2022年6月25日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第219号

薬剤師さんのための健康食品情報第219号


平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (6月19日~6月25日)
 
6月17日 ダイエット用食品から医薬品成分が検出されました (川口市)

https://www.city.kawaguchi.lg.jp/material/
files/group/86/tyuuikanki20220617.pdf

令和4年6月8日、インターネットを通じてダイエット用食品を購入した市民から体調不良の相談があったため、当該製品を検査したところ、国内で医薬品として承認されていない医薬品成分のシブトラミンが検出されましたので、下記のとおりお知らせします。
 
医薬品成分が検出された製品
 
名 称:DETOXERET Chokolade
内容量:1箱30個入り(個包装)
内容物:チョコレート(固形)
検出された医薬品成分について
 成分名:シブトラミン 7.0mg/

622日 医薬品成分を含む製品による健康被害(疑い)(北九州市)

https://www.city.kitakyushu.lg.jp/
ho-huku/18301292.html

SNSを通じて購入したダイエット用健康食品を摂取した市民から体調不良の相談が6月7日(火)にあり、当該製品を本市保健環境研究所で検査したところ、医薬品成分の「シブトラミン」「フェノールフタレイン」が検出されましたので、お知らせします。

名称 Detoxeret ゼリー(セロリと海藻の風味、ブラックカカオ蜂蜜風味)
形状 ゼリー状
検出された医薬品成分

   
セロリと海藻の風味
シブトラミン 1.0mg/g (1 20g として含有量は 20mg/本と推定)
フェノールフタレイン 0.080mg/g (1 20g として含有量は 1.6mg/本と推定 )

    ブラックカカオ 蜂蜜風味
シブトラミン 1.2 /g  (1 20g として含有量は 24mg/本と推定)
フェノールフタレイン 0.097 /g (1 20g として含有量は 1.9mg/本と推定 )
 
(KC 最近見つかっているものと同じですが、メルカリ当たりでも出回っていたらしく、かなり被害者はいそうですね。)

6月22日 「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」の啓発チラシ・ポスターの公表 (消費者庁)
 
「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」の啓発チラシ・ポスター

https://www.caa.go.jp/policies/policy/
food_labeling/food_sanitation/food_additive/
assets/food_labeling_cms204_220622_01.pdf

 
「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」の10類型イラスト

https://www.caa.go.jp/policies/policy/
food_labeling/food_sanitation/food_additive/
assets/food_labeling_cms204_220624_01.pdf

 
KC たぶん、一般人は、このチラシを見ても、何のことを言っているのかわからないと思う。)

24日 令和3年度 食品表示に関する消費者意向調査報告書の公表 (消費者庁)
 
令和3年度食品表示に関する消費者意向調査 報告書
https://www.caa.go.jp/policies/policy/
food_labeling/information/research/2021/
assets/food_labeling_cms201_220624_01.pdf


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより


健康食品の健康被害情報(/19~6/25) 国立健康栄養研究所HPより


(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
素材情報から
 
「ニンニク、セイヨウニンニク、ガーリック、オオニンニク、ダイサン」安全性:危険情報
・高血圧、胃潰瘍の既往歴がある71歳女性 (日本) が、子宮頸がんのための準広汎子宮全摘出術を受ける直前まで、ニンニクを定期的に摂取していたところ (摂取量、期間不明) 、術中に強い出血傾向が認められ、止血に時間を要したが、手術は終了した。
日本婦人科腫瘍学会雑誌. 2021;39(2):573-580.
 
 
新規収載
 
「アサ ()
https://hfnet.nibiohn.go.jp/
contents/detail4964.html

 
「カンナビジオール、CBD
https://hfnet.nibiohn.go.jp/
contents/detail4965.html

 
「ケシ」
https://hfnet.nibiohn.go.jp/
contents/detail4966.html

 
「ジアシルグリセリルエーテル (DAGE)
https://hfnet.nibiohn.go.jp/
contents/detail4967.html


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



ラガービールが男性の腸内微生物を助ける可能性?

ラガービールが男性の腸内微生物を助ける可能性?
  
アルコールが入っていなくてもラガービールには、男性の腸内細菌を改善する効果があるようだ、というポルトガル・NOVAデ・リスボン大学からの研究報告。
研究チームは、19名の健康な男性を対象にランダム化二重盲検対照試験を実施し、毎日325mlのラガービールまたはノンアルコールラガーを4週間摂取した。
その結果、両群とも腸内細菌叢の細菌多様性が高まり、糞便アルカリホスファターゼが上昇し、腸の献上状態が改善したことが示唆された。
 
以前に実施された男女両方を対象にしたクロスオーバー試験では、ノンアルコールラガーの30日間摂取で腸内細菌叢の多様性が増加したが、アルコール入りのラガービールにはその効果は見られなかった。
今回、異なる結果が得られたことに対して、研究チームは、研究デザインや参加者の居住地域が異なるためではないか、としている。
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jafc.2c00587


フルクトースはグリセリン酸を介して糖尿病リスクを高める?

フルクトースはグリセリン酸を介して糖尿病リスクを高める?
  
フルクトースの代謝物であるグリセリン酸がインスリン産生細胞を障害して糖尿病リスクを高めるようだ、という米国テラサキ生物医学創発研究所によるマウスを用いた動物実験の報告。
高脂肪・高砂糖食を与えられたマウスの実験で、フルクトース代謝が高まり、大量のフルクトース代謝中間体(グリセリン酸)が小腸で生成して血液中に放出されることが確認された。
 
研究チームがD-グリセリン酸尿症の患者を調べた結果、血中のグリセリン酸濃度が異常に高く、これは糖尿病の独立した顕著なリスク因子であることが明らかになった。
そこで、研究チームがマウスにグリセリン酸を投与するとグルコース障害が起こり、これはインスリン抵抗性の上昇ではなく血中インスリン濃度の低下によるものであることを発見した。
グリセリン酸を投与されたマウスの膵島細胞ではインスリン産生β細胞の死滅が確認された。
 
以上のことから、フルクトースの大量摂取をもたらす西洋型食事による、長期にわたるグリセリン酸への体内曝露は、膵島細胞の損傷と糖尿病発症のリスクを高めることが示唆された。
https://www.sciencedirect.com/science/
article/abs/pii/S1550413122001899?via%3Dihub


先週の健康・健康食品関連情報


先週の健康・健康食品関連情報(6月19日~6月25日)

 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より



肉類、魚類、および脂肪酸摂取と非ホジキンリンパ腫罹患との関連 (国立がん研究センター)


https://epi.ncc.go.jp/jphc/
outcome/8936.html

 
肉類、魚類の摂取と非ホジキンリンパ腫の罹患リスクの間に関連はありませんでした。しかし、総脂肪酸摂取量および飽和脂肪酸摂取量が最も多いグループでは、非ホジキンリンパ腫罹患リスクが高くなりました。その他の脂肪酸摂取量と非ホジキンリンパ腫罹患リスクの関連はありませんでした。
 
 
酢の物摂取習慣と血圧の関係を明らかに
40歳以上の男女1498名に食生活調査を実施 (大阪公立大)


https://www.omu.ac.jp/info/
research_news/entry-01187.html

 
男性では86.4%、女性では93.9%が、月に1回以上酢の物を食べる習慣があることがわかりました。さらに、酢の物の摂取習慣がない男性は、月に一度でも酢の物を摂取している男性に比べて、日本高血圧学会が策定したガイドラインで定める血圧値の分類が悪いことが明らかになりました。
 
(KC 酢酸の血圧低下作用は知られていますが、時たま食べればいいということなのですかね?)
 
 
微細藻類ユーグレナの貯蔵多糖パラミロンの摂取がマウスの末梢組織の体内時計の調整に関与していることを確認 (ユーグレナ)

https://www.euglena.jp/news/20220617-2/
 
パラミロンの摂取が腸内細菌叢の変化に関与し、時計遺伝子の発現リズムの位相を調節すること、また活動期の開始時に摂取することでソーシャル・ジェットラグ状態のマウスの末梢組織における体内時計(子時計)のズレを改善する効果を発揮していることが示唆されました。これまでの研究から、ユーグレナの摂取が睡眠の質を改善することが明らかになっており、今回明らかになった体内時計の調整はその作用機序のひとつである可能性があります。
 
 
マカが骨格筋細胞の生育・成長を促し、筋肥大をもたらすことを発見 (立命館大)

http://www.ritsumei.ac.jp/
file.jsp?id=541453&f=.pdf

 
マカエキス末を添加した群の筋径の太さならびに筋面積には有意な増加が認められ、加えて、
筋分化に関しても有意な増加が見られました。
分子メカニズムに、筋合成に関連するタンパク質発現(Akt mTOR のリン酸化)の増加が関与
している可能性が示唆されました。
 
 
体水分不均衡は、低舌圧、低握力と関連する
口腔機能と体組成の関連に新知見、一層の医科歯科連携を (東京医科歯科大)


https://www.tmd.ac.jp/press-release/
20220624-1/

 
男女別に65歳未満の成人群と65歳以上の高齢者群で細胞外水分比を比較すると、男女いずれも高齢者群で有意に高いことがわかりました。さらに、細胞外水分比は舌圧、握力と有意な相関関係にあり、歩行速度とは相関関係にありませんでした。
 
(KC 良くしゃべれば、老化予防になるということですかね?)



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

先週のトクホ・機能性表示食品情報(6月19日~6月25日)
 
特定保健用食品
 
6月25日 2件 許可
 
商品名:日清MCTリセッタ

申請者:日清オイリオグループ株式会社

関与する成分:中鎖脂肪酸

許可を受けた表示内容:
この油は、中鎖脂肪酸を含み、体に脂肪がつきにくいのが特徴です。体脂肪が多めの方や肥満気味の方は、通常の油に替えて、この油をお使いいただくことをおすすめします。


1
日摂取目安量:14g


区分:
特保

許可番号:1836


商品名:ホット特茶 TOKUCHA

申請者:サントリー食品インターナショナル株式会社

関与する成分:
ケルセチン配糖体(イソクエルシトリンとして)


許可を受けた表示内容:
本品は、脂肪分解酵素を活性化させるケルセチン配糖体の働きにより、日常の身体活動による脂肪を代謝する力(脂肪の分解・消費)を高め、体脂肪を減らすのを助けるので、体脂肪が多め方に適しています


1日摂取目安量:500ml

区分:
特保


許可番号:
1837  

詳細は、

https://www.caa.go.jp/notice/assets/
food_labeling_cms206_220624_02.pdf


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
H99 有限会社マイケア 琉球サプリ 一望百景
H100 株式会社日本予防医学研究所 コアグランス腸活
H101 森永乳業株式会社 森永トリプルサプリ やさしいミルク味
H102 亀田製菓株式会社 57g亀田の柿の種食後の中性脂肪が気になる方向け
H103 株式会社MTG GABAプラス
H104 株式会社おがわ園 血糖力茶(ペットボトルタイプ)
H105 富士化学工業株式会社 オメガサプリ
H106 常盤薬品工業株式会社 プラズマ乳酸菌 おいしい青汁
H107 株式会社ダイアナ Renatur Premium(リナチュア プレミアム)
H108 殿村食品株式会社 日本産大どんこ椎茸
H109 株式会社日本漢方 日本調剤の葛花珈琲
H110 株式会社ニッセン シボリーナ ドリップコーヒー プラス
H111 株式会社インシップ インシップ還元型コエンザイムQ10
H112 有限会社マイケア さかな暮らし(ダブル)
H113 フェイスラボ株式会社 スヤスヤのたね
H114 株式会社ユーグレナ からだにユーグレナ 睡眠・ストレス Wサポート 機能性表示食品
H115 株式会社ユーグレナ からだにユーグレナ 睡眠・ストレスWサポート 機能性表示食品
H116 株式会社ユーグレナ からだにユーグレナ 睡眠・疲労感・ストレス トリプルサポート 機能性表示食品
H117 機能性食品開発研究センター株式会社 ビタミンバンクイミダゾールジペプチド
H118 モデーアジャパン合同会社 モデーア テアニン プラス
H119 日本コカ・コーラ株式会社 綾鷹 濃い緑茶
H120 株式会社ニッピ ぷるキラまもる君
H121 宇治の露製茶株式会社 伊右衛門 インスタント緑茶 尿酸値
H122 占部大観堂製薬株式会社 ぐっすり血圧生活
H123 明治薬品株式会社 シボラナイトPREMIUM(プレミアム)
H124 株式会社FeeG スラッとリズム
H125 大正製薬株式会社 コレス&ミドルケア さらっとおいしい青汁
H126 大正製薬株式会社 コレステロールや中性脂肪が気になる方の青汁
H127 株式会社インマイライフ アブラカッタブラ
H128 株式会社エポラ うるおいのお守り
H129 株式会社分子生理化学研究所 ワカサプリプラス 還元型コエンザイムQ10
H130 株式会社小谷穀粉 シュガーブロック桑のチカラ
H131 株式会社サンエー21 GABA入りおろしにんにく
H132 株式会社全日本通販 Mukuma Nice(ムクマナイス)

届出撤回情報
 
今週はなし


今週の注目の届出


注目の届出

 
特になし
 
 
「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき

こんにちは

今週も配信が少し遅くなってしまいました。

それにしても、梅雨どころか、夏になってしまいました。
暑い。暑い。
風が強いので、まだいいですが、まだ6月と言うのに、昨日も今日も、30度。8月には何度になるのでしょうか。
 
くれぐれもご自愛ください。
 
 
メルマガに対する意見、感想等あれば、ぜひお声を聞かせてください。

それでは、素敵な週末を。  (KC)

2022年6月18日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第218号

薬剤師さんのための健康食品情報第218号


平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等

6月15日 無承認無許可医薬品によると疑われる健康被害 (相模原市)

https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/
kurashi/kenko/ijiyakuji/1007543.html

 
SNSを通じて購入したダイエット用健康食品(Detoxeretゼリー及びDETOXERET Chokolade)を摂取した市民から、令和4421日に体調不良の相談がありました。
本市では、当該ダイエット用健康食品の販売者等を管轄する福岡市等に情報提供するとともに、調査の過程でDETOXERET Chokoladeも体調不良への関与が強く疑われたことから、市衛生研究所で検査したところ、医薬品成分のシブトラミンが検出されたものです。
 
製品名:DETOXERET Chokolade
容器:合成樹脂製容器入り
内容物:固形チョコレート
 
検出された医薬品成分
成分名 シブトラミン
検出された量 2.8mgg
※チョコレート1個あたりのシブトラミン含有量は、概ね17.9mg/個となります。

6月15日 いわゆる健康食品による健康被害(疑い)事例 (千葉県)


https://www.pref.chiba.lg.jp/yakumu/
press/2022/20220616.html
令和467日に厚生労働省、兵庫県西宮市及び千葉市が報道発表した「医薬品成分を含有する健康食品の発見」について、県内でも同製品を喫食した者から、530日に長生保健所に健康相談がありました。相談者から喫食していない製品の提供を受け、千葉県衛生研究所で検査したところ、西宮市、千葉市と同様の医薬品成分(シブトラミン)が検出されましたので、お知らせします。
 
製品の概要
1)製品名 Detoxeret ゼリー
2)内容量 15
3)形状  ゼリー状
4)検出された医薬品成分 シブトラミン
5)その他検出された成分 フェノールフタレイン
 
(KC 既に国内で3例目の健康被害です。この商品、かなり出回っていますね。注意喚起お願いします。)

6月15日 インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブックの公表

 
消費者庁から、「インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック」及び「インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック(別冊)食品表示情報の入手方法と管理方法」が正式に公表されました。
 
インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック

https://www.caa.go.jp/notice/assets/
food_labeling_cms202_220615_02.pdf

 

インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック(別冊)食品表示情報の入手方法と管理方法

https://www.caa.go.jp/notice/assets/
food_labeling_cms202_220615_03.pdf


6月15日 「食品表示基準Q&A」を改正 (消費者庁)

 
食事表示基準Q&Aの第14改正版が公表されました。
 
食品表示基準Q&A (最新版)

https://www.caa.go.jp/policies/policy/
food_labeling/food_labeling_act/assets/
food_labeling_cms201_220615_13.pdf

 
新旧対照表

https://www.caa.go.jp/policies/policy/
food_labeling/food_labeling_act/assets/
food_labeling_cms201_220615_15.pdf

 
(KC 魚介類の名称のガイドラインの変更に伴う改正)
 
 
(健康食品の話題ではないですが)
 
OTC販売機の実証実験スタート
 
サンドボックス制度の 「駅改札内における OTC 販売機を用いた一般用医薬品販売」の実証実験スタートしているようです。
 
大正製薬プレスリリース
https://www.taisho.co.jp/company/news/
2022/2022053001-1.pdf


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(/12~6/18) 国立健康栄養研究所HPより
(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
特になし


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



マメ科植物が豊富なビーガン食は減量に有効?

マメ科植物が豊富なビーガン食は減量に有効?
 
ビーガン食は食事の質を改善し、体重の減少とインスリン感受性の改善をもたらすかもしれない、という「責任ある医療のための医師会」による研究報告。体重の減少は、マメ科植物の摂取量の増加と肉、魚、家禽の摂取量の減少に最も関連していたという。
「私たちの研究によると、健康の質を改善する最善の方法は、食べる食品の質を改善することです」と委員会の臨床研究責任者であり本研究の共著者であるハナ・カレオバ医師は述べている。「つまり、動物性食品を避け、果物、野菜、穀物、豆が豊富なビーガン食を食べることを意味します。」
研究チームは、244名の過体重成人を対象に16週間の試験を実施した。ランダムに2群に分け、1群(対照群)は食事を変更せず、別の1群(介入群)は野菜、穀物、豆類、果物からなる、カロリー制限なしの低脂肪ビーガン食に従うように求められた。研究チームは、食事の質、体重、脂肪量、およびインスリン感受性を追跡した。最終的なデータ分析には、研究全体を完了し、最終的な食事記録を提出した219人の参加者のデータが含まれた。
 
試験の結果、ビーガン食の参加者は平均体重13ポンド(5.9kg)と脂肪量9.1ポンド(4.1kg)を減少させた。食事を変更しなかったグループでは、体重と脂肪量は減少しなかった。ビーガン群では、果物、マメ科植物、肉代替品、全粒穀物の摂取量の増加、および動物性食品、添加油、動物性脂肪の減少が体重減少に関連していたという。ビーガン群はまた、インスリン感受性も改善した。
代替健康的な食事インデックス(AHEI2010)で測定されたビーガン群の食事の質は、食事を変更しなかったグループに有意な変化がなかったのとは対照的に、平均6ポイント増加した。

https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/
pii/S2212267222002350


コーヒーは急性腎障害のリスクの低下につながる?

コーヒーは急性腎障害のリスクの低下につながる?
  
1日に少なくとも1杯のコーヒーを飲む人は、コーヒーを飲まない人に比べて、急性腎障害のリスクが低いかもしれない、という米国のジョンズホプキンス大学からの研究報告。
研究チームは、1987年に開始された「コミュニティにおけるアテローム性動脈硬化症リスク」研究から14,207人の参加者(平均年齢54歳)のデータを解析した。追跡期間中に1,694件の急性腎障害が記録された。
種々の因子を調整した結果、毎日コーヒーを摂取する参加者は、コーヒーを摂取しない参加者に比べて、急性腎障害を発症するリスクが15%低いことが明らかになった12-3杯コーヒーを摂取する人が最もリスクが低く、摂取しない人に比べて、22-23%低かったという。
 
「定期的にコーヒーを飲むことは、2型糖尿病、心血管疾患、肝臓病などの慢性および変性疾患の予防に関連していることがすでにわかっています」と主任研究者のキラグ・パリク教授は語っている。「カフェインの健康上のメリットのリストに、急性腎障害のリスクの低下を追加できました。」

https://www.kireports.org/article/
S2468-0249(22)01369-9/fulltext


DHAレベルが高い人、アルツハイマーのリスク半減

DHAレベルが高い人、アルツハイマーのリスク半減

血中のDHA濃度が高い人は、低い人に比べてアルツハイマー型認知症の発症リスクが49%低いことが示された。また、特に遺伝的にアルツハイマー発症リスクの高い人においてはDHAが豊富な食事によって病気の発症を遅らせることのできる可能性が示唆された。米・脂肪酸研究所の研究。
この研究は、65歳以上の認知症のない1490人の参加者を含む「フラミンガム子孫コホート」の一環として実施された前向き観察研究で、研究者は赤血球におけるドコサヘキサエン酸(DHA)の量とアルツハイマー発症との関連を調べた。また、アルツハイマーのリスクとなる遺伝子APOE-ε4保有の有無との相互作用についても確認した。
DHA濃度により参加者を5群に分けて比較した結果、最も濃度の高かった群(6.1%以上)でのアルツハイマー発症リスクは、濃度が最低の群(3.8%未満)と比較して49%低かったほか、アルツハイマー発症までの期間を4.7年引き延ばすことができると推計された。
 
さらに、研究者らは、DHAの摂取量の増加は、特にAPOE-ε4遺伝子を保有する高リスクの人において、アルツハイマーを発症するリスクを低下させる可能性があることを指摘している。また、高いDHAレベルを保持することにより、APOE-ε4遺伝子の非保有者に比べてより多くの利益を得る可能性があることが示唆されたという。
https://www.mdpi.com/2072-6643/14/12/2408


先週の健康・健康食品関連情報

先週の健康・健康食品関連情報(6月12日~6月18日)
 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より


非アルコール飲料の摂取と血糖値の指標との関連 (国立がん研究センター)

https://epi.ncc.go.jp/jphc/
outcome/8934.html

 
男女ともに、コーヒーの摂取量が多い人で空腹時血糖値が低いという関連が明らかになりました。一方、HbA1cの解析においては、コーヒーの摂取量が多い男性ではHbA1cが高く、空腹時血糖値とは相反する結果となりました。また、従来、コーヒー摂取は、長期的には糖尿病の発症に抑制的に働くとの結果が多く報告されており、この点でもHbA1cに関しては、やや予想に反する結果でした。
 
 
ビフィズス菌摂取による軽度認知障害患者の認知機能改善
ならびに脳萎縮進行の抑制効果を確認 (順天堂大)


https://www.juntendo.ac.jp/news/
20220613-01.html

 
軽度認知障害患者に対してビフィズス菌(MCC1274)摂取の介入を行った結果、認知機能のうち見当識*1等の症状改善ならびにMRI画像解析による脳萎縮進行の抑制を確認しました。また、介入前の認知機能スコアを高低別に腸内フローラを比較したところ、認知機能がより低い患者群においてビフィズス菌 (Bifidobacterium)の占有率が低いことも判明しました。
 
 
ビタミンEの一種であるトコトリエノールに抗肥満効果があることを発見 (芝浦工大)

https://www.shibaura-it.ac.jp/news/
nid00002359.html

 
13週間にわたり、高脂肪食をマウスに与えたところ、マウスの体重は著しく増加しました。一方、高脂肪食とトコトリエノールを与えたマウスでは、体重増加が抑制されていました。さらに、トコトリエノールが腎臓周辺の白色脂肪組織の蓄積を低下させ、高脂肪食による肝臓のダメージを抑制できることがわかりました。加えて、トコトリエノールには、血中の善玉コレステロール(HDL)の濃度に影響を与えることなく、悪玉コレステロール(LDL)の濃度を低下させる効果もありました。
 
 
発酵乳が健康に有益な野菜由来の機能性成分であるカロテノイドの吸収を促進 (明治)

https://www.meiji.co.jp/corporate/
pressrelease/2022/0613_01/index.html

 
ニンジンと発酵乳を同時摂取したとき、ニンジンのみを摂取したときと比較して、摂取468時間後の血漿TRL画分中のβ-カロテン値が有意に高値となりました。また、ニンジンと発酵乳を同時摂取したとき、ニンジンのみを摂取したときと比較して、β-カロテン、α-カロテンの上昇曲線下面積(iAUC)が、有意に高値となりました。
トマトと発酵乳を同時摂取したとき、トマトのみ摂取したときと比較して、血漿TRL画分中のリコペンのiAUCが有意に高値となりました。
ホウレンソウと発酵乳の同時摂取は、ホウレンソウのみ摂取したときと比較して、血漿全画分中のルテインのiAUCが有意に高値となりました。
野菜と発酵乳の同時摂取は、健常人の食事由来カロテノイドの血中濃度を有意に高め、吸収性が高まることを明らかにしました。
 
(KC 機能性表示食品も、次のステップとして、例えば、「発酵乳由来○○が、リコピンの吸収を高めます。リコピンには、××の機能があります。」のような者が出てきても面白いですね。)
 
 
スキンケア製品の長期使用における肌の影響を検証 (ファンケル)

https://www.fancl.jp/news/pdf/
20220610_sukinkeaseihinnochoukishi
youniokeruhadanoeikyou.pdf

 
肌に負担となる成分無配合のスキンケア製品を長く使うことで、肌のきれいさにつながる実感とともに、肌の老化を防ぐ、つまり、若々しさの持続につながる可能性を見いだすことができました。防腐剤などの肌に負担となる成分は、微細なストレスを与えるため、これらの成分を配合しないことで、スキンケアを負担なく使うことができると考えますが、この微細なストレスは徐々に肌に蓄積するため、将来の肌状態にも違いを生み出すと考えています。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

先週のトクホ・機能性表示食品情報(6月12日~6月18日)
 
特別用途食品
 
6月17日 1件 許可

区分:
個別評価型 病者用食品

商品名:オーエスワン アップル風味(OS-1 アップル風味)

申請者:株式会社大塚製薬工場

許可を受けた表示内容:オーエスワン アップル風味は、脱水症のための食事療法(経口補水療法)に用いる経口補水液です。軽度から中等度の脱水症における水・電解質の補給、維持に適した病者用食品です。下記の状態等を原因とした脱水症の悪化防止・回復、脱水症の回復後も下記の状態等における水・電解質の補給、維持にご利用ください。
・感染性腸炎、感冒による下痢・ 嘔吐・発熱
・高齢者の経口摂取不足
・過度の発汗
また、脱水を伴う熱中症にもご利用ください。

許可番号:2022002
 


機能性表示食品届出公表


効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。
H88 ダイドードリンコ株式会社 The BURNING b(ザ・バーニング・ビー)
H89 協同乳業株式会社 LKM(エルケイエム)ヨーグルトBV(ビーブイ)100ml ドリンクタイプ
H90 森永乳業株式会社 楽歩習慣グルコサミンプラス
H91 オルト株式会社 ナガルルモa
H92 オリヒロプランデュ株式会社 機能性表示食品 脂肪・尿酸ダウン
H93 アルプス薬品工業株式会社 ユビオフラボノイドC
H94 アルプス薬品工業株式会社 ユビオフラボノイドB
H95 株式会社全日本通販 コレステ&血圧セーブ粒
H96 明治薬品株式会社 健康きらり 肝ケア
H97 明治薬品株式会社 健康きらり コレステコウカ
H98 株式会社ファンケル コレステサポート


今週の注目の届出

注目の届出
 
H93 「ユビオフラボノイドC」
アルプス薬品工業株式会社 ・・・・ ケルセチン配糖体
「本品にはケルセチン配糖体が含まれています。ケルセチン配糖体には、食事で摂取した脂肪分の吸収をゆるやかにして、食後の血中中性脂肪の上昇をゆるやかにする機能があることが報告されています。脂肪分の多い食品を摂取しがちな方におすすめです。」
 
H94 「ユビオフラボノイドB」
アルプス薬品工業株式会社 ・・・・ ケルセチン配糖体
「本品にはケルセチン配糖体が含まれています。ケルセチン配糖体には、中高年が加齢に伴い低下しがちな積極的な気分、生き生きとした気分、やる気を維持する機能があることが報告されています。」
 
新規成分
<![if !supportLists]>    <![endif]>血中中性脂肪 SR(1報)で評価
健常者を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー群間試験
8週間摂取(ウォッシュアウト3週間)
食後0.5,1,2 時間における血中中性脂肪濃度、食後04 時間における血中中性脂肪濃度のAUC(時間曲線下面積、該当時間帯における中性脂肪の合計値を表す)について、食事からの中性脂肪吸収の抑制が有意に認められた。
Nutr. Metab. Cardiovasc. Dis. 2013;23(5): 403-409
 
作用機序
脂肪酸のβ-酸化を担うエノイル-CoA ヒドラターゼと中性脂肪の分解を担うトリグリセリドリパーゼの活性化と、脂肪の分解を担う膵リパーゼを阻害する作用が考えられる。
 
<![if !supportLists]>    <![endif]>積極的な気分 SR(1報)で評価
日本人健常者(6079 )を対象としたプラセボ対照二重盲検並行群間比較試験。
ケルセチン配糖体を多く含む被験食又はプラセボを 24週間継続して摂取すると、CADi2の項目の内「SDS」と「やる気スコア」の各指標に関する、ベースラインから 24週間後までの変化が、プラセボ群と比較して群間有意差を認めた。
Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition 【早期公開】
 
作用機序
ケルセチンの抗うつ作用は、脳由来神経栄養因子(BDNF)を活性化する作用、及びフォークヘッドボックス蛋白質(FoxG1)、リン酸化されたサイクリック AMP 応答配列結合蛋白質(p-CREB)BDNF を増加させ、成体神経発生を促進して脳神経保護作用による。
 
(KC ケルセチン配糖体単独での届出は初出。特保で、中性脂肪の低下は届けられているが、今回は、抗うつ作用でも届けられている。)


「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


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あとがき

こんにちは

今週も配信が遅くなってしまいました。お許しください。
 
今週もシブトラミン入りゼリーの健康被害報告が発表されています。

ぜひ、周りにも注意喚起してください。
 
 
メルマガに対する意見、感想等あれば、ぜひお声を聞かせてください。

それでは、素敵な週末を。  (KC)