更新:2019年4月21日
平成30年4月1日 第1号発行
平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等
先週の行政の動き (1月13日~1月19日)
1月17日 株式会はぴねすくらぶに対する景品表示法に基づく措置命令
消費者庁は、本日、株式会社はぴねすくらぶに対し、同社が供給する「酵母と酵素deさらスルー」と称する健康食品に係る表示について、消費者庁及び公正取引委員会(公正取引委員会事務総局九州事務所)の調査の結果を踏まえ、景品表示法に違反する行為(優良誤認)が認められたことから、措置命令を行いました。
表示媒体
自社ウェブサイト
あたかも、本件2商品(「酵母と酵素deさらスルー」容量違い2種)を摂取するだけで、特段の食事制限をすることなく、本件2商品に含まれる成分の作用により、容易に痩身効果が得られるかのように示す表示をしていた。
提出資料に合理的根拠なし
(KC 打ち消し表示についても、自社ウェブサイトにおいて、「※使用感・結果には個人差があります。」と記載していたが、当該記載は、一般消費者が当該表示から受ける42粒入りの効果に関する認識を打ち消すものではないと、しっかりと否定している。 )
大分県の消費者センターの健康食品の相談事例から
(事例1) 「だるさが続き、皮膚も黄色っぽくなったため病院に行った。血液検査をすると、肝臓や過の病気の変化を示す値が上昇していた。2~3カ月ほど前から3種のサプリメントを摂取していたが、これをやめると数値は減少した。薬物性肝障害と診断され、1カ月ほど入院した。
(事例2) 定期購入したダイエット用の青汁を飲んだら初日から便が緩くなり、3 日間やめたら治った。解約したいが、6回の継続購入後の対応となると言われた。 |
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健康食品の健康被害情報(1/13~1/19) 国立健康栄養研究所HPより
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患者さんとの会話のための話題提供 LINK de DIETより ① 仕事ストレスはがんリスクを増加させる?
28万人以上の欧米人のデータを解析した結果、仕事のストレスは大腸がん、食道がん、肺がんのリスクを有意に高めるようだ、という中国・華中科技大学などからの研究報告。
研究チームは、3つの主要な電子データベースを系統的に検索し、さらにハンドサーチを重ねて仕事ストレスとがんのリスクの関係を検討した研究を集めた。
ランダム効果モデルを用いて仕事ストレスによるがんの相対リスクを評価した。性、年齢、研究地域、喫煙、飲酒、BMI、運動習慣などを調整して解析した結果、仕事ストレスによる、大腸がんの相対リスクは、1.36、肺がんは1.24、食道がんは2.12であることを発見したという。
北米の研究では、仕事ストレスによる大腸がんリスクの有意な上昇(RR=1.51)が観察されたが、欧州の研究では有意ではなかった(RR=1.16)。
対照的に、仕事ストレスによる食道がんリスクの上昇は欧州では有意だったが、北米では有意ではなかった。
前立腺がん、乳がん、卵巣がんについては仕事ストレスとの関係はみつからなかったという。
「仕事のストレスががんに関連するいくつかの生物学的メカニズムが考えられる」と著者らは述べている。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/ijc.31955 |
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②オメガ-3系脂肪酸は固定された脚の筋肉損失を食い止めるかも
オメガ-3系脂肪酸(または魚油)のサプリメントが、若年女性の固定された脚部で起きる筋肉量の低下を遅らせることができるかもしれない、というカナダ・マクマスター大学からの研究報告。
研究チームは、20名の若くて健康な女性を2群に分けた。1群にはオメガ-3系脂肪酸のサプリメントを、別の1群にはひまわり油のサプリメントを対照として与えた。4週間にわたる摂取の後に、全員が片方の脚をニーブレースで2週間固定した。その後は通常の生活に戻って2週間の回復期間とした。
脚部の筋肉サイズ、量、強度、たんぱく質合成が、固定の前後と回復期後に測定された結果、オメガ-3群では、対照群に比べて、筋肉損失の量が有意に少なかったことが明らかになった。
さらに、2週間の回復期間後には、オメガ-3系脂肪酸摂取群は、骨格筋量を完全に元に戻したという。この結果は、げっ歯類を用いた先行研究とは矛盾するもので、その研究では、オメガ-3系脂肪酸は委縮した筋肉の回復を阻害したという。
「この新奇な研究が示唆しているのは、若い女性が脚を固定した場合に、オメガ-3系脂肪酸のサプリメントを摂取することで、筋肉損失速度を低下させ、回復を促進できる可能性があるということである」と筆頭研究者のクリス・マグロリー博士は語っている。
③小規模な臨床試験が、かならずしも有効ではない治療を促進する可能性
いくつかの臨床試験は、無効な治療を使用を促進しているかもしれない、という米国マギル大学からの研究報告。
もちろん臨床試験の目的とは正反対であり、本来それは無効で高価な治療法を避けるために実施されるものでなければならない。
研究チームは、大ヒットした鎮痛薬プレガバリンに注目した。プレガバリンのこの適用は、FDAやカナダ保健省に承認されていないが、広く使用されているという。
プレガバリンの新薬開発のタイムラインを再構築した結果、プレガバリンが最初に承認された後、研究がしばしば適用外(オフラベル)の疾患で良く作用することを発見したことが明らかになった。例えば10年ほど前の小規模な研究で腰痛の治療に有効であることが報告されていたが、大規模でしっかりした臨床試験は実施されていなかった。
いったん新薬が承認されてしまうと、医師は適用外でもその薬を使用できるため、しばしば本当には有効でない疾患の治療に使われるようになる。
「オフラベルの使用が悪いということではない。実際多くの薬は、オフラベルでの使用を支持する強力なエビデンスが存在する。けれども、弱いエビデンスしかないオフラベルの処方は、患者に有害である可能性がある。医療システムも有効でない治療のコストを支払うことになる」と筆頭研究者のキャロル・フェデリコ博士候補生はコメントしている。
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先週の健康・健康食品関連情報(1月13日~1月19日)
行政公表資料より
大学・研究機関等公表資料より
沖縄野菜摂取と循環器疾患との関連 (国立がん研究センター社会と健康研究センター)
沖縄野菜摂取量と全循環器疾患、脳卒中、脳出血、脳梗塞および虚血性心疾患の発症リスクとの間に、統計学的に有意な関連性は認められませんでした。また、個別の沖縄野菜と循環器疾患との関連についても、統計学的に有意な関連性は認められませんでした。
日本のがん罹患数・率の全国値公表(2015年集計)(国立がん研究センター)
2015 年の 1 年間にがんと診断された症例の推計数は、男 510,926 人 女 380,519 人 男女 計 891,445 人と、2014 年の男女合計値 計 867,408 人より増加しました。
部位別に罹患数を見ると、男は胃、前立腺、大腸、肺、肝の順で多く、女は乳房、大腸、胃、 肺、子宮の順でした(2014 年 男:胃、肺、大腸、前立腺、肝、女:乳房、大腸、胃、肺、子宮)。 男女計では、大腸、胃、肺、乳房、前立腺、の順です。
大腸、肺、前立腺の 3 部位の罹患数は、2011 年以降、ほぼ同レベルで推移しており、がん罹患リスクの増減に直接的に関係した変動ではないと考えられます。
乳由来の「ラクトトリヘ?フ?チト?」は脳を活性化させる (筑波大学)
中高齢者における「ラクトトリペプチド」摂取は前頭前野の活性化を増大させることを明らかにしました。
「ラクトペプチド」摂取による前頭前野の活性化は認知機能の改善と関連することを示しました。
「ラクトリペプチド」には、脳を活性化させて認知機能を高める効果が期待できます。
宿泊型健康指導プログラムの有効性を立証
1年後の体重・腹囲・non-HDLコレステロールを有意に改善 (京都大学)
プログラム受講翌年の健康診断では参加群は非参加群と比較し、体重(-2.7 kg
vs. -1.0 kg、P<0.01)、 腹囲(-3.5cm vs. -1.5cm、P<0.01)で有意な改善が認められました(
図1、図2)。
また、動脈硬化の総合的なリスク指標である non-HDL コレステロール( -8.8 mg/dl vs. -1.8mg/dl、P=0.05)の改善も認められました)。 受講 2 年後の健康診断においても、体重(-2.8 kg vs. -1.7 kg、P=0.07)および腹囲(-3.8 cm vs. -2.3 cm、P=0.03)に対する効果が維持されていました。
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先週のトクホ・機能性表示食品情報(★~★)
先週のトクホ・機能性表示食品情報(1月13日~1月19日)
特定保健用食品
今週はなし
機能性表示食品届出公表(1月13日~1月19日)
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今週の注目の届出
今週は新規成分がありませんでしたが、こんなところが目を引きます。
D327 「野菜でルテイン ちぢみほうれんそう」
生鮮「ほうれん草」のルテインを関与成分とする届出です。ルテインの生鮮食品は初の届出です。
機能性表示は、「本品にはルテインが含まれています。ルテインは、光による刺激から目を保護するとされる網膜(黄斑部)色素を増加させることが報告されています。」
(KC 1日 200gを食べるような用量となっています。食べる量も、価格的にも、毎日食べるとなると結構大変かもしれません。)
機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/ |
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今週も、最後までお付き合いくださりありがとうございました。
センター試験真最中です。受験生を持つ親御さんは、自分が試験を受ける以上に緊張しているかもしれませんね。日頃のどりょくが報われることを祈念いたします。
さて、インフルエンザ、日本全国大流行のようです。流行は追いかけていきたい方ですが、こちらの方だけは、遠慮したいところです。人込みを避けられれば良いてのですが、中々そうもいかず、手洗いとうがいの回数を増やして、何とかシーズーンをやり過ごそうと思っています。
くれぐれも、流行を追わないようにお願い致します。
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平成30年4月1日 第1号発行