2018年12月9日日曜日

薬剤師さんのための健康食品情報(2018/12/2~12/8)

更新:2019年4月21日
薬剤師がぜひ知っておきたい「健康食品」に関する情報 
(2018/12/2~12/8)

平成30年4月1日 第1号発行
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行政からの通知、取り締まり等

先週の行政の動き (122日~128)

126日 医薬品成分を含有する製品の発見について (厚労省 東京都)
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/12/06/08.html

都では、いわゆる健康食品による健康被害の未然防止のため、都内で販売等される製品の試買調査及び成分検査を行っています。


今般、以下の3製品の成分検査を行ったところ、医薬品成分である「シルデナフィル」及び「タダラフィル」が検出されました。
品名 ・・・ 形状 ・・・ 検出成分

姫アグラ ・・・ カプセル ・・・ シルデナフィル

キングパワー ・・・ 錠剤 ・・・ タダラフィル

MACALIGO マカリゴ  ・・・ 粉末 ・・・ タダラフィル


127日 訪問販売業者【(株)グランビア】に対する行政処分について (消費者庁 内閣府)
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/release/2018/
pdf/release_181207_0001.pdf


内閣府沖縄総合事務局は、「極安心」と称する健康食品の訪問販売を行っていた株式会社グランビア(本店: 長崎県佐世保市)に対し、本日、特定商取引に関する法 律(以下「特定商取引法」といいます。)第7条第1項の規定に基づき、以下のとおり 指示をしたので同条第2項の規定に基づき公表します。

違反事例
同社は、遅くとも平成29年4月頃以降、訪問販売をしようとするとき、 「機械に指を乗せるだけで毛細血管の血流検査ができます。無料ですので受けてみませんか。」 などと告げるのみで、その勧誘に先立って、その相手方に対し、売買契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品の種類を明らかにしていませんでした。
(KC これは、健康食品自体が、違反なわけではありません。その健康食品を購入させる売り方が違反している(特商法違反)という物です。)
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健康食品の健康被害情報(12/212/8) 国立健康栄養研究所HPより

125日 シンガポールHSAが医薬品成分 (レボドパなど) を含む製品の自主回収情報を公表

■注意喚起および勧告内容
20181128日、シンガポールHSA (Health Science Authority) が医薬品成分 (レボドパなど) を含むカプセル製品2製品の自主回収情報を公表。

製品名 ・・・・ 混入していた医薬品成分
Best Nutrition Products Anantamul (500 mg) ・・・・レボドパ(パーキンソン病治療薬)

Best Nutrition Products Diabotica (500 mg)  ・・・・ミコフェノール酸(免疫抑制剤)

■解説
Naina Mohamed & Sons Pte Ltdが販売していた当該製品を分析したところ、医薬品成分が検出された。このため、全バッチを対象に自主回収が実施されている。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害は不明。なお、「Best Nutrition Products Diabotica」は店舗に販売停止が命じられた旨が公表されている。
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail3862.html

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患者さんとの会話のための話題提供

LINK de DIETより

 オメガ-3系脂肪酸は心臓に、ビタミンDはがんに有効かもしれない

オメガ-3系脂肪酸のサプリメントは心筋梗塞の発症リスクを低下させ、またビタミンD3のサプリメントはがんによる死亡リスクを低下させる効果がみられるようだ、という米国ブリガム婦人病院などからの研究報告。

VITAL研究は、ランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験で、50歳以上の米国人男女25,871名が参加した。5,106名のアフリカ系米国人が含まれる。がん、心筋梗塞、脳卒中、その他心血管疾患の既往歴のある者は除外されている。

より早期の臨床試験では、心疾患の既往のある患者や非常に高いリスクを持つ者を対象に、魚油やその他のサプリメントが心筋梗塞や脳卒中を予防するかどうかが検討されていたが、VITAL研究は、1次予防としてのオメガ-3系脂肪酸の効果を検証した最初の大規模研究であり、一般集団において最初に疾患が起こるのを予防できるかどうかを検討しているところに特徴がある。

VITAL研究は、ビタミンDとオメガ-3系脂肪酸の効果を独立に検討する共に、その相乗的な効果も検討する。参加者は4群に分けられた。
1)
12000IUのビタミンD311gのオメガ-3系脂肪酸(Omacor)、
2)ビタミン
D+プラセボのオメガ-3系脂肪酸、
3)オメガ
-3系脂肪酸+プラセボのビタミンD
4)どちらもプラセボ。


平均5年の追跡期間中に、806名が心筋梗塞や脳卒中などの主要な有害心血管事象にみまわれた。オメガ-3群は386名、プラセボ群は419名だった。解析の結果、オメガ-3系脂肪酸サプリの摂取は、心筋梗塞のリスクを統計的に有意に28%低下させたことが明らかになった。この効果は、魚の摂取が少ない者でより顕著だった。オメガ-3は、がんのリスクには有意な差がみられなかった。

研究期間中に1,617名ががんの診断を受けた。ビタミンD群は793名、プラセボ群は824名であり、有意差はみられなかった。乳房、前立腺、大腸など部位別にみても有意差はなかったが、がんによる死亡リスクは、ビタミンDを少なくとも2年以上摂取したもので、プラセボ群に比べて統計的に有意に25%低下した。ビタミンDは、心血管系事象に対しては有意な差はみられなかった。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1809944?query=featured_home




持久性運動にアンチエイジング効果

ランニング、水泳、クロスカントリースキー、自転車のような持久性運動には抵抗性運動よりも寿命の延伸を助ける効果がみられるようだ、という独ライプチヒ大学からの研究報告。

研究チームは266名の若くて健康で、これまでは不活動だった参加者をランダムに、6か月の持続性運動群(ランニング)と高強度インターバル運動群、抵抗運動群、対照群(生活習慣を変えない)に各々振り分けた。

3つの運動群の参加者は、週45分のセッションを実行し、研究全体で124セッションを完了した。

研究チームは、研究開始時と6ヶ月後の終了時に白血球のテロメア長とテロメラーゼ活性を測定した。

その結果、持続性運動群と高強度インターバル運動群において、抵抗性運動群と対照群に比べて、2-3倍のテロメラーゼ活性とテロメア長の有意な延伸が認められたという。
https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article/doi/10.1093/eurheartj/ehy585/5193508




③ 苦味の感受性が強い人ほどコーヒーを良く飲むようだ

苦味は有害物質から身体を守る天然の警告システムなのに、なぜかカフェインの苦味に対する感受性が強い人ほどコーヒーを良く飲むようだ、という豪州クイーンズランド大学などからの研究報告。感受性は遺伝子変異によって起きる。

研究チームは、メンデルランダム化の手法を用いて、苦味の感受性と飲料の摂取量との関係を、438,870人の英国人男女について調査した。

遺伝子変異とカフェイン、キニーネ、PROP(アブラナ科野菜の成分に類似した合成の苦味物質プロピルチオウラシル)の摂取量との関連は、豪州の双子研究における全ゲノム解析から明らかにされていた。

解析の結果、カフェインの苦味を強く感じる(遺伝子変異のある)人は、コーヒー摂取量が高めであったが、キニーネまたはPROPの苦味を強く感じる人は、コーヒー摂取量が低めであった。カフェイン感受性の人はまた、14杯以上のヘビードリンカーであるリスクが高かった。茶に関してはコーヒーとは逆の関係がみられた。

「カフェインの苦味に対する感受性が高い人々はコーヒーの摂取量が少ないと思うかもしれない」と週に研究者のマリリン・コーネリス助教授は語っている。「それとは真逆の我々の結果が示唆しているのは、コーヒーを飲む人は、正の強化学習(刺激)によってカフェインの味を受け入れるようになるのだろう、ということである。」
https://www.nature.com/articles/s41598-018-34713-z




④ 綿実油が男性のコレステロールを下げる!?

綿実油に富む高脂肪食が、若年成人男性のコレステロール・プロファイルを劇的に改善する、という米国ジョージア大学からの研究報告。

研究チームは、15名の健康な普通体重の男性(18-45歳)を対象に、綿実油またはオリーブ油を5日間にわたって摂取してもらい、血中脂質プロファイルに対する影響を測定した。

その結果、綿実油を摂取した参加者は、オリーブ油を摂取した場合に比べて、コレステロールが8%LDL-コレステロールが15%、中性脂肪が30%、各々有意に低下したという。HDL-コレステロールは8%上昇した。

綿実油にユニークな成分としてジヒドロステルクル酸があり、これが中性脂肪の蓄積を予防するのではないか、と研究チームは考察している。

また、オメガ-6系脂肪酸が豊富であることも理由の一つだろう、と主任研究者のジェイミー・クーパー准教授はコメントしている。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0271531718307048?via%3Dihub




先週の健康・健康食品関連情報(122日~128)

行政公表資料より

上手な医療のかかり方を広めるための懇談会 資料から (厚労省)

「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」からの提案(案)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000440565.pdf


上手に医療にかかるための5つのポイント(案)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000440566.pdf


人口動態統計月報(概数)(平成307月分)(厚労省)

6~9月の熱中症による死亡者数
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/m2018/xls/7-19.xls

今年7月が、多くの方が熱中症で亡くなったことが分かる資料となっています。


大学・研究機関等公表資料より

喫煙習慣の変化と全死因・肺がん死亡との関連 ( 国立がん研究センター社会と健康研究センター)
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8231.html

喫煙状況の変化を考慮した解析では、過去喫煙者の死亡リスクが高まり、病気のために禁煙した人の死亡リスクは喫煙継続者のリスクよりも高かったことが示唆されました。喫煙状況の変化を考慮したモデル2では、過去喫煙者に新たな禁煙者が加わることで、より正確に過去喫煙者の評価ができ、過去喫煙者では死亡リスクが高かったと考えられます。

今回の解析から、生活習慣の変化を考慮することが重要であることが示唆されました。今後、肺がんだけでなく、循環器疾患など他の喫煙関連疾病においても同様の評価が重要となると考えられます。


幼児及び保護者の入浴意識と生活習慣、QOL との関連(バスクリン)
https://www.bathclin.co.jp/news/2018/1206_6393/

浴槽入浴嗜好は、約束事を守るなどの生活習慣、幼児の健康度などの QOL との関連が示唆されました。
入浴剤に関しては、その使用理由とし、「楽しく入浴する」が最も多く,浴槽入浴嗜好を高める事に影響する可能性が考えられました。


緑茶成分によるインフルエンザ予防効果 (伊藤園)
https://www.itoen.co.jp/company/research/report03/

医療施設の職員197名を対象としたインフルエンザ感染に関する試験を実施しました。対象を2つのグループに分けて、片方には緑茶の成分(カテキンとテアニン)のカプセルを、他方には緑茶の成分を含まないカプセル(プラセボ)を、5ヶ月間摂取していただきました。 結果は、カテキン・テアニン群では、97名中4名がインフルエンザに感染したのに対し(発症率4.1%)、プラセボ群では、99名中13名が感染し(発症率13.1%)、有意にインフルエンザの感染が抑制されました。カテキン・テアニン群では、投与を開始してから約70日目以降、新たな感染者が発生しなかったのに対し、プラセボ群では試験終了まで感染者が増加しました。


詳細調査で明らかになる震災被害の長期的な影響

家屋被害の大きかった人で、心理的苦痛、平均歩数、骨密度への影響が継続 (東北大学東北メディカル・メガバンク機構)
https://www.amed.go.jp/news/release_20181205.html

「家屋被害→平均歩数低下→骨密度低下」という負の循環が発生している可能性があり、被災の大きかった住民に積極的な外出を勧奨していく必要があると考えられる。

HbA1c、頸動脈内膜中膜肥厚、家庭血圧値については、現時点では関連は示されなかった。


先週のトクホ・機能性表示食品情報(122日~128)

特定保健用食品

今週はなし。


機能性表示食品届出公表(122日~128)

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届出番号
届出日
商品名
届出者
食品の区分
機能性関与成分名
表示しようとする機能性
D226
2018/10/10
善玉菌のチカラEX(イーエックス)
フジッコ株式会社
サプリ
クレモリス菌FC株(L.lactis subsp. cremoris FC ビフィズス菌BB536
本品には独自の生きた乳酸菌クレモリス菌FC 株(L.lactis subsp. Cremoris FC)と、生きたビフィズス菌BB536 が含まれます。クレモリス菌FC 株(L.lactis subsp. Cremoris FC)はお通じを改善する機能が、ビフィズス菌BB536 は腸内環境を良好にし、腸の調子を整える機能があることが報告されています。
D227
2018/10/11
NEO(ネオ)スパイス ブラックジンジャー
ヱスビー食品株式会社
サプリ
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン
本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、日常活動時のエネルギー代謝において脂肪を消費しやすくする機能があることが報告されています。
D228
2018/10/12
フラットケア
森永乳業株式会社
サプリ
トリペプチドMKP(メチオニン-リジン-プロリン)
本品にはトリペプチドMKP(メチオニン-リジン-プロリン)が含まれます。トリペプチドMKP(メチオニン-リジン-プロリン)には、高めの血圧(収縮期血圧)を下げる機能が報告されています。
D229
2018/10/12
のんある気分 DRY(ドライ) 甘くない レモン&ライム
サントリースピリッツ株式会社
その他加工
難消化性デキストリン(食物繊維)
本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。難消化性デキストリン(食物繊維)には、食後の血中中性脂肪の上昇を抑える機能があることが報告されています。
D230
2018/10/12
のんある気分 DRY(ドライ) 甘くない オレンジ&ライム
サントリースピリッツ株式会社
その他加工
難消化性デキストリン(食物繊維)
本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。難消化性デキストリン(食物繊維)には、食後の血中中性脂肪の上昇を抑える機能があることが報告されています。
D231
2018/10/12
Brio Memory(ブリオ メモリ)
オーム乳業株式会社
その他加工
DHA
本品にはDHAが含まれます。DHAには、中高年の方の加齢に伴い低下する認知機能の一部である作業記憶をサポートすることが報告されています。
※作業記憶とは、日常生活における数字やことば・物のかたち・位置などに関する情報を一時的に覚えて、正しく思い出すことをいいます。
D232
2018/10/15
ブラックジンジャーEX(イーエックス)
丸善製薬株式会社
サプリ
ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン
本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは日常活動時のエネルギー代謝において、脂肪を消費しやすくする機能があることが報告されています。
D233
2018/10/15
BHN(ビーエイチエヌ)のボタンボウフウ
ビーエイチエヌ株式会社
サプリ
ボタンボウフウ由来クロロゲン酸
本品にはボタンボウフウ由来クロロゲン酸が含まれます。ボタンボウフウ由来クロロゲン酸は、食後に上がる血糖値を抑える機能が報告されています。
D234
2018/10/16
健康きらり イチョウ葉
明治薬品株式会社
サプリ
イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、イチョウ葉由来テルペンラクトン
本品にはイチョウ葉由来フラボノイド配糖体、イチョウ葉由来テルペンラクトンが含まれます。これらの成分には中高年者において、認知機能の一部である記憶力(少し前に覚えたことを思い出す力)を維持する機能があることが報告されています。
D235
2018/10/16
記憶の小箱
日本新薬株式会社
サプリ
バコパサポニン
本品にはバコパサポニンが含まれます。バコパサポニンには、認知機能の一部である記憶力(加齢により低下する日常生活で見聞きした情報を覚え、思い出す力)を維持する機能があることが報告されています。
D236
2018/10/16
血糖サポート
株式会社ファンケル
サプリ
バナバ葉由来コロソリン酸
本品にはバナバ葉由来コロソリン酸が含まれます。バナバ葉由来コロソリン酸は、血糖値が高めの方の血糖値を下げる機能が報告されています。
D237
2018/10/17
生はと麦茶
株式会社フードアルティメイトネットワーク
その他加工
難消化性デキストリン (食物繊維)
本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。難消化性デキストリン(食物繊維)には、食後に上がる血糖値や血中中性脂肪を抑える機能があることが報告されています。食後に上がる血糖値や中性脂肪が気になる方に適した食品です。
D238
2018/10/17
ハーブドリンク
小川香料株式会社
その他加工
ウィンターセイボリー由来カルバクロール、ウィンターセイボリー由来チモール
本品には、ウィンターセイボリー由来カルバクロール、ウィンターセイボリー由来チモールが含まれています。ウィンターセイボリー由来カルバクロール、ウィンターセイボリー由来チモールは、肌寒く手足の体表温が徐々に低下していく環境下において、体(末梢)をあたたかく保つ機能があることが報告されています。
D239
2018/10/17
濃厚ビルベリー
グリーンハウス株式会社
サプリ
ビルベリー由来アントシアニン
本品にはビルベリー由来アントシアニンが含まれます。ビルベリー由来アントシアニンにはピント調節機能をサポートし、目の疲労感を緩和し、目の使用による一時的な首・肩の負担を軽減することが報告されています。




届出撤回情報

30124日付け

C440 「HMB(エイチエムビー)チャージ」

株式会社佐藤園 ・・・・3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート(HMB

撤回理由「リニューアル検討のため。」

(KC  HMBは、4製品目の撤回です。「歩行能力の改善」が医薬品的標榜にあたるとして、厚労省から疑義が入ったことにより、消費者庁から説明を求められたことによる撤回が正式な原因のようです。)


今週の注目の届出

D228 「フラットケア」(森永乳業株式会社)

「本品にはトリペプチドMKP(メチオニン-リジン-プロリン)が含まれます。トリペプチドMKP(メチオニン-リジン-プロリン)には、高めの血圧(収縮期血圧)を下げる機能が報告されています。」

SRで評価しています。自社が行った試験1報での評価

試験対象者は30 65歳の男女103 名で、試験開始時の血圧が正常高値(61名)またはⅠ度高血圧の者(42名)であった。また、血圧以外に疾病を有していない者であった。試験の主要評価項目は摂取12週後の収縮期血圧および拡張期血圧のベースラインからの変化量であった

正常高値血圧者の収縮期血圧変化量については摂取12週後において、プラセボ群と比較してMKP 群の有意な血圧低下が認められた( p = 0.041, 平均変化量 −4.495%信頼区間: −8.6, −0.2)。拡張期血圧変化量についてはプラセボ群と比較して有意な差は認められなかったものの、摂取12週後の平均値を比較すると、プラセボ群は85.3mmHgで正常高値血圧(8589mmHg)であったのに対し、MKP 群は80.9mmHg で正常血圧(8084mmHg)であった。

作用機序は、ACE 阻害作用

(KC 血圧でも、「収縮期血圧」だけが、下がるという機能性です。3か月で、下がった絶対値を見ると、どれほど効果があるかは考えないといけないですね。)


D227 「NEO(ネオ)スパイス ブラックジンジャー」(ヱスビー食品株式会社)

「本品にはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、日常活動時のエネルギー代謝において脂肪を消費しやすくする機能があることが報告されています。」

SRでの評価 1報での評価

日本人男性を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験であった。被験者 12 名を対象に、単回摂取した際の、日常活動時の代謝量に相当する 3.5METs 相当の自転車ペダリング運動時の呼吸商を評価している。

日常活動時のエネルギー代謝において、呼吸商を有意に低下させる(つま り、脂肪の消費割合を増加させ、脂肪を消費しやすくする)ことが示唆された。

作用機序

ブラックジンジャー抽出物は経口摂取によりノルアドレナリンの放出を亢進させ、白色脂肪組織においてホルモン感受性リパーゼを活性化し、脂肪分解を促進することにより、エネルギー代謝において脂肪を消費しやすくすることが考えられる。

(KC 従来届出のブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの機能性は、「年齢とともに低下する脚の筋力に作用することにより、中高年の方の歩く力を維持する」という物でしたが、今回のものは、脂肪の消費が機能性になっています。)


D235 「記憶の小箱」(日本新薬株式会社)

「本品にはバコパサポニンが含まれます。バコパサポニンには、認知機能の一部である記憶力(加齢により低下する日常生活で見聞きした情報を覚え、思い出す力)を維持する機能があることが報告されています。」

SRで評価しています。4報での評価

4報ともプラセボ対象のDBT3か月の摂取期間

評価の3報では、群間比較で、有意差がついている評価項目がいくつかあり、それらを総合的に評価して、機能性表示を作っています。

作用機序

バコパサポニン(Bacopaside Ⅰおよび Bacoside A (Bacoside A3Bacopaside XBacopasideⅡ、Bacopasaponin C) 5 成分)は、神経伝達物質分解酵素であるモノアミンオキシダーゼ MAO-A)阻害作用により、ノルアドレナリンの分解を抑制することにより、認知機能の維持に役立つ。

(KC SRで評価した4報のうち、3報はオーストラリア人、1報はインド人のデーターで、日本人の臨床試験はなし。日本人への外そう性に問題着ないのでしょうか?

バコパ(学名 Bacopa monniera)はインドの伝統医学アーユルヴェーダで利用されてきたハーブのひとつで、認知機能改善効果がある素材として知られている。フィリピンでは、葉はサラダとして生食、あるいは、スープの具材、ピクルスに利用されているようです。)


D238 「ハーブドリンク」(小川香料株式会社)

「本品には、ウィンターセイボリー由来カルバクロール、ウィンターセイボリー由来チモールが含まれています。ウィンターセイボリー由来カルバクロール、ウィンターセイボリー由来チモールは、肌寒く手足の体表温が徐々に低下していく環境下において、体(末梢)をあたたかく保つ機能があることが報告されています。」

SRでの評価(3)

どの試験でも、体表温(手指、手首、 足指、足首、首、額)のいくつかで、プラセボと比較して、有意差があり、肌寒く手足の体表温が徐々に低下していく環境下において、カル バクロール75μg、チモール15μgの摂取はプラセボに対して体温(末梢体温)を有意に維持する 機能を有していることが示されたとされています。

作用機序

カルバクロール、チモールは、TRPA1イオンチャネルを経て、中枢神経系に 情報を伝達し、中枢神経系から交感神経を経て(交感神経活動亢進)、熱産生を起こし、体温(末梢体温)の維持効果を発揮すると考えられている。

(KC 3報とも、試験対象者が日本人女性(1922)で、かつ10名以下の被験者での試験です。本製品の対象者は、「健常成人(疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を除く。)」となっており、女性とか、若い女性に限定していません。この辺りは、どうなのでしょうか?)

機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。

https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/


今週も、最後までお付き合いくださりありがとうございました。

雪が遅い遅いと言われていましたが、北日本は、ついに真っ白な世界になってしまったようです。

街中は、イルミネーションで、より一層明るくなっています。今年は、景気がいいのか、平成最後に踊らされているのかわかりませんが、どのお店も忘年会でいっぱいになっているようです。

さて、消費者庁が、機能性表示食品の届出後のじごチェックを積極的に行っているようで、これから、複数の成分で、届出の撤回が出てくるようです。

届出を撤回すると、在庫品も売れなくなるわけで、メーカーにとっては、大打撃となるはずです。

ルールに則ていないのが、悪いのですが、あれだけ、長い時間をかけてチェックしてくれるのなら、その段階で、ダメなことを言って欲しいものだと、どのメーカーも思っているはずです。

それでは、素敵な週末を。

今後とも、ご支援の程、よろしくお願い致します。 (KC)
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機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/

平成30年4月1日 第1号発行

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