減りにくい 2019年および2020年上半期の1.9万人の歩数分析より (東京大学) https://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/ setnws_202103121626010418329434.html 新型コロナウイルス感染症の第一波に対する緊急事態宣言前後に、横浜市民18,817人の歩数がどのように変化したのか、また、その変化が居住地域の住環境によってどのように異なっていたのか、分析をしました。 前年比歩数は緊急事態宣言の6週前から減り始め、特に女性、非高齢者の減少が顕著でした。高齢女性は住環境の影響を受けやすく、人口密度の高い地域や駅に近い地域では歩数が減りやすかった一方で、大規模公園に近い地域では減りにくかったことが分かりました。 (KC 運動に関しては、自身の努力も必要でしょうが、環境づくりも重要ということが、上の2つの調査研究でよくわかりますね。) ココアパウダー等の代替品として用いられる「カロブパウダー」に抗肥満効果(大阪市立大学) https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/ 2020/210315 ココアパウダーやコーヒーパウダーの代替品としても用いられるカロブパウダー抽出物が抗肥満効果を有することを、細胞レベルおよび動物レベルで解明しました。 カロブパウダー抽出物の抗肥満効果は、転写後のC/EBPβタンパク質の量を調節することによる脂肪合成制御に基づくものであることが解明されました。 (KC まだ基礎研究の段階ですが、将来的には、機能性表示食品の候補成分ですね。) |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
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届出撤回情報 2021年3月8日付け C204 「EPA(イーピーエー)チャージ グレープフルーツ味」 日本水産株式会社 ・・・・ EPA・DHA 撤回理由「商品再販の予定がなくなったため」 |
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おはようございます。 今週も最後まで、お付き合いいただき有難うございました。 東京は桜が開花しました。来週が見ごろだと思います。 散歩に出かけたいですね。緊急事態宣言も解除されるそうです。ただ、宮城県は独自の緊急事態宣言をするようです。 いつまで、コロナ禍がつづくのやら・・・ それでは、素敵な週末を。 (KC) |
平成30年4月1日 第1号発行