2022年2月19日土曜日

薬剤師さんのための健康食品情報第201号

薬剤師さんのための健康食品情報第201号


平成30年4月1日 第1号発行
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(講演会のお知らせ)
 
国立健康・栄養研究所セミナー(オンライン)
日程:2022226日(土)
 
基調講演「発育期における身体活動・運動の重要性」
順天堂大学スポーツ健康医科学研究所 教授 内藤 久士
講演「『早寝早起き朝ごはん』から考える健康的な生活習慣」
栄養・代謝研究部 エネルギー代謝研究室 室長 吉村 英一
 
詳細は、
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/
info_symp.html

行政からの通知、取り締まり等


先週の行政の動き (2月13日~2月19日)
 
215日 アフィリエイト広告等に関する検討会の報告書
 
消費者庁から、本日(2月15日)、「アフィリエイト広告等に関する検討会の報告書」が、公表されました。
 
報告書
 
https://www.caa.go.jp/policies/policy/
representation/meeting_materials/
review_meeting_003/assets/
representation_cms216_220215_01.pdf

 
(KC 今後この報告書をベースに検討され、取り締まりの規制が整備されることになると思います。)
 
 
218日 新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品等の表示に関する改善要請及び一般消費者等への注意喚起について (消費者庁)

https://www.caa.go.jp/notice/assets/
representation_cms214_220218_01.pdf

 
消費者庁は、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に乗じ、インターネッ広告において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする健康食品、空間内のウイルス対策を標ぼうする商品等に対し、緊急的措置として、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の観点から表示の適正化について改善要請を行うとともに、SNSを通じて一般消費者等への注意喚起を行いました。


健康食品の健康被害情報 国立健康栄養研究所HPより

健康食品の健康被害情報(/13~2/19) 国立健康栄養研究所HPより

(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起、米国FDA/FTCの新型コロナウイルス対策に関連した虚偽宣伝に関する注意喚起は、掲載していません)
 
素材情報より
 
「カフェイン」安全性:危険情報
・アトピー性皮膚炎の既往がある7歳男児 (日本) が、茶などを含む食品の摂取後に咳嗽、蕁麻疹、咽頭部の違和感を繰り返し生じたため受診。ピーチティーおよびセイロンティーの食物経口負荷試験にて全身蕁麻疹、紅斑、咽頭痛、咳嗽を生じ、皮内テストにて茶に陽性であったことから、茶アレルギーと診断された。その後、コーヒー入りパンに対してもアナフィラキシーを生じ、皮内テスト、BAT (好塩基球活性化試験)にてカフェインに陽性、カテキンに陰性であったことから、カフェインによるアナフィラキシーと診断された。
アレルギー.2017:66(4-5):597.
 
(KC 健康食品の健康被害ではありませんが、参考に掲載いたします。)


患者さんとの会話のための話題提供


LINK de DIETより



問題は脂肪の過剰ではなく機能の喪失である?

問題は脂肪の過剰ではなく機能の喪失である?
  
肥満の問題は、単に脂肪が蓄積しているということではなく、脂肪細胞の機能低下である、という米国ペンシルバニア大学からの研究報告。
肥満は高血圧や糖尿病のような心臓代謝性疾患を引き起こすことが知られているが、これらの疾患を単に脂肪の過剰に帰するのは物事を単純化している。基本的なレベルでは、脂肪はエネルギーを蓄えるための受け皿として機能するが、よく見ると、脂肪は免疫応答、インスリン感受性の調節、体温の維持などの重要な身体的プロセスに不可欠な役割を果たしている。『細胞』誌に発表されたレビューで、研究チームは肥満の健康への悪影響は単に脂肪の過剰からだけでなく、変化に対応する能力、言い換えればその可塑性の低下から生じると主張している。
 
脂肪は加齢や肥満により可塑性が低下するため、体の信号に反応する能力が失われる。この現象の現在のモデルでは、脂肪組織の急速な成長がその血液供給を上回り、脂肪細胞から酸素を奪い、もはや分裂しない細胞の蓄積を引き起こす。これは、これらの細胞からの制御されない脂質の流出を伴う、インスリン抵抗性、炎症、および細胞死につながる。

https://www.cell.com/cell/fulltext/
S0092-8674(21)01454-9?utm_source=EA



足の潰瘍がある糖尿病患者のための栄養ガイダンス

足の潰瘍がある糖尿病患者のための栄養ガイダンス
  
糖尿病患者の足潰瘍の治癒をサポートするための栄養療法の重要性を概説する医療専門家向けのガイダンスが発表された。
このガイダンスは、アルギニン、グルタミン、ヒドロキシメチルブチレート(HMB)、および微量栄養素からの栄養が、足の潰瘍を発症する可能性が高い糖尿病患者の創傷治療を改善するのにどのように役立つかに関する専門家のコンセンサスを提供するものである。
 
米国では、糖尿病患者の30%以上が足潰瘍を発症するリスクがあり、その治癒のためには適切な栄養が極めて重要である。本ガイダンスは、患者が適切な栄養教育を受けることで、創傷治癒プロセスをサポートする適切な栄養素を食事に取り入れることができることを強調している。
ガイダンスでは、食事だけでは推定栄養素のニーズを満たすことができない場合は、対象を絞った栄養療法が推奨されると述べている。栄養サプリメントは、最適な創傷治癒をサポートするために必要な栄養素を供給するためのオプションである。
 
本ガイダンスは主として臨床医向けであるが、糖尿病患者向けのリソースを含み、栄養教育の重要性、栄養不足の定期的なスクリーニング、および個別のケアプランを作成するために医療チームと協力することの重要性を強調している。

https://www.guidelinecentral.com/guideline/
502765/pocket-guide/502768/


先週の健康・健康食品関連情報

先週の健康・健康食品関連情報(2月13日~2月19日)
 
行政公表資料より
 
特になし


大学・研究機関等公表資料より


激しい長時間の運動後に生じるお腹へのダメージ

アミノ酸のシスチン・グルタミン摂取により、激しい長時間の運動後に生じる腸管バリア機能の低下を抑制することを確認 (早稲田大)
https://www.waseda.jp/top/news/78494
 
アミノ酸であるシスチン・グルタミン摂取により、激しい運動に伴う腸管バリア機能の低下を抑えることを確認した。
アスリートが抱える日々の激しい運動の反復により生じるコンディショニング低下に対する抑止策として、活用が期待される。
 
 
妊娠中の血清コレステロール値の変化と産後抑うつ症状との関連について
エコチル調査より (富山大)


https://www.u-toyama.ac.jp/wp/
wp-content/uploads/20220210.pdf

 
「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータを用いて、妊娠中の血清総コレステロール(TC)値と産後抑うつ症状(PDS)との関連を調べました。その結果、妊娠中の TC の上昇が、PDS のなりにくさに関連する可能性が示唆されました。妊娠中の TC 値変化を観察することにより、PDS を示しやすい人の事前予測につながる可能性があるかもしれません。
 
 
レッドビート由来のベタレイン色素がアミロイドβペプチドの凝集を阻害することを発見 (石川県立大)

https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/
press/2022/02/15-1.html

 
レッドビート由来のベタレイン色素はの凝集を阻害する活性を持つことを明らかにしました。さらに、遺伝子を発現するアルツハイマー病モデル線虫にレッドビート由来のベタレイン色素を与え、線虫の形質出現を遅延させる事を見出しました。



先週のトクホ・機能性表示食品情報

特定保健用食品

特定保健用食品
 
今週はなし


機能性表示食品届出公表

【届出番号】【商品名】【届出者】【届出者】【食品の区分】【機能性関与成分名】【表示しようとする機能性】の順で掲載。

効率的に使用できるよう、外部サイトへのリンクを貼りました。
会社名のリンク::機能性表示食品まとめ一覧
制度開始から届出た商品を確認できます。

商品名のリンク:機能性表示食品リストとエビデンス
エビデンス詳細・製造工場・摂取時の注意等を確認できます。

今週はなし
 
 
「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから
 
YouTube チャンネル名
「機能性表示食品情報」


https://www.youtube.com/channel/
UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww

 
チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。


あとがき

おはようございます。
今週は、情報量が少なく、ごめんなさい。
たまには、こんな週があっても良いかもしれないと、作り手的には、非常に楽をさせて頂きました。
 
さて、オリンピックもついに終了です。
ドーピングの問題、やはり大きくクローズアップされてしまいました。
自分もスポーツファーマシストなどの講義を聴く機会がありますが、ルールとして決められているものは、守る必要があるし、何よりも身体を守るということは、スポーツにおいても大事なことだと思います。
高木選手の金メダルには、管理栄養師の努力があったようなことが大きく新聞でも報道されていましたが、食事は身体を作る源であること、しっかり考えたいですね。医薬品で病気を治すこと大切ですが、栄養で身体を作るということを忘れてはいけませんね。
 
では、素敵な週末を。(KC)


平成30年4月1日 第1号発行