2022年5月21日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第214号

薬剤師さんのための健康食品情報第214号


平成30年4月1日 第1号発行
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★★ お知らせ ★★

『健康食品・サプリ[成分]のすべて〈第7版〉 ナチュラルメディシン・データベース日本対応版』 割引価格で
 
 
「ナチュラルメディシン・データベース」日本対応版『健康食品・サプリ[成分]のすべて〈第7版〉』が出版されました。
今回は、発売に合わせ、「薬とサプリの相互作用チェッカー」もリリースされています。
 
無料チェッカー 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/
000000016.000047414.html

 
書籍
https://jahfic.or.jp/nmdb/nmdbook
 
 
今回、出版元の株式会社同文書院様から、本メルマガを登録の皆さんに、特別価格で購入できるサービスの提供をいただきましたので、ご案内いたします。
 
特別申し込みサイトはこちらから。
https://jahfic.or.jp/spf7?as2205
 
申し込みの際には、「通信欄(特記事項あれば下記にお願いいたします。)」に、必ず、アドバイザリースタッフ研究会からの紹介と入れてください。宜しくお願い致します。

行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (5月15日~5月21日)
 
特になし


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより


健康食品の健康被害情報(/15~5/21) 国立健康栄養研究所HPより
(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
素材情報より
「チャ () 」安全性:医薬品等との相互作用
・統合失調症のためジプラシドン (抗精神病薬) 80 mg×2/日を数ヶ月間服用し、コントロール良好だった23歳男性 (アメリカ) が、減量のため緑茶抽出物 (1日摂取目安量:4) 6 (EGCG 600 mg、カフェイン240 mg含有)/日を10日間摂取したところ、被害妄想、幻聴が悪化し、ジプラシドン80 mg×20錠を過剰摂取して入院した。緑茶抽出物の摂取中止と加療により改善した 
Prim Care Companion CNS Disord. 2020 Jan 23;22(1):19l02487.
 
(KC 日本の症例ではないですが、海外では、茶抽出物による健康被害が報告されていますので、アップしておきます。)


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



うつ症状、健康的な食事で改善か


うつ症状、健康的な食事で改善か

  
不健康な食生活を送っていたうつ病患者が、色とりどりの野菜や豆類、全粒穀物や魚介類などを豊富に摂取する食生活に切り替えたところ、うつ病の症状に有意な改善が見られたという。若年男性を対象とした豪・シドニー工科大学の研究。
うつ病は、豪州において毎年約100万人もの人々に影響を与えており、自殺の重大な危険因子であるとともに若年成人の主要な死因となっている。
本研究の主任研究員であるベイズ氏によると、この研究は、若い男性(1825歳)のうつ症状に対する地中海式食の影響を評価した初のランダム化臨床試験であるとのことだ。
 
この研究は、特定の栄養素、食品、食事パターンがメンタルヘルスに及ぼす影響を調査することを目的とした栄養精神医学の新分野に貢献している。本研究で使用された食事は、色とりどりの野菜、豆類、全粒穀物、脂の多い魚、オリーブオイル、生の無塩ナッツが豊富に含まれたものであった。
「ファストフード、砂糖、加工された哺乳類の肉の摂取量を減らしながら、新鮮な自然食品で食事の質を高めることに主眼を置きました」とベイズ氏は述べている。
「科学的に食べ物が気分に影響を与えると考える理由はたくさんあります。たとえば、私たちが幸せに感じるのを助ける化学物質であるセロトニンの約90%は、腸内細菌によって作られています。これらの細菌が、いわゆる脳腸軸(脳腸相関)により迷走神経を介して脳と通信できるという新たな証拠があります」
「有益な細菌を保持するには、豆類、果物、野菜に含まれる繊維を与える必要があります」
 
うつ病患者の約30%は、認知行動療法や抗うつ薬などのうつ病の標準治療に対して十分な効果がみられていないという。
今回の研究では、ほぼすべての参加者がプログラムをやり遂げただけでなく、多くの人は研究終了後もこの食事法を熱心に続けていたとのこと。このことは、彼らにとってこの方法がどれほど効果的で、許容可能で、価値があるかを示している、とベイズ氏は述べている。
https://academic.oup.com/ajcn/
advance-article-abstract/doi/10.1093/ajcn/nqac106
/6571247?redirectedFrom=fulltext&login=false



腸内の薬剤耐性菌と食事


腸内の薬剤耐性菌と食事

  
健康リスクが懸念される薬剤耐性菌が腸内に少ない人は、バラエティ豊かな食生活を送っていることが明らかに。多様な食品から水溶性食物繊維を摂取することの重要性が示唆されている。米国農務省農業研究事業団の研究。
一般的に使用される抗生物質に耐性を持つ微生物、いわゆる薬剤耐性菌は、世界中の人々にとって重大なリスク源であり、この問題が今後数十年で悪化することが広く懸念されている。
人間の薬剤耐性は主に腸内細菌叢に基づいており、微生物は抗生物質に接触した際に生き残るため、遺伝的にコード化された戦略を実行することが知られている。
 
「そしてその結果は、食事療法の変更が薬剤耐性菌との戦いにおける新しい武器になる可能性があるという考えに直接つながります」などと、研究グループのリーダーであるレメイ氏は説明している。
 
この研究では、人間の腸内細菌の薬剤耐性菌の遺伝子のレベルと、食事中の食物繊維や動物性たんぱく質との関連性を調査した。
その結果、薬剤耐性菌遺伝子のレベルの低さは、食物繊維が豊富で動物性たんぱく質、特に牛肉と豚肉由来のたんぱく質が少ないことと関連していることが発見された。また薬剤耐性菌遺伝子のレベルが最も低い場合、偏性嫌気性菌が豊富に存在することも明らかになった。これらの菌が多いことは炎症の少ない健康な腸の特徴でもある。
 
一方、動物性たんぱく質の摂取量は、高レベルの薬剤耐性菌の最大の予測因子ではではなかった。強力な因子としては、水溶性繊維の摂取量の多さが上回り、さらに驚くべきことには、それ以上に食事の多様性が重要であることが明らかになったのだという。これは、最大の利益を得るためには、水溶性食物繊維が多い傾向にあるさまざまな食品を摂取することの必要性を示唆しています」とレメイ氏は付け加えた。
水溶性食物繊維はその名前が示すように、水に溶けるタイプの食物繊維で、大麦やオーツ麦などの穀物に含まれるほか、レンズ豆やそら豆、エンドウ豆などの豆類、チアシードなどの種子、ナッツ類、にんじん、ベリー、アーティチョーク、ブロッコリー、カボチャなどの果物や野菜などにも豊富に含まれている。
https://journals.asm.org/doi/10.1128/
mbio.00101-22



ハーブサプリメントの摂取には注意が必要


ハーブサプリメントの摂取には注意が必要
  
ハーブサプリメントの摂取で眩暈と失神、そして重篤な不整脈を発症した、という瑞ジュネーブ大学病院からの症例報告。
ハーブのサプリメントは天然かもしれないが、それはそれらが常に安全であるという意味ではない。『ハートリズム症例報告』誌に掲載された新しい症例報告がその好例である。CBD(カンナビジオール)とCBG(カンナビゲロール)を含むヘンプ油とベルベリンサプリメントを摂取した後、めまいと失神を経験し、危険な心不整脈と診断された患者について報告している。
 
「ますます多くの人々が彼らの潜在的な利益のためにハーブサプリメントを服用しています。しかし、これらの製剤は、それ自体で、または他のサプリメントや薬と組み合わせた場合に深刻な有害な副作用をもたらす可能性があるため、それらの『天然』という謳い文句は誤解を招く可能性があります」と主任研究者のエリーゼ・バケランツ医師は述べている。「それらは気軽に使用されるべきではなく、摂取の推奨は常に慎重であるべきです。」
 
本報告では、めまいと失神を警告なしに経験した後、救急科に入院した56歳の女性の症例を調査している。患者は、ECGがトルサード・ド。ポアント(心室で発生する急速な心拍)の短期間の出現、および著しく延長されたQT間隔を示し、生命を脅かす不整脈と診断された。
低血圧は別として、患者の身体検査と血液検査は正常だった。医師らは、ストレスの多い仕事と生活のバランスに対処するために彼女が服用していたハーブサプリメントが原因であると同定した。患者は4か月前にヘンプ油の推奨用量の6倍のレジメンを開始し、最近ベルベリンを追加した。入院中はすべてのサプリメントを中止したため、5日後に正常化するまでQT間隔が徐々に減少した。3か月のフォローアップで、めまいや失神の新しいエピソードを報告せず、ECGは正常範囲内にとどまった。他の原因となる要因はなく、患者が正常に戻ったことは、診断がサプリメントを不整脈に関連付けていることを強く証明した。
 
無害な天然物質と広く認識されているハーブサプリメントは、ほとんど規制されていない。正確な組成は販売業者ごとに大きく異なる可能性があり、これらの物質の薬力学的および薬物動態学的特性はよくわかっていない。それらの有効性、毒性、および相互作用の可能性に関するデータは限られている。結果として、それらの悪影響を予測することが常に可能であるとは限らない。
バケランツ医師は、患者と医師に、起こりうる副作用を認識し、推奨用量を尊重し、他の薬剤との相互作用の可能性を検討するよう警告している。
https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/
S2214027122000628



先週の健康・健康食品関連情報


先週の健康・健康食品関連情報(5月15日~5月21日)
 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より



コーヒーとお茶の摂取と死亡全体及び心血管障害死亡、がん死亡リスクとの関連 (国立がん研究センター)

https://epi.ncc.go.jp/can_prev/
evaluation/8931.html

 
コーヒーを飲まない群と比較して15杯以上のコーヒーを摂取する群では、男女それぞれで死亡全体のリスクが24%及び28%低くなりました。またコーヒー摂取と心血管障害死亡とがん死亡リスクに負の関連がみられました。緑茶摂取とがん死亡とは関連がみられませんでしたが、死亡全体、心血管障害死亡、その他の死亡リスクに負の関連がみられました。緑茶を飲まない群と比較して15杯以上緑茶を摂取する群では、心血管障害死亡リスクが男性で0.79倍、女性で0.78倍となりました。
 
 
東アジア人における睡眠時間と死亡リスクとの関連 (国立がん研究センター)

https://epi.ncc.go.jp/can_prev/
evaluation/8932.html

 
男性では8時間睡眠の人が最も多く、女性では最多睡眠時間は7時間でした。男女ともに、7時間睡眠の群で死亡全体及び心血管障害、その他の死因による死亡リスクが最も低くなりました。また、睡眠時間と全死亡リスクとの関連はJ型を示し、10時間以上の睡眠で死亡全体のリスクが最も高くなりました(男性1.34倍、女性1.48倍)。
 
(KC 個人差はあるでしょうが、7時間寝るのが、長寿の道なのでしょうか? 寝過ぎはいけないようです。)
 
 
マタニティクラス等で科学的根拠に基づいたアレルギーに関する教育が普及することを期待 (国立成育医療研究センター)

https://www.ncchd.go.jp/press/
2022/220518.html

 
アレルギーに関するオンラインマタニティクラスを実施しました。98%の妊婦は生まれてくる子どもがアレルギー発症することを心配していました。
 
 
コロナ禍による臨時休校中の小中学生の睡眠と食事の時刻パターンの分析
起床と朝食の時刻が遅かった小中学生は、より不健康な生活習慣を持っていた傾向が明らかに (東京大)


https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/PR/
2022/release_20220518.pdf

 
臨時休校中に、起床と朝食とが遅い生活パターンを持っていた子どもは、起床と朝食とが早
い生活パターンの子どもに比べて、不健康な習慣を持つリスクが高いことを明らかにした。
 
 
新型コロナウイルスに関する生活者調査【特別編】 (博報堂)

https://seikatsusoken.jp/covid-19/
research/19260/

 
「現在の生活スタイルを維持したい」と回答した人に理由を尋ねたところ、全体では1位が「コロナに限らず感染症が不安」(41.7)2位は「今の生活スタイルに慣れた」(33.0)3位は「自分の時間を充実させた生活ができる」(32.4)4位は「人とあまり会ったり関わったりしない生活が快適」(29.6)となっています。
 
(KC 3年前の生活には戻らないのですかね。)
 
 
生薬による炎症性腸疾患治療機序の解明
炎症性腸疾患に対する新規治療法開発への第一歩 (慶応大)


https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/
2022/5/18/28-123948/

 
潰瘍性大腸炎患者における炎症抑制に有効とされる生薬「青黛」が、炎症抑制性免疫細胞(制御性T細胞;Treg)を大腸上皮直下に誘導することを実証しました。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

先週のトクホ・機能性表示食品情報(5月15日~5月21日)
 
特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
5月21日の届出商品
H3 株式会社えがお えがお フトラント
H4 株式会社明治 ヴァームスマートフィット顆粒30袋 レモン風味
G1387 小林香料株式会社 HMBCare(エイチエムビーケア)1500
G1388 株式会社協和 ナチュネル
G1389 株式会社日本薬健 糖脂バリアプレミアムα(アルファ)
G1390 ハウスウェルネスフーズ株式会社 クルビサ プラス 中性脂肪低下サポート
G1391 株式会社三協 PROTEIN BAR(プロテインバー)
G1392 株式会社FTG Company サラシアダカラ
G1393 DUEN合同会社 メンタルバリア
G1394 ユニキス株式会社 ルテインUQ(ユーキュー)フリー
G1395 大正製薬株式会社 免疫機能サポート
G1396 フジスコ株式会社 美味しいだし醤油(減塩タイプ)
G1397 昭和産業株式会社 健康米の素
G1398 協同乳業株式会社 LKM(エルケイエム)ヨーグルトBV(ビーブイ)100g
G1399 粧美堂株式会社 ピエナージュ ウルテイン
G1400 株式会社えがお えがお 内脂燃
G1401 Creare株式会社 PETACO(ぺタコ)
G1402 株式会社MTG リファ ユーブイチューン
G1403 ピルボックスジャパン株式会社 Lovet S+(ラヴェット エスプラス)
G1404 株式会社ニッセン ヒアルプラコラ GABAナイトボーテ
G1405 箱根ベーカリー株式会社 焦がしバターのメロンパン
G1406 株式会社日本薬健 W BLACK COFFEE(ダブルブラックコーヒー)
G1407 三生医薬株式会社 リゲインスリープチャージs
G1408 株式会社創健社 スーパーハイルテイン
G1409 株式会社かがやくコスメ すらり毎日和漢ジンジャー
G1410 ヤマザキビスケット株式会社 ウェルミー チョコ
G1411 株式会社リフレ 糖脂リミットプラス
G1412 エタニクス製薬株式会社 尿酸ルテオリンケア
G1413 T&Aオアシス株式会社 ハイクリアリー
G1414 株式会社藤い屋 アンプロプラス
G1415 株式会社リラクル リラクミンナイト
G1416 大塚食品株式会社 もち麦・玄米入りマンナンヒカリ
G1417 大塚食品株式会社 もち麦・玄米入りマンナンごはん

撤回情報
 
2022年5月6日付け
B268 「レモネードGABA(ギャバ)」
クラシエフーズ株式会社 ・・・・ GABA
撤回理由 「発売可能性がなくなったため」
 
F14 「アップルエードFIBER(ファイバー)」
クラシエフーズ株式会社 ・・・・ 難消化性デキストリン(食物繊維)
撤回理由 「発売可能性がなくなったため」
 
2022年5月10日付け
E146 「ごま豆乳仕立てのみんなのみかたDHA(ディーエイチエー)125」
日本水産株式会社 ・・・・ EPADHA
撤回理由 「販売終了のため」


今週の注目の届出

注目の届出
 
特になし
 
 
「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき

こんにちは
関東地方は、今日もあいにくの雨です。
素人に出ず、ひたすら締め切り仕事を片付けたいと思っています。
 
さて、機能性表示食品も、ついに2021年度1400件を超え、2022年度分も公表が始まりました。
2022年度の届出が、どうなっていくのか、今年も終えいかけていきたいと思います。
 
本メルマガ読者特典の『健康食品・サプリ[成分]のすべて〈第7版〉 ナチュラルメディシン・データベース日本対応版』 割引価格購入も、ご利用ください。
 
メルマガに対する意見、感想等あれば、ぜひお声を聞かせてください。
それでは、素敵な週末を。  (KC)

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