薬剤師のための健康食品情報第197号
平成30年4月1日 第1号発行
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お知らせ |
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行政からの通知、取り締まり等 |
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先週の行政の動き (1月16日~1月22日) 1月20日 大幸薬品株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令 https://www.caa.go.jp/notice/assets/ representation_220120_01.pdf 消費者庁は、本日、大幸薬品株式会社に対し、同社が供給する「クレベリン スティック ペンタイプ」と称する商品、「クレベリン スティック フックタイプ」と称する商品、「クレベリン スプレー」と称する商品及び「クレベリン ミニスプレー」と称する商品に係る表示について、それぞれ、景品表示法に違反する行為(優良誤認に該当)が認められたことから、同法の規定に基づき、措置命令を行いました。 措置命令の概要 表示媒体 商品パッケージ及び「TAIKO」と称する自社ウェブサイト 表示内容 例えば、本件商品について、商品パッケージにおいて、「空間に浮遊するウイルス・菌を除去 ※」、「身の回りの空間のウイルス・菌を除去するスティックタイプです。」等と表示するなど、あたかも、使用方法」欄記載のとおり本件商品を使用すれば、本件商品から発生する二酸化塩素の作用により、身の回りの空間に浮遊するウイルス又は菌が除去又は除菌される効果等の効果が得られるかのように示す表示をしている。 (KC テレビでも大きく報道されていました。実は、置き型タイプの物は、同じ表示や広告をしているのですが、違反対象にはなっていません。大幸薬品のプレスリリースが参考になります。) https://www.seirogan.co.jp/internal/uploads/ arrival/pdf_656.pdf |
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健康食品の健康被害情報(1/16~1/22) 国立健康栄養研究所HPより (外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません) 1月21日 アイルランド食品安全局がテトラヒドロカンナビノール (THC) を含む製品の自主回収情報を公表 ■注意喚起および勧告内容 2022年1月18日、アイルランド食品安全局 (FSAI:Food Safety Authority of Ireland) が高濃度のテトラヒドロカンナビノール (THC) を含む製品の自主回収情報を公表。アイルランド食品安全局は当該製品を購入・使用しないように勧告。 製品名(内容量) Kama Hemp Kama Artisan Organic Ground Coffee (100 g) Kama Hemp Kama Artisan Organic Whole Bean Coffee (100 g) ■解説 当該製品には、欧州食品安全機関 (EFSA) が設定した急性参照用量 (ARfD、健康に悪影響を示さないと推定される一日当たりの摂取量) を超えるデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール (THC:大麻の主要成分で幻覚作用を有する) が含まれているため、当該バッチの製品を対象に、業者による自主回収が行われている。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。 なお、以前にも「Kama Hemp」ブランドの製品において、基準値以上のTHCの検出が報告されている。 https://www.fsai.ie/news_centre/ food_alerts/recall_kama_hemp_artisan_ coffee.html (KC 各国で、最近THC含有の商品の摘発が多いですね。) 素材情報より 「コラーゲン 」安全性:危険情報 ・68歳男性 (日本) が、コラーゲン含有健康食品を普段から摂取していたところ (摂取量、期間不明) 、夕食後に低血糖を生じて緊急入院し、高インスリン血性低血糖、汎下垂体機能低下症が認められた。DLSTで摂取していた健康食品に陽性を示し、当該製品によるインスリン自己免疫症候群と診断された。 糖尿病. 2017;60(5):391. |
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①自然さが健康的:ティーンの食品知識 |
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自然さが健康的:ティーンの食品知識 ティーンは「自然さ(naturalness)」で食品の健康度を判断しているようだ、という独マックスプランク人間発達研究所からの研究報告。 食品がいかに自然であるかが、ティーンや若年成人においても、食品がどれほど健康であるかの認識に重要な役割を果たすようだ。同時に、そうしたティーンの食品の評価にはかなりのばらつきがあるという。 平均的なドイツの店の棚には10,000を超える商品があり、単一の商品カテゴリ内でも選択肢は驚くべき数に上る。消費者は多くの場合、400の肉製品と200のベーカリー製品を選択できる。この複雑な日常環境においては、直感的な意思決定が必要である。先行研究では、個々の食品の質と健康に対する子供たちの認識は依然として曖昧であることが示されている。しかし、すでに食料品の購入を担当している可能性があり、食べ物にポケットマネーを使うことが多いティーンはどうだろうか。 研究チームは、13-16歳の36人の食品認識を68人の栄養専門家(栄養士や栄養系学生など)の食品認識と比較した。また平均年齢30歳の若年成人との比較も行った。すべての参加者に43の一般的な食品の写真を見せ、脂肪、砂糖、たんぱく質の含有量、加工レベル、原産地、包装など、17の特性について各製品を評価するように依頼した。さらに、参加者は、各製品がどれほど「健康的」であると思ったかを示すように求められた。 参加者の反応パターンに基づいて、研究者は参加者が食物の認識を構造化する次元を特定した。彼らは、ティーンと専門家の評価には多くの共通点があることを発見した。 「すべてのグループで、認識を導く重要な要素は、食べ物がいかに自然であるかでした。包装が少なく、添加物が少なく、加工が少ない食品は、類似していると認識され、グループ化されました」と主任研究者のソーシュテン・パチュア博士は語っている。「自然さは、食品がどれほど健康的であると判断されるかにも重要でした。自然性の次元のスコアが高いほど、食品はより健康的であると評価されました。食品の健康状態を判断するためのこの単純な規則は、ティーンおよび若年成人によって適用され、栄養学の専門家でさえそれに従っているようでした。全体として、健康評価は3つのグループ間で類似していました。リンゴ、水、バナナ、ミルクは非常に健康的で、サンドライトマトとミューズリー・バーはかなり健康的であり、チョコレート・バーとクッキーは最も健康的ではないと認識されていました。」 しかし、3つのグループの間にもいくつかの興味深い違いがみられた。ティーンは、オレンジジュースやフィッシュスティックなどの一部の食品を、専門家よりもはるかに健康的であると評価した。彼らの判断は、オレンジと魚が健康であるという認識によってもたらされたようだ。しかし、オレンジジュースは糖度が高く、フィッシュスティックのパンは脂肪とカロリーが高く、ミネラルとオメガ3脂肪酸が多い魚の利点を相殺している。専門家だけがこれを知っているようだった。さらに、ティーンの食品分類には、「甘いものと塩辛いもの」の区別、つまり単純な味の要素が含まれているように見えた。他のグループでは、知覚は、主にコレステロール、脂肪、たんぱく質などの成分によってのみ構造化されていた。 https://doi.apa.org/ doiLanding?doi=10.1037%2Fxap0000384 |
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先週の健康・健康食品関連情報(1月16日~1月22日) |
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植物乳酸菌IJH-SONE68株の産生する細胞外多糖体が通年性アレルギー状態を軽減 (広島大) https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/68689 イチジクの葉から取得した植物由来乳酸菌(植物乳酸菌)の一種「Lactobacillus(Lb.)paracasei IJH-SONE68」がつくる細胞外多糖体(exopolysaccharide、 EPS)を摂取することで、通年性アレルギーの状態が軽減されることをヒト臨床研究で証明しました。 軽度のくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみ、涙目、頭重感といった複数の状態を日常的に感じている方に、IJH-SONE68株由来EPSを含むカプセルを12週間摂取してもらい、上記項目の状態に関する自己評価(アンケートとして回答)の変化を評価しました。 ヒト臨床研究の結果、本EPSが通年性アレルギー状態、特に、くしゃみの回数、鼻をかんだ回数、涙目、そして頭重感が改善されることが示唆されました。 ビフィズス菌 MCC1274 はアルツハイマー病モデルマウスの記憶障害を予防した(名古屋市立大) https://www.nagoya-cu.ac.jp/media/ 20220119-5.pdf ビフィズス菌MCC1274 をアルツハイマー病モデルマウスに摂取させると、アルツハイマー病モデ ルマウスで見られる記憶障害が予防されることを明らかにしました。そのメカニズムとしては、ビフィズス菌MCC1274 はAβ 産生や沈着を低下させ、海馬でのミクログリアの活性化を抑制し、その結果炎症性サイトカイン産生を低下させることで記憶障害を予防することを見出しました。 (KC まだ、動物実験の結果ですが、早いところ、人の結果を待ちたいものです。) カテキン重合物が燃焼型脂肪細胞を増加させる カテキン重合物の反復経口投与で白色脂肪細胞の褐色化を確認 (芝浦工業大) https://www.shibaura-it.ac.jp/news/ nid00002018.html ココアやワインに多く含まれるフェノール性物質であるカテキン重合物画分の経口投与が、交感神経系の活性化を介して、燃焼型であるベージュ脂肪細胞を増加させることを実証しました。 桜島大根の健康機能最新研究を活かしたサプリメントが完成 (鹿児島大) https://www.kagoshima-u.ac.jp/topics/ 2022/01/post-1872.html 基礎研究として桜島大根の成分に関する詳細な解析や細胞内挙動を調べると共に、桜島大根を一年中、食べることができるように①桜島大根葉の生産、②冷凍桜島大根の流通、③料理メニューの提案、④加工食品の開発などを手掛けてきました。桜島大根の青果が出回らない時期でも血管を健全化していくために機能性成分トリゴネリンの性質を明らかにし、その研究成果を活用してサプリメントを開発した。 (KC 「トリゴネリン」という機能性成分が血管を強くしなやかに伸び縮みさせるようです。) |
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特定保健用食品
特別用途食品 1月21日 1件 許可 区分:腎臓病用組合せ食品 商品名:食宅便 腎臓病用やさしいおかず 申請者:日清医療食品株式会社 許可を受けた表示内容:本品は腎臓病の食事療法に適した商品です。 許可番号:第2021015号 (KC 腎臓病用組合せ食品の第2号が許可されました。) |
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※【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。 ※効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。 会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧 ■制度開始から届出た商品を確認できます。 商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス ■エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。 |
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届出撤回情報 2021年12月24日付け アサヒカルピスウェルネス株式会社 E745 「メンタルサポート ココカラケア」 ・・・・ CP2305ガセリ菌(L. gasseri CP2305) E746 「「骨こつケア」」 ・・・・ 枯草菌(バチルス・サブチルス)C-3102株 E750 「おなかサイズ」 ・・・・ 乳酸菌CP1563株由来の10-ヒドロキシオクタデカン酸(10-HOA) E751 「「カルピス健康通販 ラクトウェル」」 ・・・・ 「ラクトトリペプチド」(VPP、IPP) E824 「すらすらケア」 ・・・・ ラクトノナデカペプチド(NIPPLTQTPVVVPPFLQPE) F343 「ハナエール乳酸菌」 ・・・・ 「L-92乳酸菌」(L. acidophilus L-92) 撤回理由 「販売者変更のため」 2022年1月4日付け B213 「イージースムージー グリーン」 株式会社ECスタジオ ・・・・ 葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として) 撤回理由 「販売終了のため」 2022年1月5日付け F716 「ヨーグレナ」 株式会社MEJ ・・・・ 有胞子性乳酸菌(Bacillus coagulans SANK70258) 撤回理由 「販売終了のため」 2022年1月6日付け E696 「大麦若葉のすっきり青汁」 イワキ株式会社 ・・・・ GABA 撤回理由 「法人番号変更に伴い、新たに届出を行った為」 |
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G892 「グッスリン2―V」 他 |
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こんにちは。 昨日は、日本健康食品栄養協会主催の特定保健用食品制度30周年記念講演会「特定保健用食品の今後に向けて」を聴講しました。 今年も健康食品業界にとって大きな変更の年になるであろうことがうかがい知ることの出来、各先生方からの講演でした。 とりあえず、一つ目の山は6月くらいですかね。 3月にも、いつも通りいくつも通知が出そうです。 また、こちらでも、正式な情報が公開されましたら、逐次解説していきます。 では、素敵な週末を。(KC) |
平成30年4月1日 第1号発行