薬剤師さんのための健康食品情報第200号
平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等 |
先週の行政の動き (2月6日~2月12日) 2月8日 食品表示のリーフレット改定の公表 (消費者庁) 知っておきたい食品の表示(令和4年1月版・消費者向け) https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/information/pamphlets/ assets/food_labeling_cms202_220131_01.pdf 早わかり食品表示ガイド(令和4年1月版・事業者向け) https://www.caa.go.jp/policies/policy/ food_labeling/information/pamphlets/ assets/food_labeling_cms202_220131_02.pdf (KC 更新したことも、お知らせに出さずに、いつの間にか更新していました。) 2月9日 特定商取引に関する法律の通達改正及びQ&Aの公表 (消費者庁) 特定商取引に関する法律等の施行について https://www.caa.go.jp/policies/policy/ consumer_transaction/specified_ commercial_transactions/assets/ consumer_transaction_cms202_ 220209_00.pdf (別添1)インターネット・オークションにおける「販売業者」に係るガイドライン (別添2)法第2条第4項第1号の政令で定める権利の具体例 (別添3)特定商取引に関する法律第3条の2等の運用指針-再勧誘禁止規定に関する指針- (別添4)特定商取引に関する法律第6条の2等の運用指針-不実勧誘・誇大広告等の規制に関する指針- (別添5)通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン (別添6)電子メール広告をすることの承諾・請求の取得等に係る「容易に認識できるように表示していないこと」に係るガイドライン (別添7)通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン (別添8)特定商取引に関する法律施行令第16条の3で規定する物品の具体例 別添については、こちらから https://www.caa.go.jp/policies/policy/ consumer_transaction/amendment/2021/ 特定商取引法における電磁的記録によるクーリング・オフに関するQ&A https://www.caa.go.jp/policies/policy/ consumer_transaction/specified_ commercial_transactions/assets/ consumer_transaction_cms202_ 220209_09.pdf (KC インターネット通販の定期購入の規制の具体的な内容が示されています。) |
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健康食品の健康被害情報(2/6~2/12) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) 素材情報より 「ナイアシン、ニコチン酸およびニコチンアミド」安全性:危険情報 ・うつ傾向のため受診歴がある40歳女性 (日本) が、うつ病に対してナイアシン含有ビタミンサプリメントを約半年間多量摂取していたところ (摂取量詳細不明) 、吐き気、嘔吐を生じて受診。肝機能障害が認められ、血中ナイアシン濃度が上昇していたことから、ナイアシンを含むサプリメントの過剰摂取が原因と考えられたが、サプリメントの摂取中止により改善した。 日本内科学会関東地方会. 2020;662:49. |
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①ビタミンDと魚油のサプリが自己免疫疾患のリスクを減らす? |
ビタミンDと魚油のサプリが自己免疫疾患のリスクを減らす? ビタミンDおよびオメガ3脂肪酸サプリメントの毎日の摂取は、自己免疫疾患の発症リスクを下げるようだ、という米国ハーバード大学などからの研究報告。 研究チームは、25,871人の米国成人(平均年齢67歳、女性51%、非ヒスパニック系白人71%)の自己免疫疾患の発生率に対するビタミンDとオメガ3魚油サプリメントの効果を検証するランダム化プラセボ対照臨床試験を実施した。 参加者は、試験参加時に、年齢、民族、居住地域、収入、教育、生活習慣、体重、病歴、食事、サプリメントの使用に関する情報を提供した。ビタミンDとオメガ3脂肪酸の血中濃度も測定された。 次に、参加者は、ビタミンD(2,000IU/日)または対応するプラセボ(偽薬)、およびオメガ3脂肪酸(1,000mg/日)または対応するプラセボを受け取るようにランダムに割り当てられ、平均5.3年間にわたって診断された自己免疫疾患(関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛、甲状腺疾患、乾癬など)を報告するように求められた。 報告された症例は、医療記録を使用して確認された。確実性のための文書が不十分なものは、「可能性のある」ケースとして分類された。 試験の全期間にわたって、確認された自己免疫疾患は、プラセボ群の155人と比較して、ビタミンD群は123人の参加者で診断され、相対発症率は22%低かった。 オメガ3脂肪酸群では、プラセボ群の148と比較して130の確認された症例が診断された(15%の減少)が、これは統計的に有意な結果ではなかった。 しかし、可能性のある症例を含めると、オメガ3脂肪酸サプリメントは、プラセボと比較して18%の割合で有意に減少し、時間との有意な相互作用があり、より長くサプリメントを摂取したほど強い効果を示したという。 試験の最後の3年間だけを考慮した場合にも、同様の結果が見つかった。ビタミンD群はプラセボ群よりも確認された症例が39%少なく、オメガ-3脂肪酸群はプラセボ群よりも確認された症例が10%少なかった。ビタミンDとオメガ3脂肪酸の両方のサプリメントは、プラセボ単独と比較して自己免疫疾患を約30%減少させた。 https://www.bmj.com/content/376/ bmj-2021-066452 |
②週14単位の飲酒でも心血管疾患のリスクが上昇 |
週14単位の飲酒でも心血管疾患のリスクが上昇 英国アングリアラスキン大学の新しい研究によると、英国政府が推奨する1週間あたり14単位未満の飲酒は、心臓や脳血管疾患などの心血管系の問題のリスクを高める。 研究チームは、英国バイオバンクの調査から得られたデータから、40歳から69歳までの35万人以上の英国居住者の心血管イベントに関連する入院を調査した。 データには、飲酒経験をもつ333,259人が含まれていた。参加者は、毎週の全体的なアルコール摂取量と、ビール、ワイン、スピリッツなどの特定の種類のアルコールの摂取量について質問された。これらの参加者は、中央値で約7年間追跡され、心血管イベントによって患者が入院したすべての発生が記録された。 飲酒を止めた者やアルコール摂取に関する情報を完了していなかった人、以前に心血管イベントがあった人は分析から除外された。 解析の結果によれば、1週間に14単位未満のアルコール(英国の最高医療責任者が推奨する制限)を飲んだ参加者では、アルコール度数4%のビール1.5パイント(700ml)を追加するたびに、心血管イベントに苦しむリスクは23%増加したという。 https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/ S0261561421005598 |
③体脂肪が多いのは、思考力と記憶力が低下するリスク因子 |
体脂肪が多いのは、思考力と記憶力が低下するリスク因子 体脂肪が増えることは、成人の認知機能の処理速度の低下などのリスク因子であるようだ、というカナダ・マクマスター大学などからの研究報告。 心血管系疾患のリスク因子(糖尿病や高血圧など)や血管の脳損傷を考慮に入れても、体脂肪と低い認知スコアとの関連は残っていたという。これは、過剰な体脂肪を認知機能の低下に結びつける、まだ確認されていない他の経路の存在を示唆している。 研究チームは、2つのコホート(Canadian Alliance for Healthy Hearts and Minds (CAHHM) および PURE Mind- a sub-study of the large, international Prospective Urban Rural Epidemiological (PURE) 研究の参加者データを分析した。 参加者の年齢は30歳から75歳で、平均年齢は約58歳だった。56%強が女性だった。彼らは皆、カナダかポーランドのどちらかに住んでいた。大多数は欧州出身の白人であり、他の民族的背景を持つ者は約16%だった。既知の心血管疾患を持つ個人は除外された。 9,166人の参加者が生体電気インピーダンス分析で総体脂肪が評価された。また、6,733人が磁気共鳴画像法(MRI)を受けて、内臓脂肪として知られる臓器の周りに詰まった腹部脂肪を測定した。MRIは血管の脳損傷(脳への血流の減少によって影響を受ける脳の領域)も評価した。 「私たちの結果は、体脂肪が多くなり過ぎるのを防いだり減らすための戦略が認知機能を維持する可能性があることを示唆しています」と筆頭著者のソニア・アナンド教授は述べている。「体脂肪の増加の影響は、糖尿病や高血圧などの心血管系のリスク因子および脳血管損傷の影響を調整した後も持続しました。これは研究者に、過剰な脂肪を認知機能の低下に結びつける別の経路の検討を促すものです。」 https://jamanetwork.com/journals/ jamanetworkopen/fullarticle/2788555 |
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先週の健康・健康食品関連情報(2月6日~2月12日) |
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日本人における低用量喫煙と死亡のリスク (国立がん研究センター) https://epi.ncc.go.jp/can_prev/ evaluation/8899.html 日本人において、1日あたり1~2本の低用量喫煙であっても非喫煙者と比べると死亡リスクは高く、また低用量喫煙者であっても、早く禁煙するほど死亡のリスクが軽減することが示されました。日本では加熱式たばこ市場が拡大していますが、加熱式たばこと紙巻たばこの二重使用者においては、低用量喫煙者と同様に死亡リスクが高い可能性が考えられます。喫煙本数に関わらず禁煙することが最良の選択であると考えられます。 身長と大腸がんリスク (国立がん研究センター) https://epi.ncc.go.jp/can_prev/ evaluation/8900.html 身長が最も低い群(各研究のカットオフの範囲:男性:159~162 cm、女性:148~150cm)に対する最も高い群(各研究のカットオフの範囲:男性:165~170cm、女性:153~157cm)の大腸がんのリスク比は1.21(95%CI:1.07-1.35)でした。部位別にみると、結腸がん(4研究)では1.26(95%CI:1.10-1.45)、直腸がん(2研究)では1.05(95%CI:0.71-1.54)と、結腸がんとの関連が有意に上昇していました。 糖尿病に罹患していない日本人における妊娠時の糖化ヘモグロビン値 (HbA1c値)と妊娠糖尿病との関連 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)における研究成果 (山梨大) https://www.yamanashi.ac.jp/wp-content/ uploads/2022/02/20220209pr.pdf HbA1c値が4.9%以下の群と比較して、通常健診では正常範囲とされている5.0%から5.4%の群でも妊娠糖尿病の発症に関連が見られました。 妊娠糖尿病は、妊娠高血圧症候群※2や羊水過多、早産といった周産期合併症の発症との関連が見られました。 食物繊維を多く摂る人は要介護認知症の発症リスクが低下する (筑波大) https://www.tsukuba.ac.jp/journal/ medicine-health/20220210140000.html 国内の3つの地域における住民約3700人を最大21年間にわたって追跡調査し、中年期に食物繊維を多く摂ることで、高齢期の要介護認知症の発症リスクが低下する可能性を、世界で初めて明らかにしました。聞き取りによる食事調査により、ある1日の食事中に含まれる食物繊維摂取量と要介護認知症リスクとの関連を分析したところ、食物繊維摂取量が上位25%の群は、下位25%の群と比べ、要介護認知症発症多変量調整ハザード比は0.74であり、統計学的に有意な関連が認められました。これは、食物繊維を多く食べる人は、認知症にかかる確率が約3/4になることを意味しています。 従業員食堂で大豆製品の料理を 1 回選択すると LDL-コレステロールが 0.16mg/dL 低下 電子清算システムによる客観的食事評価を用いた実生活における研究より (浜松医大) https://www.hama-med.ac.jp/mt_files/ 8b3668d6d3ca4aecc6985d75783ca6e6.pdf 大豆製品の摂取が 1 回増えると、LDL-コレステロールは 0.16mg/dL 低下した 大麦ごはんの摂取が 1 回増えると、収縮期血圧は 0.11mmHg 低下、ヘモグロビン A1c は 0.003%低下する傾向があった |
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特定保健用食品
先週のトクホ・機能性表示食品情報(2月6日~2月12日) 特定保健用食品 今週はなし |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
今週はなし 「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから YouTube チャンネル名 「機能性表示食品情報」 https://www.youtube.com/channel/ UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。 |
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こんばんは 3連休なので、少しフライングをして今週は配信させていただきます。 昨日は、関東地方が雪予報と言うことで、在宅勤務をしておりました。 実質は影響がなかったようですが、今朝は窓の外は白い世界となっていました。 とは言え、昼過ぎには日の当たるところはほとんど解けていました。 北京オリンピック、「なんか変」という感じです。 判定は全てAIロボットに任せましょう。 あらゆる競技に対する検査は事前検査として、合格した人を協議に参加させましょう。不合格者は再検査して、合格したら競技に参加とすれば、みんな平等に協議できるように思います。 もう、オリンピックを行うという時代でもないのかもしれませんね。 では、素敵な週末を。(KC) |
平成30年4月1日 第1号発行