更新:2019年4月21日
薬剤師がぜひ知っておきたい「健康食品」に関する情報
薬剤師がぜひ知っておきたい「健康食品」に関する情報
平成30年4月1日 第1号発行
スポンサーリンク
行政からの通知、取り締まり等
今週は特になし。
健康食品の健康被害情報(4/22~4/27) 国立健康栄養研究所HPより
今週は特になし。
スポンサーリンク
患者さんとの会話のための話題提供
LINK
de DIETの記事より
① 5つの健康習慣でプラス10年の人生!?
健康的な食生活、定期的な身体活動、タバコを吸わないなどの健康的な生活習慣を50歳の時点で維持していることは、平均寿命が女性で14年、男性で12年長いことと関連しているようだ、という米国ハーバード大学からの研究報告。
研究チームは、米国の有名な大規模コホート研究である、看護師健康研究(1980-2014、女性78,865人)と健康専門職追跡調査(1986-2014、男性44,354人)のデータを用いて、5つの健康的な生活習慣を、一度もタバコを吸っていない、BMIが18.5-24.9である、1日30分以上中高強度の運動をする、適度に飲酒する(1日女性5-15gエタノール、男性5-30gエタノール)、高品質の食事をする(上位40%)と定義し、総合生活習慣得点(0-5)のためのリスク(ハザード比)を推定した。
これらのデータを、米国国民健康・栄養調査(NHANES)の2013-2014年のデータと、CDCのWONDERデータベースからの年齢別死亡率のデータと結合して、総合生活習慣得点と平均寿命の関係を解析した。
解析の結果、5つの健康習慣は、男女ともに平均寿命を有意に延長することが明らかになったという。5つの健康習慣をすべて持つ人は50歳の時点で、女性なら平均余命は43.1年、男性なら37.6年であった。5つの健康習慣がひとつも当てはまらない人に比べて、全てが当てはまる人は、女性で14.0年、男性で12.2年長生きすることが期待された。
5つの健康習慣がひとつも当てはまらない人に比べて、全てが当てはまる人は追跡期間中に死亡するリスクが74%低く、心血管系疾患によって死亡するリスクが82%、がんによって死亡するリスクが65%低かった。
各々の習慣と早死リスクの低下の間には直接的な関連がみられ、5つ全ての習慣を持つ場合に最大の予防効果が認められた。
② たんぱく質サプリメントは食事と一緒に摂るのが良い?
レジスタンストレーニング(ウェイトトレーニング)を行っている成人が食事と一緒にたんぱく質サプリメントを摂取することは、食間にサプリメントを摂取するよりも体重管理に効果的であるようだ、という米国パデュー大学からの系統的レビュー。
レジスタンストレーニング前後の食事性たんぱく質の摂取は、運動後の回復期における正味のたんぱく質バランスをプラスにすること促進することはよく知られている。たんぱく質のサプリメントは、飲料、パウダー、固形などの形態で市販されており、体重増加、減量、体重管理などの目的で使われている。
文献検索の結果、59の介入群をもつ34件のランダム化対照臨床試験がみつかった。介入群の中で、食事中または食間にたんぱく質サプリメントを摂取した場合、体重(ボディマス)は、各々56%と72%上昇し、除脂肪体重は、94%と90%上昇、体脂肪は87%と59%低下、体脂肪に対する除脂肪体重の割合は、100%と84%増加した。
食事と共に摂取というのは、食事直後、文字通り食事中に、および高たんぱく質食に代替した場合を含む。食間というのは、たんぱく質サプリメントを、主として運動前後か、食事時ではない時間に摂取した場合を含む。
この系統的レビューの結果は、たんぱく質サプリメントを筋肉増強や体脂肪減少のために摂っている人々にとっては新奇なものであるかもしれない。食事中にたんぱく質サプリメントを摂取することは、食間に摂取するよりも効果的であり得るようだ。レジスタントトレーニングと共にそれが実施される場合、より効果的に体脂肪を減らし、除脂肪体重を増やせるようである。ただし、体重(ボディマス)全体を増やしたい場合には食間の摂取が効果的であるようだ。
知っておきたい関連情報(4月29日~5月2日)
行政公表資料より
第3期 特定健康診査・特定保健指導に関するQ&A集
第2期 特定健康診査・特定保健指導に関するQ&A集
(一部、第2期のQ&Aにしか盛り込まれていないものもあります。)
大学・研究機関公表資料より
体格と甲状腺がんとの関連
欧米などの研究結果と同様に、身長が高いと甲状腺がんリスクが高くなることが日本人の男性において示されました。身長が高い人で甲状腺がんリスクが高くなる詳細なメカニズムは明らかにされていませんが、インスリン様成長ホルモンが関与していることなどが考えられています。一方で、本研究において女性では身長との関連がみられませんでした。その明確な理由は不明ですが、女性解析対象者の身長が全般的に低く、身長のばらつきの範囲も狭かったことが原因の1つかもしれません。
脳梗塞は冬の病気? 夏の病気?~NCVC Stroke Registryにおける季節差の解析~
過去の報告では、脳梗塞の発症率について、寒い時期が多いとする報告や反対に夏に多いとの報告も見られ、一定の見解は得られていません。これは、研究ごとの民族の違い、調査方法の違いなどに因るところも大きいです。国循、あるいはより広く考えて大阪北部においては、季節ごとの入院治療件数の違いは目立ちませんでしたが、高齢者の脳梗塞、重症な脳梗塞という見方をするとやや冬が優勢でした。
九州・沖縄母子保健研究 妊娠中カフェイン摂取と生まれた子の仲間関係問題リスクとの関連
妊娠中から母親と生まれた子を追跡調査した「九州・沖縄母子保健研究」のデータを活用し、妊娠中のカフェイン摂取と子の行動的問題との関連を調べました。その結果、妊娠中のカフェイン摂取が5歳児における仲間関係問題のリスクの低下と関連していることが分かりました。
高齢者における白内障手術の認知機能への影響
藤原京スタディ参加者 2764 名(平均年齢 76.3 歳)を対象として、白内障手術既往群 668
名と非手術群 2096 名の2群間の認知機能(Mini-Mental State Examination)を評価しました。視力を含む交絡因子を調整した多変量ロジスティック回帰分析で白内障手術群は非手術群と比較して軽度認知機能障害(mild cognitive impairment)が有意に少なかった(OR = 0.79,
95% CI 0.64, 0.97)が、認知症とは有意な関連を認められませんでした。視力と独立して白内障手術が軽度認知機能障害と関連することが明らかとなりました。
トクホ・機能性表示食品情報(4月22日~4月28日)
特定保健用食品の許可
今週は無し。
機能性表示食品届出公表(4月29日~5月5日)
届出番号
|
届出日
|
商品名
|
届出者
|
食品の区分
|
機能性関与成分名
|
表示しようとする機能性
|
|
C423
|
2018/3/8
|
スーパーC.C.レモン
|
サントリー食品インターナショナル株式会社
|
その他加工
|
クエン酸
|
本品にはクエン酸が含まれます。クエン酸は継続的な飲用で日常生活の疲労感を軽減することが報告されています。
|
今週は、新規成分はありません。
機能性表示食品の届出一覧は、情報検索のデータベースで確認できます。
平成30年4月1日 第1号発行
0 件のコメント:
コメントを投稿