薬剤師さんのための健康食品情報第216号
平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等 |
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先週の行政の動き (5月29日~6月4日) 6月1日 沖縄特産販売株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令 https://www.caa.go.jp/notice/assets/ representation_220601_01.pdf 消費者庁は、本日、沖縄特産販売株式会社に対し、同社が供給する「養力珪素」と称する食品に係る表示について、消費者庁及び内閣府沖縄総合事務局の調査の結果を踏まえ、景品表示法に違反する行為(優良誤認に該当)が認められたことから、同法の規定に基づき、措置命令を行いました。 表示媒体 ダイレクトメール、自ら販売する商品に同梱するチラシ 表示内容 あたかも、本件商品を摂取又は噴霧すれば、本件商品に含まれる珪素の作用により、血液をサラサラにする効果、血管を強くし、高血圧、高血糖及び糖尿病を改善する効果、シミ、シワ及びイボを解消する効果、二日酔いすることなく目覚めを良くする効果、アトピー性皮膚炎を解消する効果、化粧品の浸透性を高める効果、体内脂肪を浄化排出する効果、花粉症及び鼻炎を解消する効果、陰茎に血液を多く流入させる効果、養毛剤の浸透性を高める効果、生鮮食品の鮮度を長持ちさせる効果、偏頭痛、肩凝り及び腰痛の症状を和らげる効果、髪の量を増やし、肌に張りを出す効果、知覚過敏を完治し、歯周病を改善する効果、老化を防ぐ効果並びに動脈硬化症を予防する効果が得られるかのように示す表示をしていた。 (KC ここまで、健康機能のデパートのような商品も珍しいですね。食品なのに、生鮮食品の鮮度を長持ちさせる効果まで謳っていたようです。 実際のDM等を見ると、さすがに、誰が見てもやり過ぎと感じると思います。ここまで見ると誰も信じないような気もしますが、健康食品だけは、ソウ八百並べても信じて消費者は購入してしまうようです。) (健康食品ではありませんが) 5月31日 若者の除毛剤による皮膚障害に注意! ―顔面には使用しないで!使用方法とともに、契約内容も必ず確認を!― https://www.caa.go.jp/policies/policy/ consumer_safety/caution/caution_060/ assets/ consumer_safety_cms205_220531_01.pdf 除毛剤を購入・使用する際は以下の点に注意しましょう。 (1)除毛剤は医薬部外品です。顔面には使用できないなど用法・用量や使用上の注意をよく確認し、正しく使用しましょう (2)まずは1回分を購入し、使用前にテストをして自分の肌に合うかどうか確認してから使用しましょう (3)肌に異常が生じた場合は直ちに使用を中止し、症状がひどい場合などは皮膚科医を受診しましょう (4)特に通信販売で除毛剤を購入する場合は、1回限りか、2回目からはいくらか、解約の方法など契約内容を必ず確認しましょう (KC 使用上の安全性の注意喚起と、定期購入トラブルの注意喚起の2本立てです。) (行政ではないですが) 所属選手に対する、日本アンチ・ドーピング規律パネルの決定について https://dynaboars.mhi.com/news/team/ 20220513-1698.html このたび、三菱重工相模原ダイナボアーズに所属する選手1名が、2022年4月20日付で日本アンチ・ドーピング規律パネルより、ドーピング規程違反として5カ月の資格停止の決定が下されました。 選手は、公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構が2021年12月13日に実施した競技会外検査において、体内から微量の世界アンチ・ドーピング機構禁止物質「エノバサルム(オスタリン)」(たんぱく同化剤)が検出されました。 日本アンチ・ドーピング機構 公表資料 https://www.playtruejapan.org/ upload_files/uploads/2021/2021-001.pdf (KC 選手に非があるかは別として、怖いですね。) |
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健康食品の健康被害情報(5/29~6/4) 国立健康栄養研究所HPより |
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①果物と野菜は子供のADHD症状に重要な役割を果たす |
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果物と野菜は子供のADHD症状に重要な役割を果たす 注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供が果物や野菜が豊富な食生活を送ることで、症状を緩和する一助となる可能性が示された。米オハイオ州立大学の研究。 この研究では、ADHD症状のある134人の子供たちの親に依頼し、90日間にわたって子供の食べた典型的な食べ物についての詳細な質問票に記入してもらった。さらに別の質問票を用いて、集中力を維持できない、指示に従わない、物事を覚えるのが難しい、感情の制御が難しいなど、子供たちの不注意の症状(ADHDの特徴)の評価を依頼した。 研究担当者のイレーヌ・ハツ准教授は、本研究結果は、より多くの果物と野菜を摂取した子供たちがそれほど深刻な不注意の症状を示さなかったと述べている。「果物や野菜を含む健康的な食事をとることは、ADHDの症状のいくつかを軽減する方法のひとつかもしれません。」 本研究のデータは、「青少年におけるADHDの微量栄養素(MADDY)研究」から得られたもの。この研究では、6歳から12歳のADHDや感情の制御が難しい子ども134人を対象としている。 MADDY研究における、サプリメントの有効性を評価した研究では、微量栄養素を摂取した子供は、プラセボを摂取した子供よりもADHDと感情制御不全の症状に有意な改善を示す可能性が3倍高いことが示された。 さらに別の研究では、家庭に食料不安の問題がある子供ほど、慢性的な過敏、怒りの感情、怒りの爆発など、感情的な制御不全のより深刻な症状を示す可能性が高いことが示された。 <なぜADHDにとって食事がそれほど重要なのか> 研究者らは、ADHDは脳内の一部の神経伝達物質のレベルの低さに関連していると考えている。ビタミンとミネラルは、体がこれらの重要な神経化学物質を作るのを助け、脳全体の機能における補助因子として重要な役割を果たしている。 https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/ 1028415X.2022.2071805 |
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②セリアック病患者のための穀物、オーツ麦に可能性 |
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セリアック病患者のための穀物、オーツ麦に可能性 オーツ麦のゲノムが解読され、この人気のある穀物がセリアック病やグルテン不耐症のほとんどの人に適している理由が説明された。独ヘルムホルツセンターミュンヘンなどからの報告。 研究結果はまた、より栄養価が高く、干ばつや病気に対してより耐性のある品種への新しい洞察を提供することにより、豪州のすでに世界をリードしているオーツ麦産業を後押しするものだという。 「オーツ麦には、セリアック病の人から免疫反応を引き起こす小麦のグルテンに対応するたんぱく質が少ないことがわかった。これにより、遺伝子(DNA)レベルとたんぱく質レベルの両方で、オーツ麦には食物アレルギーや不耐性を引き起こすことが知られているたんぱく質が少ないことを確認できた」と研究者は説明している。 他の穀物と比較して、オーツ麦にはベータグルカンがはるかに高い割合で含まれているため、血中コレステロール値が低下し、2型糖尿病などの代謝性疾患を持つ人々にプラスの効果があるという。 「これらの特徴は、オーツ麦が小麦や他のグルテンが豊富な穀物よりも、セリアック病に安全な米とゲノムおよびたんぱく質の類似性が高いことを意味します。」 https://www.nature.com/articles/ s41586-022-04732-y |
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③プロテインサプリは血糖コントロールに役立つ? |
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プロテインサプリは血糖コントロールに役立つ? 少量のホエイたんぱく質を食事の前に飲むと、2型糖尿病の人が血糖値をコントロールするのに役立つかもしれない、という英国ニューカッスル大学からの研究報告。 研究チームは、18名の2型糖尿病患者(平均年齢50歳)を対象に、ランダム化プラセボ対照一重盲検クロスオーバーデザイン臨床試験を実施して、少量のホエイたんぱく質の食事前の摂取が血糖値制御に及ぼす影響を検討した。 介入群は、朝食、昼食、夕食の10分前に15gのホエイたんぱく質を含む100mlの溶液を7日間にわたって摂取した。対照群は、プラセボ飲料を摂取した。血糖値は、継続的血糖監視装置により1週間にわたって自動的に追跡された。 その結果、毎日の高血糖の有病率が、対照群では38%だったのに対し、介入群では30%と8ポイント有意に減少(p<0.05)し、正常血糖の時間が9ポイント(約2時間)有意に増加した。24時間平均血糖値は、対照群に比べて介入群で0.6mmol/L低かった。 「ホエイプロテインは2つの方法で機能すると信じています。1つは、食物が消化器系を通過する速度を遅くすること、もう1つは、血糖値の上昇を防ぐ多くの重要なホルモンを刺激することです。世界中で糖尿病を発症する人が増えているのを見ると、栄養補助食品などの薬の代替品の可能性を調査することがより重要になります」と主任研究者のダニエル・ウェスト博士はコメントしている。 https://drc.bmj.com/content/10/3/e002820 |
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④砂糖入りでも?! コーヒーで死亡リスク減 |
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砂糖入りでも?! コーヒーで死亡リスク減 1日1.5~3.5杯のコーヒー摂取は、無糖・砂糖入りに関わらず死亡リスクを2~3割ほど低減したという。中国南方医科大学が7年間に渡り英国の17万人あまりのデータを分析した研究。なお、砂糖を入れた場合の使用量はコーヒー1杯あたり平均で小さじ1杯(3g)程度だったとのこと。 コーヒーの健康への影響を観察した従来の研究では、コーヒー摂取により死亡のリスクが低下することがわかっていたものの、無糖・砂糖入り・人工甘味料入りの区別をした上での分析はされていなかった。 そこで中国南方医科大学の研究グループは、英国バイオバンクの研究健康行動アンケートのデータを使用して、無糖・砂糖入り・人工甘味料入りのコーヒーの摂取と、全死因および原因別の死亡率との関連を評価した。なお、対象者は既知の心臓病やがんのない171,000人以上とした。 その結果、7年間の追跡期間中に、無糖のコーヒーを飲んでいた人は摂取量に関わらず、コーヒーを飲まない人に比べて死亡リスクが16~21%低いことが明らかになった。 また、砂糖入りコーヒーを1日1.5~3.5杯飲んでいた人は、コーヒーを飲まない人に比べて死亡リスクが29~31%低下することもわかった。砂糖入りコーヒーを飲んでいた人の砂糖使用料は、コーヒー1杯あたり平均して小さじ1杯(3g)であった。なお、コーヒーに人工甘味料を使用した人については、明確な結果が出なかった。 この論文の論説では、コーヒーには健康上の利点のある可能性があるものの、被験者の社会経済的状態、食生活、およびその他の生活様式などの要因の違いを判断するのが困難であるなどの交絡因子が、結果に影響を与える可能性があることに注意すべきとしている。 また、今回の分析で記録されたコーヒー1杯あたりの平均砂糖使用量は、人気のコーヒーチェーンの特製ドリンクよりもはるかに少なかった。コーヒー飲用者の多くは他の飲料の代わりにそのようなコーヒーを飲んでいる可能性があり、コーヒーを飲まない人との比較をより困難にしているとのことだ。 https://www.acpjournals.org/doi/ 10.7326/M21-2977 |
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先週の健康・健康食品関連情報(5月29日~6月4日) 行政公表資料より 令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況 (厚労省) https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/ hw/jinkou/geppo/nengai21/index.html 出生数は 81 万 1604 人で、前年の 84 万 835 人より 2 万 9231 人減少し、出生率(人口千対)は 6.6 で、前年の 6.8 より低下している。 死亡数は 143 万 9809 人で、前年の 137 万 2755 人より 6 万 7054 人増加し、死亡率(人口千対)は 11.7 で、前年の 11.1 より上昇している。 死因別にみると、死因順位の第1位は悪性新生物<腫瘍>(全死亡者に占める割合は 26.5%)、 第2位は心疾患(高血圧性を除く)(同 14.9%)、第3位は老衰(同 10.6%)となっている。 (KC いつになったら出生率減少に歯止めがかかるのやら。) |
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大学・研究機関等公表資料より |
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特定保健用食品
先週のトクホ・機能性表示食品情報(5月29日~6月4日) 特定保健用食品 今週はなし |
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「機能性表示食品届出情報 簡単動画解説」はこちらから YouTube チャンネル名 「機能性表示食品情報」 https://www.youtube.com/channel/ UCz0TQYw99ttqqQCmiKzxVww チャンネル登録をしてご覧いただければ幸いです。 |
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こんにちは |
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